17.6.2 SystemExceptionおよびUserExceptionに組み込まれるメッセージ
ここでは,SystemExceptionおよびUserExceptionに組み込まれるメッセージを出力先別に説明します。
なお,次に示す例外は,TPBrokerだけに発生する例外,またはTPBroker特有の情報がある例外です。
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java.lang.IllegalArgumentException例外
-
java.lang.IllegalStateException例外
-
org.omg.CORBA.COMM_FAILURE例外
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org.omg.CORBA.IMP_LIMIT例外
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org.omg.CORBA.INITIALIZE例外
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org.omg.CORBA.INVALID_TRANSACTION例外
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org.omg.CORBA.NO_IMPLEMENT例外
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org.omg.CORBA.NO_PERMISSION例外
-
org.omg.CORBA.OBJECT_NOT_EXIST例外
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org.omg.CORBA.PolicyError例外
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org.omg.CORBA.TRANSACTION_MODE例外
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org.omg.CORBA.TRANSACTION_REQUIRED例外
-
org.omg.CORBA.TRANSACTION_ROLLEDBACK例外
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org.omg.CORBA.TRANSACTION_UNAVAILABLE例外
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org.omg.PortableServer.POAPackage.InvalidPolicy例外
ここで示すJava OTSが出力するメッセージのメッセージIDはすべてKFCB32206-Eです。
- 〈この項の構成〉
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(1) java.lang.IllegalArgumentException例外
-
KFCB32206-E
Error reason=aa...aa code=bb...bb
aa...aa:不正なパラメタ名
bb...bb:メソッド名
TPBrokerの場合
- [内容]
-
不正なパラメタが指定されました。
- [システムの処理]
-
メソッドオペレーションを停止します。
- [対策]
-
保守員に連絡してください。
(2) java.lang.IllegalStateException例外
-
KFCB32206-E
Error reason=aa...aa code=bb...bb
aa...aa:理由コード
bb...bb:メソッド名
TPBrokerの場合
- [内容]
-
このオペレーションは許可されていません。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
保守員に連絡してください。
(3) org.omg.CORBA.BAD_PARAM例外
-
KFCB32206-E
Error reason=aa...aa code=bb...bb
aa...aa:不正なパラメタ名
bb...bb:メソッド名
- [内容]
-
不正なパラメタが指定されました。
- [システムの処理]
-
メソッドオペレーションを停止します。
- [対策]
-
パラメタの値を調べてください。
(4) org.omg.CORBA.COMM_FAILURE例外
-
KFCB32206-E
Error reason=TransactionContextServer code=aa...aa
aa...aa:メソッド名
TPBrokerの場合
- [内容]
-
トランザクションコンテキストサーバとの通信でエラーが発生しました。
- [システムの処置]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
トランザクションコンテキストサーバが正常に動作しているかどうかを確認してください。
(5) org.omg.CORBA.IMP_LIMIT例外
-
KFCB32206-E
Error reason=aa...aa code=bb...bb
- aa...aa:理由コード
-
- Time Independent Invocation
-
Time Independent Invocationはサポートされていません。
- One Way Method Invocation
-
トランザクションコンテキストの暗黙的プロパゲ−ションによる一方送信(一方受信)呼び出しはサポートされていません。
- An error occurred in TCS execution environment
-
TPBroker環境でエラーが発生しました。
bb...bb:メソッド名
- [内容]
-
TPBrokerでサポートしていないケースが発生しました。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
サーバの呼び出し方法を見直してください。
TPBrokerの場合
- [内容]
-
実装の上限を超えました。または,サポートしていない機能を使用しています。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
TPBroker環境でエラーが発生している場合は,syslog(UNIX),またはイベントログ(Windows)を参照して原因を取り除いてください。そのほかの場合は,アプリケーションプログラムの処理を見直してください。
-
vmcid=0x48542000 minor code=257
(メッセージなし)
TPBrokerの場合
- [内容]
-
最大接続可能CRMブランチ数が上限を超えています。
- [システムの処置]
-
メソッドオペレーションを停止します。
- [対策]
-
トランザクション定義/OTS/TM max_crm_branch_countの指定値を調整し,TPBrokerを再起動してください。
(6) org.omg.CORBA.INITIALIZE例外
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KFCB32206-E
Error reason=aa...aa code=bb...bb
- aa...aa:理由コード
-
Already Init Class Is Loaded:すでにInitクラスがロードされています。
Already XARInit Class Is Loaded:すでにXARInitクラスがロードされています。
bb...bb:メソッド名
- [内容]
-
OTS起動プロパティの指定が誤っています。
- [システムの処理]
-
アプリケーションプログラムの起動を中止します。
- [対策]
-
適切な起動プロパティを設定してアプリケーションプログラムを起動してください。
TPBrokerの場合
- [内容]
-
OTS起動プロパティの指定が誤っています。
- [システムの処置]
-
アプリケーションプログラムの起動を中止します。
- [対策]
-
TPBrokerでは,OTS起動プロパティを指定できません。
(7) org.omg.CORBA.INTERNAL例外
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KFCB32206-E
Error reason=aa...aa code=bb...bb
- aa...aa:理由コード
-
NO_MEMORY:メモリ不足
EXCEPTION:不正な例外の発生
INTERNAL:内部エラーの発生
bb...bb:保守情報
- [内容]
-
内部エラーが発生しました。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
理由コードがNO_MEMORYの場合,必要に応じてメモリ確保を増やしてください。解決できない場合,保守員に連絡してください。
(8) org.omg.CORBA.INV_OBJREF例外
-
KFCB32206-E
Error reason=Invalid Server's TaggedComponent code=aa...aa
aa...aa:メソッド名
- [内容]
-
サーバIORのOTS関連TaggedComponentが不正です。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
サーバの処理を見直してください。
(9) org.omg.CORBA.INVALID_TRANSACTION例外
-
KFCB32206-E
Error reason=Server's OTSPolicy: FORBIDS code=aa...aa
aa...aa:メソッド名
- [内容]
-
サーバはトランザクションコンテキストの暗黙的プロパゲ−ションをしない呼び出しを要求しています。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
サーバに対し,トランザクションコンテキストの暗黙的プロパゲ−ションをしない呼び出しをしているかどうかを調べてください。
TPBrokerの場合
- [内容]
-
サーバはトランザクショナルではない呼び出しを要求しています。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
トランザクショナルな呼び出しをしていないかどうかを調べてください。
(10) org.omg.CORBA.MARSHAL例外
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KFCB32206-E
Error reason=Invalid ServiceContext code=aa...aa
aa...aa:メソッド名
- [内容]
-
OTSサービスコンテキストのマーシャリングに失敗しました。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
クライアントの処理を見直してください。
(11) org.omg.CORBA.NO_IMPLEMENT例外
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KFCB32206-E
Error reason=Not Supported (Interface) code=aa...aa
aa...aa:インタフェース名
TPBrokerの場合
- [内容]
-
サポートしていないインタフェースです。
- [システムの処置]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
アプリケーションプログラムの処理を見直してください。
(12) org.omg.CORBA.NO_MEMORY例外
-
KFCB32206-E
Error reason=NO_MEMORY code=aa...aa
aa...aa:保守情報
- [内容]
-
メモリ不足が発生しています。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
メモリサイズを増やすか,または不要なメモリ確保をしていないかどうかを見直してください。
(13) org.omg.CORBA.NO_PERMISSION例外
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KFCB32206-E
Error reason=aa...aa code=bb...bb
- aa...aa:理由コード
-
- trn_ctx_sv_name
-
トランザクションコンテキストサーバと接続したあとに,名前を指定できません。
- Branch Transaction
-
このオペレーションはトランザクションブランチに許可されていません。
- Inactive Transaction
-
このトランザクションはActiveではありません。
- recover permission check failed
-
XAResource.recoverを正しく発行できないリソースを使用しようとしています。
- not successfully recovered yet
-
システム再起動後の回復処理が完了していないリソースを使用しようとしています。
- Not Registrable XAResource Object
-
登録できないXAResourceオブジェクトです。
- Not Supported TCS
-
現在接続しているトランザクションコンテキストサーバは,サポート外です。
bb...bb:メソッド名
- [内容]
-
このオペレーションは許可されていません。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
ユーザアプリケーションプログラムのオペレーションを調べてください。
TPBrokerの場合
- [内容]
-
このオペレーションは許可されていません。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
理由コードに応じて次に示す対策をしてください。
- Inactive Transaction
-
トランザクションタイムアウトが発生するとトランザクションの状態がActiveでなくなり,この例外が発生する場合があります。タイムアウトの設定値を見直してください。
- recover permission check failed
-
XAResource.recoverの発行に失敗している場合は,リソースの設定を見直してください。
- not successfully recovered yet
-
システム再起動後の回復処理が完了していないリソースを使用した場合,間隔をおいて再試行してください。
- Not Registrable XAResource Object
-
登録したいXAResourceオブジェクトが指定しているリソースマネージャを確認してください。すでにOTSに登録されているXAResourceオブジェクトが指定するリソースマネージャと同じリソースマネージャを指定している場合,OTSは登録を許可しません。XARCoordinator.registerXAResourceの仕様を確認して,再度登録してください。
- Not Supported TCS
-
現在使用しているアプリケーションサーバでバンドルされているトランザクションコンテキストサーバを使用しているか確認してください。
上記以外の理由コードの例外が発生した場合は,保守員に連絡してください。
(14) org.omg.CORBA.OBJECT_NOT_EXIST例外
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KFCB32206-E
Error reason=aa...aa code=bb...bb
- aa...aa:理由コード
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- Already Transaction Is Completed
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トランザクションは,すでに決着しています。
- Transaction is NullTx
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NullTxトランザクションです。
bb...bb:メソッド名
TPBrokerの場合
- [内容]
-
無効なトランザクションコンテキストを操作しようとしています。
- [システムの処置]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
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無効になったトランザクションコンテキストは,それ以降ユーザプログラムでは使用しないようにしてください。
(15) org.omg.CORBA.PolicyError例外
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KFCB32206-E
Error reason=aa...aa: bb...bb code=cc...cc
- aa...aa:不正な値が設定されたポリシータイプ
-
OTSPolicy:OTSPolicyの値が不正です。
InvocationPolicy:InvocationPolicyの値が不正です。
NonTxTargetPolicy:NonTxTargetPolicyの値が不正です。
bb...bb:設定された値
cc...cc:メソッド名
- [内容]
-
不正な値が設定されました。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
設定した値を調べてください。
TPBrokerの場合
- [内容]
-
不正な値が設定されました。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
保守員に連絡してください。
(16) org.omg.CORBA.TRANSACTION_MODE例外
-
KFCB32206-E
Error reason=Server's InvocationPolicy: aa...aa code=bb...bb
aa...aa:InvocationPolicyの値
bb...bb:メソッド名
- [内容]
-
サーバの呼び出し方法がInvocationPolicyの値に従っていません。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
サーバの呼び出し方法,およびInvocationPolicyの値を調べてください。
TPBrokerの場合
- [内容]
-
サーバの呼び出し方法がInvocationPolicyの値に従っていません。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
InvocationPolicyの値を調べてください。
(17) org.omg.CORBA.TRANSACTION_REQUIRED例外
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KFCB32206-E
Error reason=Server's OTSPolicy: REQUIRES code=aa...aa
aa...aa:メソッド名
- [内容]
-
サーバはトランザクションコンテキストの暗黙的プロパゲ−ションによる呼び出しを要求しています。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
サーバに対し,トランザクションコンテキストの暗黙的プロパゲ−ションによる呼び出しをしているかどうかを調べてください。
TPBrokerの場合
- [内容]
-
サーバはトランザクショナルな呼び出しを要求しています。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
トランザクショナルな呼び出しをしているかどうかを調べてください。
(18) org.omg.CORBA.TRANSACTION_ROLLEDBACK例外
-
KFCB32206-E
Error reason=aa...aa code=bb...bb
- aa...aa:理由コード
-
- Already Transaction Is Timedout
-
トランザクションはすでにタイムアウトしています。
- TransactionContextServer
-
処理中にトランザクションコンテキストサーバと接続できませんでした。
- An error occurred in TCS execution environment
-
TPBroker環境でエラーが発生しました。
bb...bb:メソッド名
- [内容]
-
トランザクションはすでにロールバックしたか,またはロールバックすることに決定しました。
- [システムの処置]
-
メソッドオペレーションを停止します。
- [対策]
-
TPBroker環境でエラーが発生している場合は,syslog(UNIX),またはイベントログ(Windows)を参照して原因を取り除いてください。
TPBrokerの場合
- [内容]
-
トランザクションはすでにロールバックしたか,またはロールバックすることに決定しました。
- [システムの処置]
-
メソッドオペレーションを停止します。
- [対策]
-
すでにトランザクションのロールバックが決定したトランザクションコンテキストは,それ以降ユーザプログラムでは使用しないようにしてください。
TPBroker環境でエラーが発生している場合は,syslog(UNIX),またはイベントログ(Windows)を参照して原因を取り除いてください。
(19) org.omg.CORBA.TRANSACTION_UNAVAILABLE例外
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KFCB32206-E
Error reason=TransactionContextServer code=aa...aa
aa...aa:メソッド名
- [内容]
-
トランザクションコンテキストサーバとの通信でエラーが発生しました。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
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OSAgentポートなどの実行環境が正しく設定されているかどうか,またはトランザクションコンテキストサーバが正常に動作しているかどうかを確認してください。また,ご使用のTPBrokerのバージョンに適合するトランザクションコンテキストサーバを使用しているかどうかを確認してください。
TPBrokerの場合
- [内容]
-
トランザクションコンテキストサーバとの通信でエラーが発生しました。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
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TPBrokerに設定したOSAGENT_PORT環境変数と,J2EEサーバのvbroker.agent.portプロパティの設定が一致しているかどうかなど,実行環境が正しく設定されているかどうか,またはトランザクションコンテキストサーバが正常に動作しているかどうかを確認してください。また,ご使用のTPBrokerのバージョンに適合するトランザクションコンテキストサーバを使用しているかどうかを確認してください。
(20) org.omg.PortableServer.POAPackage.InvalidPolicy例外
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KFCB32206-E
Error reason=OTSPolicy:aa...aa, InvocationPolicy:bb...bb code=cc...cc
aa...aa:設定されたOTSPolicyの値
bb...bb:設定されたInvocationPolicyの値
cc...cc:メソッド名
- [内容]
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OTSPolicyの値とInvocationPolicyの値の組み合わせが不正です。
- [システムの処理]
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オペレーションを停止します。
- [対策]
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OTSPolicyの値とInvocationPolicyの値の組み合わせを調べてください。
TPBrokerの場合
- [内容]
-
OTSPolicyの値とInvocationPolicyの値の組み合わせが不正です。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
保守員に連絡してください。
-
KFCB32206-E
Error reason=Duplicate Policy code=aa...aa
aa...aa:メソッド名
- [内容]
-
OTSPolicy,またはInvocationPolicyを重複して設定しています。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
OTSPolicy,またはInvocationPolicyを重複して設定していないかどうかを調べてください。
TPBrokerの場合
- [内容]
-
OTSPolicy,またはInvocationPolicyを重複して設定しています。
- [システムの処理]
-
オペレーションを停止します。
- [対策]
-
保守員に連絡してください。