3.5.1 Session BeanとEntity Beanを呼び出すサーバ間連携
ほかのアプリケーションサーバ上のJ2EEサーバからSession BeanまたはEntity Beanを呼び出す場合の構成について説明します。
(1) システム構成の特徴
クライアント側のアプリケーションサーバから,サーバ側のアプリケーションサーバを呼び出す構成です。クライアント側のアプリケーションサーバでは,サーブレット,JSP,Entity Bean,Session BeanまたはMessage-driven Beanで構成されるアプリケーションが動作します。サーバ側のアクセスポイントになるコンポーネントは,Session BeanまたはEntity Beanです。クライアント側のアプリケーションからの呼び出しは,RMI-IIOPで実行されます。
Session BeanとEntity Beanを呼び出すサーバ間連携の構成の例を,次の図に示します。
これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。
- 特徴
-
-
アプリケーション間連携で使用できる構成です。複数のクライアントアプリケーションから,サーバアプリケーションを呼び出す場合などに適用できます。
-
システム間連携の場合にも使用できます。すでに構築されたクライアント側システムとサーバ側システムをこのシステム構成にすることで,アプリケーションをシステム間で呼び出せます。
-
- リクエストの流れ
-
サーバ側のアクセスポイントであるSession BeanまたはEntity Beanへのリクエストは,クライアント側のJ2EEサーバから送られます。
このとき,クライアント側では,サーバ側のアプリケーションサーバのJ2EEサーバ内でインプロセスで起動されているCORBAネーミングサービスから名前をルックアップして,Session BeanまたはEntity Beanにアクセスします。
(2) それぞれのマシンに必要なソフトウェアと起動するプロセス
Session BeanまたはEntity Beanを呼び出すサーバ間連携の場合に,それぞれのマシンに必要なソフトウェアと起動するプロセスについて説明します。なお,リソースと接続するために必要なプロセスについては,「3.6 トランザクションの種類を検討する」を参照してください。
(a) クライアント側のアプリケーションサーバマシン(サーブレット/JSPの実行環境)
サーブレットおよびJSPを動作させるクライアント側のアプリケーションサーバマシンには,Application Serverをインストールする必要があります。
起動するプロセスは次のとおりです。
-
Webサーバ
-
J2EEサーバ
-
運用管理エージェント
-
PRFデーモン
(b) クライアント側のアプリケーションサーバマシン(Message-driven Beanの実行環境)
Message-driven Beanを動作させるクライアント側のアプリケーションサーバマシンには,Application Serverをインストールする必要があります。また,リソースアダプタとしてTP1/Message Queue - Accessを使用する場合は,TP1/Message Queue - Accessをインストールする必要があります。なお,Reliable Messagingを使用する場合は,アプリケーションサーバに含まれているため,個別にインストールする必要はありません。
起動するプロセスは次のとおりです。
-
J2EEサーバ
-
運用管理エージェント
-
PRFデーモン
(c) サーバ側のアプリケーションサーバマシン
サーバ側のアプリケーションサーバマシンには,Application Serverをインストールする必要があります。
起動するプロセスは次のとおりです。
-
J2EEサーバ
-
運用管理エージェント
-
PRFデーモン
(d) 運用管理サーバマシン
運用管理サーバマシンには,Application Serverをインストールする必要があります。
起動するプロセスは次のとおりです。
-
Management Server