3.7.4 EJBクライアントアプリケーションのクラスパスへのJARファイルの設定
ここでは,EJBクライアントアプリケーションのクラスパスへのJARファイルの設定方法について説明します。EJBクライアントアプリケーションの開始に使用するコマンドによって,クラスパスへのJARファイルの設定方法が異なります。
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cjclstartapコマンドの場合
cjclstartapコマンドを使用する場合は,EJBクライアントアプリケーションのオプション定義ファイル(usrconf.cfg)で,クラスパスにJARファイルを設定します。
usrconf.cfg(Javaアプリケーション用オプション定義ファイル)については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「12.2.1 usrconf.cfg(Javaアプリケーション用オプション定義ファイル)」を参照してください。
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vbjコマンドの場合
vbjコマンドを使用する場合は,バッチファイル/シェルスクリプトファイル,またはコマンドの引数で設定します。
EJBクライアントアプリケーションの実行に必要なJARファイルを次の表に示します。
JARファイル名 |
[種別]※JARファイルの配置場所 |
含まれる内容 |
コマンド |
|
---|---|---|---|---|
cjclstartap |
vbj |
|||
hitj2ee.jar |
[固定]
|
製品提供クラス |
− |
○ |
HiEJBClientStatic.jar |
[固定]
|
製品提供クラス |
− |
○ |
vbjorb.jar vbsec.jar |
[固定]
|
製品提供クラス |
− |
○ |
cprf.jar |
[固定]
|
製品提供クラス |
− |
○ |
hntrlibMcsmj64.jar |
[固定]
|
製品提供クラス |
− |
○ |
tpotsinproc.jar |
[トランザクション使用]
|
製品提供クラス |
− |
△ |
ejbserver.jar |
[トランザクション使用]または[J2EEサーバ例外]
|
△ |
△ |
|
stubs.jar |
[RMI-IIOPのスタブ] J2EEサーバからダウンロード,またはダイナミッククラスローディング |
RMI-IIOPのスタブ
|
△ |
△ |
<数字>.jar |
[RMI-IIOPのインタフェース] J2EEサーバからダウンロード |
RMI-IIOPのインタフェース
|
○ |
○ |
ユーザ作成のJARファイル |
ユーザ作成のクラス |
EJBクライアントアプリケーションで利用するユーザ作成のクラスです。 ユーザが作成した独自のFilterクラス,Formatterクラス,またはHandlerクラスをEJBクライアントアプリケーションのユーザログ機能で使用する場合には,そのクラスもクラスパスに指定してください。※3 |
○ |
○ |
- (凡例)
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○:クラスパスに指定する必要がある。
△:必要に応じてクラスパスに指定する。
−:クラスパスに指定する必要がない。
- 注※
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種別には,次に示すものがあります。
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[固定]
EJBクライアントアプリケーションから呼び出すアプリケーションの数,内容に関係なく,指定するJARファイルのファイル名と配置場所は固定です。
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[トランザクション使用]
EJBクライアントアプリケーションでトランザクションを使用する場合に,該当するJARファイルを指定します。詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「3.19 EJBクライアントアプリケーションでトランザクションを開始する場合の注意事項」を参照してください。
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[RMI-IIOPのスタブ]
EJBクライアントアプリケーションから呼び出すアプリケーション単位に該当するJARファイルを指定します。ダイナミッククラスローディングを利用する場合は,指定する必要はありません。
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[RMI-IIOPのインタフェース]
RMI-IIOPのインタフェースをEJBクライアントアプリケーション側に取得していない場合,アプリケーション単位に該当するJARファイルをダウンロードして指定します。すでにRMI-IIOPのインタフェースをEJBクライアントアプリケーション側に取得している場合は,取得済みのクラスまたはJARファイルを指定します。
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[J2EEサーバ例外]
J2EEアプリケーションが受け取った例外をそのままEJBクライアントアプリケーションへ伝播するようなアプリケーション構成では,該当するJARファイルが必要となる場合があります。ただし,このようなアプリケーションの構成は推奨されません。J2EEアプリケーションで発生した例外を伝播する場合は新たにEJBクライアントアプリケーションに向けた例外を再作成して返却するように設計してください。
- 注意事項
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Clientを使用してEJBクライアント環境を構築する場合は,格納ディレクトリの「<Application Serverのインストールディレクトリ>\CC」を,「<Application Serverのインストールディレクトリ>\CCL」と読み替えてください。
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Clientを使用してEJBクライアント環境を構築する場合は,EJBクライアントアプリケーションのトランザクションは使用できません。
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クラスパスでJARファイルを設定する場合,JARファイルの設定順序に注意してください。
トランザクションを使用する場合,クラスパスには,tpotsinproc.jarとejbserver.jarを設定します。このとき,ejbserver.jarよりも先に,HiEJBClientStatic.jarを設定してください。
性能解析トレース機能を利用する場合,クラスパスには,cprf.jarを設定します。このとき,HiEJBClientStatic.jarよりも先にcprf.jarを設定してください。
逆の順序で設定した場合は,性能解析トレースの初期化に失敗します。また,逆の順序で設定した場合に,EJBクライアントアプリケーションのログレベルをWarning以上に設定しているときは,KDJE51008-Wのメッセージが理由コード「-4」で出力されます。なお,性能解析トレースの初期化に失敗した場合は,性能解析トレースは出力されませんが,EJBクライアントアプリケーションの処理は継続できます。
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