6.3.1 仮想メモリの使用量の計算式
仮想メモリの使用量(単位:メガバイト)の計算式を次に示します。
バッチサーバの仮想メモリの使用量 = A+B+C+(D+22)×E+F+G
(凡例)
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A:Javaヒープサイズ
初期値は,JavaVM起動時のオプション-Xmsに指定した値です。この値は,J2EEサーバ起動中に,最大でJavaVM起動時のオプション-Xmxに指定した値まで拡張されます。なお,ZGCを使用する場合は,仮想メモリを多く必要とします。ZGCを使用する場合は,この値は-Xmxに指定した値の48倍としてください。これは物理メモリの実際の使用サイズには影響しません。詳細については「7.20 ZGC使用時の注意事項(JDK17以降の場合)」を参照してください。
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B:Metaspace領域サイズ
初期値は,JavaVMが割り当てた値です。この値は,J2EEサーバ起動中に,最大でJavaVM起動時のオプション-XX:MaxMetaspaceSizeに指定した値まで拡張されます。
- 監査ログを使用する場合
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監査ログを使用する場合は,値に1メガバイトを加算してください。
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C:ネイティブプログラム使用領域サイズ
OSごとに使用する値が異なります。ネイティブプログラム使用領域サイズのOSごとの値について,次の表に示します。
表6‒7 ネイティブプログラム使用領域サイズの値一覧 OS種別
使用領域の値
(単位:メガバイト)
Windows
300
AIX
400
Linux
600
- 監査ログを使用する場合
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監査ログを使用する場合は,OSごとのネイティブプログラム使用領域サイズの値に,監査ログで使用する値を加算する必要があります。監査ログで使用する値を算出するには,auditlog.raslog.message.filesizeキー,およびauditlog.raslog.exception.filesizeキーを使用します。これらのキーは,auditlog.properties(監査ログ定義ファイル)で指定するキーです。これらのキーの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「11.2.1 監査ログ定義ファイル」を参照してください。
監査ログで使用する値(単位:メガバイト)の計算式を次に示します。
監査ログで使用する値 =
8+(auditlog.raslog.message.filesizeの指定値 / 1,0242)※+(auditlog.raslog.exception.filesizeの指定値 / 1,0242)※
注※ 指定値の単位はバイトです。仮想メモリの使用量の値の単位はメガバイトであるため,1,0242で割る必要があります。
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D:バッチサーバのスレッド数
バッチサーバが使用するスレッド数です。バッチサーバが使用するスレッド数については,「6.2.1 バッチサーバが使用するリソースの見積もり」を参照してください。
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E:スタック領域サイズ
JavaVM起動時のオプション-Xssに指定した値です。
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F:Explicitヒープサイズ
明示管理ヒープ機能で使用されるExplicitヒープのサイズです。この値は,J2EEサーバ起動中に最大で-XX:HitachiExplicitHeapMaxSizeに指定した値まで拡張されます。なお,デフォルトではExplicitヒープは無効になります。
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G:コードキャッシュ領域の最大サイズ
JavaVM起動時のオプション-XX:ReservedCodeCacheSizeに指定した値です。