5.2.3 パフォーマンストレーサが使用するリソースの見積もり
パフォーマンストレーサが使用するリソースの見積もりについて,OSごとに説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) Windowsの場合
Windowsを使用する場合の,パフォーマンストレーサが使用するリソースの見積もりについて説明します。
(a) 共用メモリ用ファイルサイズ
パフォーマンストレーサが使用する共用メモリ用ファイルサイズ(単位:バイト)は,PRFデーモンごとに算出します。計算式を次に示します。
-
PRFデーモンごとの共用メモリの計算式
共用メモリ用ファイルサイズ = -PrfTraceBufferSize指定値×1,024+18,496
(b) %PRFSPOOL%のディスク占有量
%PRFSPOOL%のディスク占有量の計算式を次に示します。
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%PRFSPOOL%のディスク占有量の計算式
ディスク占有量 = 2.0MB
+{(-PrfTraceBufferSize指定値+20KB)×5
+-PrfTraceFileSize指定値×-PrfTraceCount指定値×r}×n
+224KB×(256+m)
+224KB×(64+p)
(凡例)
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n:PRFデーモンの数
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m:起動中のパフォーマンストレース出力プロセス数と正常終了しなかったパフォーマンストレース出力プロセス数
パフォーマンストレーサでは,パフォーマンストレース出力プロセスごとに,保守情報として内部トレースをファイルに出力します。このファイルはプロセス起動時に作成されますが,プロセスが正常終了しない場合はファイルが残ります。ファイルの削除処理はPRFデーモン起動時,およびPRFデーモン起動後24時間ごとに実施しますが,256ファイルは削除されないで残ります。このため,最大ファイル数は「256+24時間のうちに実行するパフォーマンストレース出力プロセス数」になります。
-
p:起動中の性能解析トレースで使用するコマンド,デーモンのプロセス数
パフォーマンストレーサでは,性能解析トレースで使用するコマンド,およびデーモンごとに,保守情報として内部トレースをファイルに出力します。このファイルはプロセス起動時に作成されます。PRFデーモン起動時,およびPRFデーモン起動後24時間ごとにファイル削除処理を実施しますが,64ファイルは削除されないで残ります。このため,最大ファイル数は「64+24時間のうちに実行する性能解析トレースで使用するコマンド,およびデーモンのプロセス数」になります。
-
r:バックアップ係数
PRFトレースのバックアップ分を算出する値です。cprfstartコマンドの起動オプションに-PrfNoBackUp 0を指定する場合2, それ以外の場合1になります。
-
上記のディスク容量は目安です。このため,十分な余裕を持って,%PRFSPOOL%を作成してください。
(2) AIXの場合
AIXを使用する場合,パフォーマンストレーサを使用するために,次の値を考慮してカーネルパラメタを設定する必要があります。正しく設定できていない場合には,パフォーマンストレーサのプロセスが起動できなかったり,動作中にリソース不足で異常終了になったりするおそれがあります。なお,カーネルパラメタの設定については,使用しているOSのマニュアルを参照してください。
(a) 共用メモリ用ファイルサイズ
パフォーマンストレーサが使用する共用メモリ用ファイルサイズ(単位:バイト)は,PRFデーモンごとに算出します。計算式を次に示します。
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PRFデーモンごとの共用メモリの計算式
共用メモリ用ファイルサイズ = -PrfTraceBufferSize指定値×1,024+18,496
共用メモリ用ファイルサイズは,環境変数EXTSHMで設定します。計算式で算出した値以上に共用メモリが割り当てられるように設定してください。
(b) ファイルディスクリプタ数
ファイルディスクリプタ数は,/etc/security/limitsファイルの「nofiles」で設定します。PRFデーモン起動時に使用するファイルディスクリプタの数は,32以上に設定してください。
(c) $PRFSPOOLのディスク占有量
$PRFSPOOLのディスク占有量の計算式を次に示します。
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$PRFSPOOLのディスク占有量の計算式
ディスク占有量 = 2.0MB
+{(-PrfTraceBufferSize指定値+20KB)×5
+-PrfTraceFileSize指定値×-PrfTraceCount指定値×r}×n
+224KB×(256+m)
+224KB×(64+p)
(凡例)
-
n:PRFデーモンの数
-
m:起動中のパフォーマンストレース出力プロセス数と正常終了しなかったパフォーマンストレース出力プロセス数
パフォーマンストレーサでは,パフォーマンストレース出力プロセスごとに,保守情報として内部トレースをファイルに出力します。このファイルはプロセス起動時に作成されますが,プロセスが正常終了しない場合はファイルが残ります。ファイルの削除処理はPRFデーモン起動時,およびPRFデーモン起動後24時間ごとに実施しますが,256ファイルは削除されないで残ります。このため,最大ファイル数は「256+24時間のうちに実行するパフォーマンストレース出力プロセス数」になります。
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p:起動中の性能解析トレースで使用するコマンド,デーモンのプロセス数
パフォーマンストレーサでは,性能解析トレースで使用するコマンド,およびデーモンごとに,保守情報として内部トレースをファイルに出力します。このファイルはプロセス起動時に作成されます。PRFデーモン起動時,およびPRFデーモン起動後24時間ごとにファイル削除処理を実施しますが,64ファイルは削除されないで残ります。このため,最大ファイル数は「64+24時間のうちに実行する性能解析トレースで使用するコマンド,およびデーモンのプロセス数」になります。
-
r:バックアップ係数
PRFトレースのバックアップ分を算出する値です。cprfstartコマンドの起動オプションに-PrfNoBackUp 0を指定する場合2, それ以外の場合1になります。
-
上記のディスク容量は目安です。このため,十分な余裕を持って,$PRFSPOOLを作成してください。
(3) Linuxの場合
Linuxを使用する場合,パフォーマンストレーサを使用するために,次の値を考慮してカーネルパラメタを設定する必要があります。正しく設定できていない場合には,パフォーマンストレーサのプロセスが起動できなかったり,動作中にリソース不足で異常終了になったりするおそれがあります。なお,カーネルパラメタの設定については,使用しているOSのマニュアルを参照してください。
(a) 共用メモリ用ファイルサイズ
パフォーマンストレーサが使用する共用メモリ用ファイルサイズ(単位:バイト)は,PRFデーモンごとに算出します。計算式を次に示します。
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PRFデーモンごとの共用メモリの計算式
共用メモリ用ファイルサイズ = -PrfTraceBufferSize指定値×1,024+18,496
共用メモリ用ファイルサイズは,/etc/sysctl.confファイルの「kernel.shmmax」で設定します。計算式で算出した値以上に共用メモリが割り当てられるように設定してください。
(b) ファイルディスクリプタ数
ファイルディスクリプタ数は,/etc/security/limits.confファイルの「nofiles」で設定します。PRFデーモン起動時に使用するファイルディスクリプタの数は,32以上に設定してください。
(c) $PRFSPOOLのディスク占有量
$PRFSPOOLのディスク占有量の計算式については,AIXの場合と同じです。AIXの計算式を参照してください。