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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編


5.8.1 シリアライズ処理で使用するメモリの見積もり

セッションフェイルオーバ機能では,リクエスト処理完了時に,HTTPセッションの属性情報のシリアライズのために一時的にメモリが確保されます。このメモリ確保によって必要となるメモリ領域のサイズについて,JavaVMのチューニング時に考慮する必要があります。

チューニングでは,複数スレッドでメモリを確保する処理が重なった場合のメモリの増加量(最大増加量)を見積もります。リクエストの処理時に使用するメモリの最大増加量について,Webアプリケーション単位,およびJ2EEサーバ単位に求める式をそれぞれ次に示します。

Webアプリケーション単位の使用メモリ最大増加量(バイト)=
最大同時実行スレッド数※1 × HTTPセッションの属性情報の最大サイズ※2
 
J2EEサーバ単位の使用メモリ最大増加量(バイト)=
Webアプリケーション単位の使用メモリ最大増加量の合計 =
  Webアプリケーション1の使用メモリ最大増加量 
 +Webアプリケーション2の使用メモリ最大増加量 
   :
 +Webアプリケーションnの使用メモリ最大増加量
注※1

Webアプリケーション単位の同時実行スレッド数を設定している場合はWebアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数の値を指します。Webアプリケーション単位の同時実行スレッド数を設定していない場合はWebコンテナ単位の最大同時実行スレッド数の値を指します。

注※2

HTTPセッションの属性情報のサイズ見積もり機能で見積もった値を指します。

上記の式で求めた値を基に,JavaVMのチューニングを実施してください。