3.10.1 データベースを使用する構成(データベースセッションフェイルオーバ機能)
データベースを使用してセッション情報を引き継ぐ構成について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) システム構成の特徴
セッション情報を格納するためのデータベースを用意します。業務情報を格納するために使用しているデータベースがある場合は,同じデータベースを使用できます。
データベースを使用してセッション情報を引き継ぐ場合の構成の例を次の図に示します。
これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。
- 特徴
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特定のJ2EEサーバでトラブルが発生した場合に,セッション情報をほかのJ2EEサーバに引き継げます。
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データベースサーバにトラブルが発生した場合も,データベースに格納したセッション情報は残ります。データベースサーバ再起動後に利用できます。
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- リクエストの流れ
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データベースでは,J2EEサーバ上のグローバルセッション情報が冗長化されて管理されています。
J2EEサーバがリクエストを受け付けてセッションが確立された時点で,データベースに格納されたグローバルセッション情報にロックが掛けられます。J2EEアプリケーションの処理が完了すると,J2EEサーバ上のグローバルセッション情報の内容に合わせてデータベースのグローバルセッション情報が更新されます。そのあとで,データベースのロックが解除されます。
J2EEサーバにトラブルが発生した場合は,データベースに格納したグローバルセッション情報が別なJ2EEサーバから取得され,セッション情報が引き継がれます。
(2) それぞれのマシンで起動するプロセス
それぞれのマシンに必要なソフトウェアとプロセスについて説明します。
(a) アプリケーションサーバマシン
データベースセッションフェイルオーバ機能を使用する場合,データベースに接続するためのソフトウェアをインストールする必要があります。必要なソフトウェアを次の表に示します。
使用するデータベース |
必要なソフトウェア |
---|---|
HiRDB |
HiRDB Type4 JDBC Driver |
Oracle |
Oracle JDBC Thin Driver |
これ以外に必要なソフトウェアと起動するプロセスは,使用する機能に応じたシステム構成ごとに異なります。使用する機能に応じて必要なソフトウェアとプロセスを配置してください。
(b) データベースサーバマシン
データベースが動作するマシンには,次に示すソフトウェアのどちらかをインストールしてください。
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HiRDB(HiRDBと接続する場合)
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Oracle(Oracleと接続する場合)
また,それぞれのデータベースで必要なプロセスを起動してください。
(c) 運用管理サーバマシン
運用管理サーバマシンには,Application Serverをインストールする必要があります。
起動するプロセスは次のとおりです。
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Management Server
(d) Webクライアントマシン
Webクライアントマシンには,Webブラウザが必要です。