csauseradd(パスワード認証のユーザ情報の登録・更新)
形式
csauseradd [-h] { -userinfofile <ユーザ情報指定ファイルのパス> | -user <ユーザ名> -pass <パスワード> } [-r] -f <パスワード認証情報定義ファイルのパス>
機能
ユーザ認証のうち,パスワード認証に必要なユーザ情報(ユーザ名およびパスワード)を登録または更新します。登録できるユーザ数に上限はありません。
登録または更新したパスワード認証情報は,それを使用するサービスアダプタの開始後から有効になります。また,サービスアダプタが開始している状態でこのコマンドを実行すると,登録または更新したパスワード認証情報は,次のサービスアダプタの開始後から有効となります。
コマンドを実行する前の注意事項を次に示します。
-
このコマンドの-passオプションにパスワードを指定した場合,プロセスの引数を確認できるOS機能などによって,パスワードが検知されるおそれがあります。このため,-userinfofileオプションを使用した,ユーザ情報指定ファイルでのパスワードの設定を推奨します。
-
コマンドを実行する管理者に限定して,パスワード認証情報定義ファイルに対する更新・参照権限を設定してください。
-
コマンドにユーザ情報指定ファイルを指定する場合,コマンドを実行する管理者にだけ,ユーザ情報指定ファイルに対する更新・参照のアクセス権を設定してください。
-
パスワード認証情報定義ファイルを更新する場合は,バックアップファイルの作成をお勧めします。
引数
-h
コマンドの使用方法が表示されます。このオプションを指定している場合は,ほかのオプションを指定しても無視されます。
-userinfofile <ユーザ情報指定ファイルのパス>
ユーザ名,パスワードが記載されているユーザ情報指定ファイルのパスを指定します。絶対パス,またはコマンド実行時のカレントディレクトリからの相対パスで指定してください。パスが空白を含む場合は,パス全体をダブルクォーテーション(")で囲んでください。
指定されたユーザ情報指定ファイルのユーザ情報がすべて正常であれば,その内容がパスワード認証情報定義ファイルに一括で登録または更新されます。ただし,次の場合はエラーとなり,登録・更新は実施されません。
-
指定されたファイルが存在しない場合
-
ファイル内のユーザ情報に1つでも不正があった場合
-
ファイル内にユーザ名が重複している場合
なお,実行対象のユーザ情報指定ファイルには,ユーザ情報の登録または更新のどちらかだけを指定できます。
ユーザ情報指定ファイルの記載方法については,「6.21.1 ユーザ情報指定ファイル」を参照してください。
-user <ユーザ名> 〜<半角英数字および半角記号> ((1〜80文字))
登録または更新したいユーザ名を指定します。
使用できる文字は,半角英数字,半角記号(ASCIIコードの「0x21」〜「0x7E」),および半角スペース(ASCIIコードの「0x20」)です。大文字と小文字は区別されます。使用できる半角記号を次に示します。
-
感嘆符(!)
-
ダブルクォーテーション(")
-
番号記号(#)
-
ドル記号($)
-
パーセント(%)
-
アンパサンド(&)
-
アポストロフィ(')
-
始め小括弧(()
-
終わり小括弧())
-
アスタリスク(*)
-
正符号(+)
-
コンマ(,)
-
ハイフン(-)
-
ピリオド(.)
-
スラッシュ(/)
-
コロン(:)
-
セミコロン(;)
-
左アングルブラケット(<)
-
右アングルブラケット(>)
-
等号(=)
-
クエスチョンマーク(?)
-
単価記号(@)
-
始め角括弧([)
-
終わり角括弧(])
-
円マーク(\)
-
アクサンシルコンフレックス(^)
-
アンダーバー(_)
-
アクサングラーブ(`)
-
始め波括弧({)
-
終わり波括弧(})
-
パイプライン(|)
-
波ダッシュ(~)
-pass <パスワード> 〜<半角英数字および半角記号> ((1〜80文字))
登録または更新するユーザに対応するパスワードを指定します。
使用できる文字は,半角英数字,半角記号(ASCIIコードの「0x21」〜「0x7E」),および半角スペース(ASCIIコードの「0x20」)です。大文字と小文字は区別されます。使用できる半角記号を次に示します。
-
感嘆符(!)
-
ダブルクォーテーション(")
-
番号記号(#)
-
ドル記号($)
-
パーセント(%)
-
アンパサンド(&)
-
アポストロフィ(')
-
始め小括弧(()
-
終わり小括弧())
-
アスタリスク(*)
-
正符号(+)
-
コンマ(,)
-
ハイフン(-)
-
ピリオド(.)
-
スラッシュ(/)
-
コロン(:)
-
セミコロン(;)
-
左アングルブラケット(<)
-
右アングルブラケット(>)
-
等号(=)
-
クエスチョンマーク(?)
-
単価記号(@)
-
始め角括弧([)
-
終わり角括弧(])
-
円マーク(\)
-
アクサンシルコンフレックス(^)
-
アンダーバー(_)
-
アクサングラーブ(`)
-
始め波括弧({)
-
終わり波括弧(})
-
パイプライン(|)
-
波ダッシュ(~)
-r
登録済みのユーザのパスワードを変更する場合に指定します。
-f <パスワード認証情報定義ファイルのパス>
このコマンドで定義したパスワード認証情報を保存するための,パスワード認証情報定義ファイルのパスを相対パスまたは絶対パスで指定します。パスに空白を含む場合は,オプション引数全体をダブルクォーテーション(")で囲みます。
指定したファイルが存在しない場合は次のように動作します。
-
パスワード認証情報の登録時
指定したファイル名で,パスワード認証情報定義ファイルが作成されます。ただし,指定したディレクトリが存在しない場合はエラーになります。
-
パスワード認証情報の更新時(引数-rを指定した場合)
エラーになります。
戻り値
戻り値 |
意味 |
---|---|
0 |
正常終了しました。 |
1 |
コマンドが異常終了しました。 |
9 |
実行権限のチェックエラーが発生しました。 |
注意事項
-
パスワード認証情報定義ファイルは直接編集しないでください。