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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ Cosminexus HTTP Server


4.2.7 リクエストトレースの採取

リクエストトレースとは,次のときに採取されるトレースのことです。

HTTP/1.1以前のリクエスト処理の場合
  • リクエスト処理開始時

  • リクエスト処理完了時

  • KeepAlive接続の場合,次のリクエストラインの受信完了時

  • リクエスト処理開始からリクエストライン受信完了前のコネクション切断時

HTTP/2のリクエスト処理の場合
  • サーバスレッドによるHTTP/2プロトコルの初回リクエスト受付時

  • ワーカスレッドによるHTTP/2プロトコルのリクエスト処理開始時

  • サーバスレッドによるHTTP/2プロトコルのレスポンス送信時

  • サーバスレッドによるHTTP/2プロトコルの通信終了時

HWSRequestLogディレクティブが指定されていた場合,かつHWSRequestLogTypeディレクティブでrequestが指定された場合にリクエストトレースの採取が有効となります。障害発生時にWebサーバにリクエストが届いているかどうかを確認する場合などに有用です。

〈この項の構成〉

(1) トレースフォーマット

(a) HTTP/1.1以前の場合のリクエストトレースの出力項目

HTTP/1.1以前の場合のリクエストトレースの出力項目は次のとおりです。

なお,以降の記述で「サーバプロセスID」となっている部分はUNIX版でprefork MPMを使用している場合のフォーマットであり,UNIX版のworker MPMでは「サーバプロセスID:サーバスレッドID」,Windows版の場合「サーバスレッドID」です。

  • リクエスト処理開始時

    [時刻]△(サーバプロセスID)△client△:△hws△-->△(クライアントIPアドレス:ポート番号,サーバIPアドレス:ポート番号[A])
  • リクエスト処理完了時

    [時刻]△(サーバプロセスID)△client△:△hws△<--△(クライアントIPアドレス:ポート番号,サーバIPアドレス:ポート番号[R])
  • KeepAlive接続での次のリクエストライン受信完了時

    [時刻]△(サーバプロセスID)△client△:△hws△-->△(クライアントIPアドレス:ポート番号,サーバIPアドレス:ポート番号[K])
  • リクエスト処理開始からリクエストライン受信完了前のコネクション切断時

    [時刻]△(サーバプロセスID)△client△:△hws△<--△(クライアントIPアドレス:ポート番号,サーバIPアドレス:ポート番号[X])
(凡例)

△:空白

(出力例)
[Tue Nov 21 15:18:40 2006] (1716) client : hws --> (192.168.2.1:5245,192.168.1.1:80[A])
[Tue Nov 21 15:18:41 2006] (1716) client : hws <-- (192.168.2.1:5245,192.168.1.1:80[R])

(b) HTTP/2の場合のリクエストトレースの出力項目

HTTP/2の場合のリクエストトレースの出力項目は次のとおりです。

なお,以降の記述で「サーバスレッドID」となっている部分はWindows版を使用している場合のフォーマットであり,UNIX版のworker MPMでは「サーバプロセスID:サーバスレッドID」です。

また,次の「ワーカスレッドによるHTTP/2プロトコルのリクエスト処理開始時」の「ワーカスレッドID」となっている部分もWindows版を使用している場合のフォーマットであり,UNIX 版のworker MPM では「サーバプロセスID:ワーカスレッドID」です。

  • サーバスレッドによるHTTP/2プロトコルの初回リクエスト受付時

    [時刻]△(サーバスレッドID)△client△:△hws△-->△(クライアントIPアドレス:ポート番号,サーバIPアドレス:ポート番号[A])
  • ワーカスレッドによるHTTP/2プロトコルのリクエスト処理開始時

    [時刻]△(ワーカスレッドID)△client△:△hws△-->△(クライアントIPアドレス:ポート番号,サーバIPアドレス:ポート番号[S])
  • サーバスレッドによるHTTP/2プロトコルのレスポンス送信時

    [時刻]△(サーバスレッドID)△client△:△hws△<--△(クライアントIPアドレス:ポート番号,サーバIPアドレス:ポート番号[R])(ワーカスレッドID)
    注※

    プロトコルエラーなどでHTTP/2通信が終了している場合には,(サーバスレッドID)が(ワーカスレッドID)になることがあります。

  • サーバスレッドによるHTTP/2プロトコルの通信終了時

    [時刻]△(サーバスレッドID)△client△:△hws△<--△(クライアントIPアドレス:ポート番号,サーバIPアドレス:ポート番号[X])
(凡例)

△:空白

(出力例)
[Wed Oct 19 10:28:48.142 2022] (1304) client : hws --> (127.0.0.1:53327,127.0.0.1:443[A])
[Wed Oct 19 10:28:48.145 2022] (10860) client : hws --> (127.0.0.1:53327,127.0.0.1:443[S])
[Wed Oct 19 10:28:48.145 2022] (1304) client : hws <-- (127.0.0.1:53327,127.0.0.1:443[R])(10860)
[Wed Oct 19 10:28:48.175 2022] (10860) client : hws --> (127.0.0.1:53327,127.0.0.1:443[S])
[Wed Oct 19 10:28:48.175 2022] (1304) client : hws <-- (127.0.0.1:53327,127.0.0.1:443[R])(10860)
[Wed Oct 19 10:28:51.184 2022] (1304) client : hws <-- (127.0.0.1:53327,127.0.0.1:443[X])