6.11 KDCGWで始まるメッセージ
Webサービスセキュリティ機能で出力されるKDCGW0001からKDCGW9999までのメッセージについて説明します。
KDCGWで始まるメッセージは,SOAPFault形式で出力されます。SOAPFault形式のメッセージには,次に示す四つの項目があります。
- FaultCode
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FaultCodeが出力されます。FaultCodeは,名前空間URIとローカル部で構成されます。KDCGWで始まるメッセージのFaultCodeの名前空間URIには,「{http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/cosminexus/ws/security/0760/faultcode}」が出力されます。ローカル部には,エラーの要因を示す文字列が出力されます。
FaultCodeの値は,次の方法で取得できます。
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サーバ側の場合
SOAP 1.1の場合は,SOAP Faultメッセージのfaultcode要素からFaultCodeを取得できます。
SOAP 1.2の場合は,SOAP Faultメッセージのsoapenv12:Subcode要素(soapenv12:Code要素の子要素)に含まれるsoapenv12:Value要素からFaultCodeを取得できます。なお,soapenv12:Code要素のsoapenv12:Vaule要素の値は,soapenv12:Senderです。
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クライアント側の場合
SOAP通信基盤が提供するC4Faultクラス,またはJAX-WS機能が提供するjavax.xml.ws.soap.SOAPFaultExceptionクラスを使用してFaultCodeを取得できます。
SOAP通信基盤が提供するAPIの仕様については,マニュアル「アプリケーションサーバ SOAPアプリケーション開発の手引」の「13. SOAP通信基盤が提供するAPI」を参照してください。
JAX-WS機能でフォルトをバインディングする方法については,マニュアル「アプリケーションサーバ Webサービス開発ガイド」の「10.2 JAX-WSエンジンの動作」を参照してください。
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- FaultString
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メッセージIDおよびメッセージの本文が出力されます。メッセージIDの見方については,「6.1 メッセージの記述形式」を参照してください。
FaultStringは次の方法で取得できます。
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サーバ側の場合
SOAP 1.1の場合は,SOAP Faultメッセージのfaultstring要素からFaultStringを取得できます。
SOAP 1.2の場合は,SOAP Faultメッセージのsoapenv12:Reason要素のsoapenv12:Text要素からFaultStringを取得できます。
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クライアント側の場合
SOAP通信基盤が提供するC4Faultクラス,またはJAX-WS機能が提供するjavax.xml.ws.soap.SOAPFaultExceptionクラスを使用してFaultStringを取得できます。
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- FaultActor
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Faultの生成者が出力されます。
FaultActorは次の方法で取得できます。
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サーバ側の場合
SOAP 1.1の場合は,SOAP Faultメッセージのfaultactor要素からFaultActorを取得できます。
SOAP 1.2の場合は,SOAP Faultメッセージのsoapenv12:Role要素からFaultActorを取得できます。
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クライアント側の場合
SOAP通信基盤が提供するC4Faultクラス,またはJAX-WS機能が提供するjavax.xml.ws.soap.SOAPFaultExceptionクラスを使用してFaultActorを取得できます。
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- FaultDetails
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Faultの詳細が出力されます。
FaultDetailsは次の方法で取得できます。
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サーバ側の場合
SOAP 1.1の場合は,SOAP Faultメッセージのdetail要素からFaultDetailsを取得できます。
SOAP 1.2の場合は,SOAP Faultメッセージのsoapenv12:Detail要素からFaultDetailsを取得できます。
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クライアント側の場合
SOAP通信基盤が提供するC4Faultクラス,またはJAX-WS機能が提供するjavax.xml.ws.soap.SOAPFaultExceptionクラスを使用してFaultDetailsを取得できます。
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KDCGW0001-E
FaultCode:{http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/cosminexus/ws/security/0760/faultcode} <Server.ConfigErrorまたはClient.ConfigError>
FaultString:KDCGW0001-E An error occurred during configuration file initialization. (file = <ファイル名>, details = <詳細>)
FaultActor:なし
FaultDetails:なし
- 意味
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Webサービスセキュリティ機能定義ファイルまたはWebサービスセキュリティ方針定義ファイルを初期化するときにエラーが発生しました。
<Server.ConfigErrorまたはClient.ConfigError>,<ファイル名>,および<詳細>には,それぞれ次の内容が出力されます。
- <Server.ConfigErrorまたはClient.ConfigError>
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エラーがサーバ側で発生したのか,クライアント側で発生したのかを示す文字列が出力されます。サーバ側でエラーが発生している場合は「Server.ConfigError」が,クライアント側でエラーが発生している場合は「Client.ConfigError」が出力されます。
- <ファイル名>
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Webサービスセキュリティ機能定義ファイルまたはWebサービスセキュリティ方針定義ファイルのファイル名が出力されます。ファイル名については,マニュアル「アプリケーションサーバ Webサービスセキュリティ構築ガイド」の「3.1 定義ファイルの設定」を参照してください。
- <詳細>
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KDCGC,KDCGP,またはKDCGSで始まるメッセージの本文が出力されます。KDCGCで始まるメッセージについては,「6.3 KDCGCで始まるメッセージ」を参照してください。KDCGPで始まるメッセージについては,「6.9 KDCGPで始まるメッセージ」を参照してください。KDCGSで始まるメッセージについては,「6.10 KDCGSで始まるメッセージ」を参照してください。
- 要因
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Webサービスセキュリティ機能定義ファイルまたはWebサービスセキュリティ方針定義ファイルが初期化できませんでした。
- 対処
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<詳細>の内容に従って,Webサービスセキュリティ機能定義ファイルまたはWebサービスセキュリティ方針定義ファイルを修正し,再度,処理を実行してください。処理を再度実行する場合は,SOAPアプリケーションまたはWebサービスも再度デプロイする必要があります。
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KDCGW0002-E
(メッセージテキスト省略)
このメッセージについては,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 セキュリティ管理機能編」の「KDCGW0002-E」を参照してください。
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KDCGW0003-E
(メッセージテキスト省略)
このメッセージについては,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 セキュリティ管理機能編」の「KDCGW0003-E」を参照してください。
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KDCGW9000-E
FaultCode:{http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/cosminexus/ws/security/0760/faultcode}<Server.ConfigErrorまたはClient.ConfigError>
FaultString:KDCGW9000-E An unexpected error occurred during message transmission processing. (details = <詳細>)
FaultActor:なし
FaultDetails:なし
- 意味
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メッセージ送信中に予期しないエラーが発生しました。
<Server.ConfigErrorまたはClient.ConfigError>および<詳細>には,それぞれ次の内容が出力されます。
- <Server.ConfigErrorまたはClient.ConfigError>
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エラーがサーバ側で発生したのか,クライアント側で発生したのかを示す文字列が出力されます。サーバ側でエラーが発生している場合は「Server.ConfigError」が,クライアント側でエラーが発生している場合は「Client.ConfigError」が出力されます。
- <詳細>
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エラーの詳細が出力されます。
- 要因
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メッセージ送信中に原因不明のエラーが発生しました。
- 対処
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<詳細>の内容に従って,エラーの要因を解決してから,再度メッセージを送信してください。<詳細>に表示されたエラーの要因がわからない場合は,システム管理者に連絡してください。再度メッセージを送信する場合は,SOAPアプリケーションまたはWebサービスも再度デプロイする必要があります。