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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド


3.2.2 サーバ管理コマンドの排他制御

コマンド実行の排他制御の条件を,サーバ管理コマンドの系統ごとに次の表に示します。

表3‒1 コマンド実行の排他制御の条件

実行中のコマンド

あとから実行するコマンド

更新系コマンド

参照系コマンド

特権系コマンド

更新系コマンド

参照系コマンド

特権系コマンド

×

(凡例)

◎:コマンドの実行が許可される。

○:あとから実行するコマンドは実行中のコマンドが終了するまで待つ。

×:コマンドの実行を中止する。排他エラーが返る。

ほかのコマンドの実行中に別のサーバ管理コマンドを実行しようとした場合,実行するコマンドの種類によって,異なる形で制御されます。

〈この項の構成〉

(1) サーバ管理コマンドが処理をしているJ2EEサーバに対して異なるサーバ管理コマンドを実行した場合の制御

サーバ管理コマンドが処理をしているJ2EEサーバに対して異なる系統のサーバ管理コマンドを実行した場合,それぞれのサーバ管理コマンドの処理は並行して実行されます。また,サーバ管理コマンドが処理をしているJ2EEサーバに対して,同じ系統のサーバ管理コマンドを同時に実行した場合,あとに実行したサーバ管理コマンドの処理要求は,実行された順番で待ち状態になり,先に実行したサーバ管理コマンドの処理が終了してから開始されます。したがって,同時に処理を実行できるサーバ管理コマンドの数は,それぞれの系統のサーバ管理コマンドで一つずつです。また,待ち状態にあるサーバ管理コマンドには最大数の制限はありません。処理の実行が待ち状態になると,J2EEサーバ側にメッセージKDJE42211-Iが表示されます。

(2) シャットダウンコマンドの処理中にサーバ管理コマンドを使用する場合の制御

シャットダウンコマンドが処理中,または実行待ち状態にあるJ2EEサーバに対しては,更新系と参照系に分類されるサーバ管理コマンドは実行できません。シャットダウン処理時に,参照系と更新系に分類されるサーバ管理コマンドを実行した場合は排他エラーとなり,メッセージKDJE42212-Eが表示されます。なお,特権系に分類されるサーバ管理コマンドは実行できます。

(3) 特権系コマンドを使用する場合の制御

特権系コマンドは,ほかのすべてのコマンドより優先して実行できます。また,特権系コマンドの実行中であっても,ほかのコマンドの実行に対して影響することはありません。ただし,一つのJ2EEサーバに対して,同時に実行できる特権系コマンドは一つです。二つ以上の特権系コマンドを一つのJ2EEサーバに実行した場合はエラーとなり,メッセージKDJE42230-Eが表示されます。