7.6 メッセージセレクターによる受信メッセージの選択
コンシューマーは,受信するメッセージをメッセージセレクターによって選択できます。メッセージセレクターを使用したコンシューマーでは,送信先に登録されたメッセージのうち,必要なものだけを受信できます。
メッセージセレクターでは,選択対象の指定にメッセージプロパティの値を使用します。コンシューマーは,メッセージセレクターに指定した選択条件とメッセージプロパティの値を比較し,条件に一致するメッセージだけを受信します。
メッセージセレクターを使用した受信メッセージの選択の概要を次の図に示します。
この図では,コンシューマー2に「Color=red」という選択条件を指定しています。コンシューマー1にはメッセージセレクターは指定しません。
プロデューサーからColorプロパティが異なる四つのメッセージを送信した場合,メッセージセレクターを使用していないコンシューマー1はすべてのメッセージを受信します。コンシューマー2は選択条件に一致する二つのメッセージだけを受信します。
なお,メッセージセレクターの選択条件は,コンシューマーで動作するMessage-driven Beanの属性,またはJMSのAPIで指定します。属性の詳細については,「7.12 DDでの定義」を参照してください。また,選択条件の構文およびAPIについては,JMS仕様を参照してください。
- 参考
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メッセージセレクターは,キューブラウザーでも使用できます。