4.2.3 スケジューリング機能を使用したバッチアプリケーションの実行処理の流れ
ここでは,バッチアプリケーションの実行処理の流れについて説明します。
スケジューリング機能を使用する場合,各バッチサーバで実行されるバッチアプリケーションは,ジョブIDで区別されます。ジョブIDは,実行するバッチアプリケーションの実行リクエストを区別するための文字列です。コマンド実行時に任意の値を設定できます。コマンド実行時にジョブIDを省略した場合,ジョブIDはスケジューリング機能によって自動生成されます。このジョブIDは,CTMによって管理されます。
また,CTMによってバッチアプリケーションが振り分けられるバッチサーバ群を,スケジュールグループといいます。スケジュールキューは,スケジュールグループごとに作成されます。バッチアプリケーションの業務分類ごとに同時実行数を制御したい場合などに,スケジュールグループを指定してください。スケジュールグループは,システム内で一意になるように設定してください。マシンごとにCTMが異なる場合でも,スケジュールグループは別々に設定する必要があります。なお,スケジュールグループを指定する場合は,バッチ実行コマンドとバッチサーバで設定が必要です。設定方法については,「4.7 実行環境での設定」を参照してください。
スケジューリング機能を使用する場合も,バッチアプリケーションの実行環境は,JP1/AJSと連携できます。
スケジューリング機能を使用したバッチアプリケーション実行の流れを次の図に示します。
この図では,CTMによって,同じスケジュールグループに属するバッチサーバ1からバッチサーバ3に,バッチアプリケーションの実行リクエストを振り分けています。なお,スケジュールキューからあふれたバッチアプリケーションの実行リクエストはエラーになります。
複数のスケジュールグループを使用したバッチアプリケーション実行の流れを次の図に示します。
この図は,GroupAとGroupBの二つのスケジュールグループを指定した例で,スケジュールキューは二つ作成されます。使用するスケジュールグループは,コマンドで定義します。バッチアプリケーションは,コマンドのスケジュールグループの設定に従って,スケジュールキューに振り分けられます。なお,この図の場合,各スケジュールグループのバッチサーバでバッチアプリケーションを実行中のため,CTMに受け付けられたバッチアプリケーションは,スケジュールキュー内で待機しています。