8.3.19 hrmmkque(送信用共用キューの作成)
- 〈この項の構成〉
(1) 形式
hrmmkque -t shr_send 〔-l 最大メッセージ長〕 -b 共用キューを使用する場合の登録先キュー名 〔-x 表示名〕 〔-S システム名〕 キュー名
(2) 機能
指定されたキュー属性で,送信用共用キューを作成します。
(3) オプション
- -t shr_send
- -l 最大メッセージ長
-
〜<数字>((0または1〜1048576))《0》(単位:バイト)
キューに格納するメッセージの最大長(ペイロードの最大長)を指定します。
メッセージを送信する際のメッセージ長チェックの基準値となります。指定する値は,受信側システムの受信用共用キューに指定された最大メッセージ長と同じにしてください。
メッセージ長をチェックしない場合は,指定を省略するか0を指定してください。
- -b 共用キューを使用する場合の登録先キュー名
-
〜<文字列>
共用キューを使用して複数システム間でのアプリケーション連携をする場合にメッセージを登録する,登録先キュー名を指定します。
自システムの送信用共用キューは定義だけのキューです。メッセージが格納されるメモリやディスク領域などの実体は,相手システムの受信用共用キューです。このオプションでは,自システムの送信したメッセージが登録される登録先キュー名を,相手システムの受信用共用キュー名を基に次に示す形式で指定します。
- Reliable Messaging間で連携する場合
<システム名>_SHR_<受信用共用キュー名>
システム名は相手システムのRMSystemNameプロパティ指定値です。受信用共用キュー名は,相手システムで定義している受信用共用キュー名です。
- 他システム間で連携する場合
-
接続先のシステムで定義しているキュー名を指定してください。
- -x 表示名
-
〜<1〜64文字の英数字および_(アンダースコア)>
キューの表示名を指定します。表示名とは,アプリケーションがJNDIネーミングサービスからキューを取得するときの,キューの論理名のことです。
指定を省略した場合はコマンド引数で指定したキュー名と同じ名称を指定したものとみなされます。
指定した表示名と同じ名称を持つキューがすでに存在している場合,エラーとなります。詳細は「8.3.19(5) 注意事項」を参照してください。
- -S システム名
-
〜<先頭が英字の1〜3文字の大文字英字または数字>
コマンドの操作対象となるシステム名(RMSystemNameプロパティ指定値)を指定します。
指定を省略した場合は,HRM_SYSTEM_NAME環境変数に指定したシステム名が設定されます。HRM_SYSTEM_NAME環境変数にもシステム名が指定されていないときはエラーが発生します。
(4) コマンド引数
- キュー名
-
〜<1〜20文字の識別子>
作成するキューの名前を指定します。
既存のキューの名前を指定した場合はエラーが発生します。
(5) 注意事項
-
送信用共用キューは,接続先のデータベースの種別がHiRDBのときだけ作成できます。接続先のデータベースの種別がOracleのときに送信用共用キューを作成するとエラーが発生します。
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-bオプションに対して,Reliable Messaging間の連携の場合に指定する受信用共用キュー名は,英字の大文字と小文字が区別されません。
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コマンド引数に指定するキュー名は,英字の大文字と小文字が区別されません。英字の大文字と小文字の違いだけのキュー名がすでにある場合,エラーが発生します。
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-bオプションで指定したキュー名に対応する受信用共用キューが接続先のデータベースに存在しない場合,エラーが発生します。
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-bオプションで指定したキュー名に対応する受信用共用キューが連携できる共用キューのバージョンではない場合,エラーが発生します。
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Reliable Messagingのバージョンによって使用できる共用キューのバージョンが決められています。したがって,共用キューを使用する場合は,送信側システムと受信側システムのReliable Messagingのバージョンを統一し,必要に応じて共用キューをバージョンアップする必要があります。
共用キューのバージョンアップの詳細については,「付録H.3 共用キューのバージョンアップ」を参照してください。
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キュー定義ファイルを使用していない場合,-xオプションで指定したキューの表示名でJNDIネーミングサービスに登録されます。
キュー定義ファイルを使用している場合は,キュー定義ファイルの指定が優先され,-xオプションで指定した表示名でのJNDIネーミングサービスへの登録はされません。
キュー定義ファイルを使用してReliable Messagingを運用している場合,キュー定義ファイルを使用しないでReliable Messagingを再開始したときは,-xオプションで指定した表示名がJNDIネーミングサービスに登録されます。
キュー定義ファイルの使用有無の詳細については,「3.4.4 キュー定義ファイルの作成(永続版リソースアダプタの場合)」を参照してください。
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-xオプションで表示名を指定しなくても,作成するキューのキュー名が,作成済みキューの表示名と重複した場合,キューの作成は失敗します。