4.12.1 複数のWebサーバ環境の生成(hwsservereditコマンド)
バーチャルホストでなく,1台のサーバマシンで複数のWebサーバを運用する場合,各Webサーバでhttpsd.confの準備などの環境設定が必要です。この環境設定を補助するのがhwsservereditコマンドです。
(1) 形式
hwsserveredit {-add|-add_woker|-add_prefork|-delete|-check} サーバ名
(2) オペランド
-
-add
サーバ環境を新規作成する場合に指定します。コマンドは要求を受け付けると,serversディレクトリの下に,指定されたサーバ名と同名のディレクトリを作成し,httpsd.confとlogsディレクトリを作成します。また,Windows版の場合は,サーバ名を用いてHTTP Serverをサービスとして登録します。UNIX版の場合は,httpsd.confにworker MPMが設定されています。
-
-add_worker
UNIX版の場合に使用できます。サーバ環境を新規作成する場合に指定します。コマンドは要求を受け付けると,serversディレクトリの下に,指定されたサーバ名と同名のディレクトリを作成し,httpsd.confとlogsディレクトリを作成します。また,httpsd.confにはworker MPMが設定されています。
-
-add_prefork
UNIX版の場合に使用できます。サーバ環境を新規作成する場合に指定します。コマンドは要求を受け付けると,serversディレクトリの下に,指定されたサーバ名と同名のディレクトリを作成し,httpsd.confとlogsディレクトリを作成します。また,httpsd.confにはprefork MPMが設定されています。
-
-delete
サーバ環境を削除する場合に指定します。コマンドは要求を受け付けると,serversディレクトリ下のサーバ名と同名のディレクトリを削除します。また,Windows版の場合は,サーバ名のサービスを削除します。
-
-check
サーバ環境が構築済みかどうかを確認する場合に指定します。コマンドは要求を受け付けると,-addオペランド要求時に作成したリソースがある場合は,サーバ起動環境構築済みと判断します。
-
サーバ名 〜((1−(220−HTTP Serverインストールディレクトリのパス長),かつ128バイト以下))
サーバ単位にユニークな文字列を指定します。ただし,"Cosminexus HTTP Server"は指定できません。また,文字列中の空白を取り除くと,"CosminexusHTTPServer"となる文字列("Cosminexus HTTPServer"など)は指定できません。
(3) 使用方法
(a) リソースの作成
各サーバのサーバ名を決定してから,hwsservereditコマンドを実行します。"HWS1"というサーバ名の場合は,次を指定します。
hwsserveredit -add HWS1
hwsservereditコマンドは,インストール時に作成されているserversディレクトリの下に,ディレクトリとファイルを作成します。また,Windows版の場合,ディレクトリとファイルの作成と同時に,サーバ名を使用してサービスを登録します。
次にディレクトリとファイルの構成を示します。
+httpsd └servers └HWS1 ├conf │ └httpsd.conf └logs
(b) httpsd.confの編集
作成されたリソースのうち,httpsd.confのディレクティブ値を変更してください。
複数環境を生成する場合には,次のディレクティブの設定値を,ほかの環境と競合しないように変更してください。
-
ServerNameディレクティブ
-
PortディレクティブまたはListenディレクティブ
-
PidFileディレクティブ
-
HWSTraceIdFileディレクティブ
-
HWSTraceLogFileディレクティブ
UNIX版の場合は,さらに次のディレクティブの設定値を,環境に合わせて変更してください。
-
Userディレクティブ
-
Groupディレクティブ
そのほかのディレクティブは,hwsservereditコマンドによって,変更しなくても起動できるように設定されています。運用に応じて必要があれば変更してください。
なお,各ディレクティブの詳細については,「6.2 ディレクティブの詳細」を参照してください。
(c) サーバの起動
次の方法でサーバを起動してください。
-
UNIX版の場合
/opt/hitachi/httpsd/sbin/httpsd -f servers/HWS1/conf/httpsd.conf
-
Windows版の場合
"<Application Serverのインストールディレクトリ>\httpsd\httpsd.exe" -n HWS1 -k start
または,コントロールパネルからHWS1サービスを起動してください。
(d) 複数サーバ環境の設定
複数サーバ環境を設定する場合は,(a)から(c)の操作を繰り返してください。
(4) 注意事項
-
コマンドは,管理者権限を持つユーザで実行してください。また,コマンドの場所は移動しないでください。
-
サーバ名には,ASCIIコードで指定してください。また,次に示す文字は指定できません。
'\','/',':',',',';','*','?','"','<','>','|','$','%','^',''','!','(',')','=','+','{','}','@','[',']','~',制御コード
-
サーバ名には,ピリオドだけで構成される名称は指定できません。また,名称の前後に連続した空白を指定した場合には,それらを取り除きます。
-
サービスへの登録時,スタートアップの種類は手動で登録します。
-
登録したサービスの表示名を変更しないでください。