付録L.5 実行環境への配布
Eclipseのプラグインを使用しない場合,実行環境へJ2EEアプリケーションを配布するには,サーバ管理コマンドを使用して,J2EEアプリケーションのインポートや属性の設定をします。
- 〈この項の構成〉
(1) J2EEアプリケーションのインポート
J2EEアプリケーションをインポートします。J2EEアプリケーションの形式ごとにインポート方法を説明します。
(a) 展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションの場合
J2EEアプリケーションをJ2EEサーバにインポートするには,cjimportappコマンドを使用します。展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションをインポートするには,アプリケーションディレクトリをインポートする方法と,EARまたはZIP形式のJ2EEアプリケーションを展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションとしてインポートする方法があります。それぞれのインポート方法について説明します。
なお,cjimportappコマンドの使用方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「8.1.2 展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションのインポート」を参照してください。
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作成したアプリケーションディレクトリをJ2EEサーバにインポートするには,cjimportappコマンドに-aオプションを指定します。
すでにJ2EEサーバ上に同じアプリケーションディレクトリを持つJ2EEアプリケーションがある場合,インポートできません。
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EARファイルとして作成済みのJ2EEアプリケーションまたはDeveloperからエクスポートした実行時情報付きZIPファイルを,展開ディレクトリ形式にしてインポートするには,cjimportappコマンドに-dオプションを指定します。
インポートしたEARファイル/ZIPファイル内のディレクトリ,EJB-JARファイル,およびWARファイルの名称によって,作成されるディレクトリ名に衝突が起こることがあります。ディレクトリ名の衝突については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「18.5.3 EARファイル/ZIPファイルの展開ディレクトリ形式でのデプロイ」のディレクトリ名の生成規則を参照してください。
(b) アーカイブ形式のJ2EEアプリケーションの場合
EARファイルとして作成済みのJ2EEアプリケーションまたはDeveloperからエクスポートした実行時情報付きZIPファイルを,アーカイブ形式でインポートするには,cjimportappコマンドを使用します。
なお,cjimportappコマンドの使用方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「8.1.1 アーカイブ形式のJ2EEアプリケーションのインポート」を参照してください。
(2) J2EEアプリケーションの属性設定
J2EEアプリケーションの属性設定方法について,アノテーションを使用していない場合と,アノテーションを使用している場合の,それぞれの方法を説明します。
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アノテーションを使用していない場合
cjsetapppropコマンドを使用して,J2EEアプリケーションのDDを書き換えます。cjsetapppropコマンドの使用方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「9. J2EEアプリケーションのプロパティ設定」を参照してください。
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アノテーションを使用している場合
Javaソースコードに記述したアノテーションを編集して,コンパイルします。J2EEアプリケーションの開始時に変更した情報が読み込まれます。なお,アプリケーションディレクトリ以下のDDを修正しても,J2EEサーバは検知しません。
(3) J2EEアプリケーションの開始
cjstartappコマンドを使用してJ2EEアプリケーションを開始します。
cjstartappコマンドの使用方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「10.2.1 J2EEアプリケーションの開始」を参照してください。
(5) J2EEアプリケーションのリロード(展開ディレクトリ形式)
展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションの場合,リロード機能を使用できます。リロード機能を使用していると,J2EEサーバはクラスファイルの更新を検知し,更新後のクラスファイルを自動的に再読み込みします。リロード機能を使用するには,アプリケーションサーバにあらかじめリロードの設定をしておく必要があります。また,cjreloadappコマンドを使用すると,任意のタイミングでリロードを実行できます。
J2EEアプリケーションの更新検知とリロードを有効にするための設定については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「18.8.12 J2EEアプリケーションの更新検知とリロードの設定」を参照してください。cjreloadappコマンドでのリロードについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「8.1.2 展開ディレクトリ形式のJ2EEアプリケーションのインポート」を参照してください。
- 注意事項
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アプリケーションがリロードできない場合およびリロードが禁止されたアプリケーションの場合,リロードを利用した開発はできません。
(6) J2EEアプリケーションの停止
cjstopappコマンドを使用してJ2EEアプリケーションを停止します。
cjstopappコマンドの使用方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「10.2.2 J2EEアプリケーションの停止」を参照してください。
(7) J2EEアプリケーションの削除
cjdeleteappコマンドを使用してJ2EEアプリケーションを削除します。このとき,削除対象のJ2EEアプリケーションのアプリケーションディレクトリは削除されません。J2EEサーバへの登録は解除されます。
cjdeleteappコマンドの使用方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「10.4 J2EEアプリケーションの削除」を参照してください。
(8) WARアプリケーションのインポート
WARアプリケーションをインポートします。WARアプリケーションの形式ごとにインポート方法を説明します。
WARアプリケーションの詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「18.9 WARアプリケーション」を参照してください。
(a) 展開ディレクトリ形式のWARアプリケーションの場合
展開ディレクトリ形式のWARアプリケーションをJ2EEサーバにインポートするには,cjimportwarコマンドに-aオプションを指定して使用します。
詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「18.9.2 実行できるWARアプリケーションの形式」を参照してください。
(b) アーカイブ形式のWARアプリケーションの場合
WARファイルとして作成済みのWARアプリケーションを,アーカイブ形式でインポートするには,cjimportwarコマンドに-fオプションを指定して使用します。
詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「18.9.2 実行できるWARアプリケーションの形式」を参照してください。