2.5.1 構成ソフトウェアのプロセス(論理サーバ)が異常終了した場合
ここでは,アプリケーションサーバの構成ソフトウェアのプロセスが異常終了したときに,システムを再起動する方法について説明します。
アプリケーションサーバで構築したシステムでは,アプリケーションサーバの構成ソフトウェアのプロセス(論理サーバ)が異常終了したとき,起動順序が設定されていればManagement Serverによって自動的に再起動されます。Management Serverでは,構成ソフトウェアのプロセスを論理サーバとして管理しています。
手動で再起動を実行する場合,異常終了した構成ソフトウェアの起動順序に依存関係があるときは,前提となる構成ソフトウェアが起動していることを確認してから再起動する必要があります。前提となる構成ソフトウェアは,システムの運用形態によって異なります。以降で,構成ソフトウェアの起動順序の依存関係,および構成ソフトウェアの再起動方法について説明します。
- ポイント
-
CTMを利用したシステムでは,CTMによって,すぐに再起動すれば,クライアントにエラーが返却される前にシステムを回復するように設定できます。ただし,リクエストキューの最大登録数を超えた場合は,クライアントにエラーが返却されます。
CTMを利用したシステムについては,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編」の「3. CTMによるリクエストのスケジューリングと負荷分散」を参照してください。
(1) 構成ソフトウェアのプロセスの起動順序の依存関係
アプリケーションサーバで構築したシステムを構成する構成ソフトウェアの,プロセスの起動順序の依存関係について説明します。
以降は,構成ソフトウェアのプロセスの起動順序の依存関係について説明します。
(a) プロセスの依存関係
プロセスの依存関係を次の表に示します。
プロセスの種類 |
前提プロセス |
---|---|
パフォーマンストレーサ |
− |
スマートエージェント※1,※2 |
− |
CTMドメインマネジャ※1 |
スマートエージェント※1,※2 |
CORBAネーミングサービス |
− |
CTMデーモン※1 |
|
J2EEサーバ |
|
Webサーバ |
パフォーマンストレーサ |
(2) プロセスの再起動方法
システムでプロセスが異常終了した場合のプロセスの再起動方法について説明します。
- ポイント
-
CTMに関連するプロセスが異常終了して再起動できない場合は,次の手順で対処してください。
-
プロセスが再起動できない場合,出力されたエラーメッセージからトラブルの要因を調査する。
-
ctmrasgetコマンドを実行してCTMの実行環境のバックアップを取得する。
-
(a) 再起動の手順
プロセスの再起動(回復)手順を次の表に示します。
異常プロセス |
開始コマンド |
再起動(回復)手順 |
---|---|---|
データベースサーバ |
− |
DBサーバを再起動してください。 |
OpenTP1 |
− |
OpenTP1を再起動してください。 |
パフォーマンストレーサ |
cprfstart |
パフォーマンストレーサを再起動してください。 |
スマートエージェント※1,※2 |
osagent |
スマートエージェントを再起動してください。 |
CTMドメインマネジャ※1 |
ctmdmstart |
CTMドメインマネジャを再起動してください。 |
CORBAネーミングサービス |
nameserv |
次に示す手順で対処してください。なお,CTMを使用しない場合,手順1および手順4は不要です。
|
CTMデーモン※1 |
ctmstart |
次に示す手順で対処してください。
|
CTMレギュレータ |
− |
CTMデーモンによって自動再起動されるため,再起動は不要です。 |
J2EEサーバ |
cjstartsv |
J2EEサーバを再起動してください。 |
Webサーバ |
− |
Webサーバを再起動してください。 |