7.11.1 Explicitヒープのメモリサイズの見積もり(J2EEサーバが使用するメモリサイズの見積もり)
Explicitヒープをチューニングする前提として,明示管理ヒープ機能を使用するための設定が必要です。明示管理ヒープ機能は,JavaVMの起動オプションとして-XX:+HitachiUseExplicitMemoryが指定されている場合に有効になります。JDK11以前で動作するJ2EEサーバの場合,明示管理ヒープ機能はデフォルトで使用される設定になっています。また,Tenured領域のメモリサイズ増加の要因となるオブジェクトがExplicitヒープに配置されるように設定されています。このため,J2EEサーバが配置するオブジェクトに必要なExplicitヒープのメモリサイズを必ず見積もってください。
明示管理ヒープ機能は,Explicitヒープのメモリサイズを適切に見積もった上で使用しないと,効果が出ません。
J2EEサーバでは,Tenured領域のメモリサイズ増加の要因になる,HTTPセッションに関するオブジェクトをExplicitヒープに配置します。
Explicitヒープのメモリサイズを見積もった結果,HTTPセッションに関するオブジェクトが利用するExplicitヒープのメモリサイズが極端に大きい場合は,「付録A HTTPセッションで利用するExplicitヒープの効率的な利用」を参考にして,アプリケーションの設計を見直してください。