Hitachi

Cosminexus V11 アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド


4.7.5 負荷分散機へ接続する環境を設定する

Smart Composer機能から負荷分散機を制御する場合は,負荷分散機への接続の設定をする必要があります。また,簡易構築定義ファイルで負荷分散機の定義(<load-balancer>タグの定義)を設定する必要があります。

〈この項の構成〉

(1) 負荷分散機への接続の設定

使用する負荷分散機の種類,接続方式など,負荷分散機へのアクセスに必要な接続情報をSmart Composer機能で定義します。運用管理機能を配置するホストで,lb.properties(負荷分散機定義プロパティファイル)に負荷分散機への接続情報を設定します。設定する情報には,負荷分散機独自のものと,共通のものがあります。

telnetを使用した直接接続を使用する負荷分散機(AX2000,BS320)のlb.propertiesの設定例を次に示します。APIを使用した直接接続を使用する負荷分散機の設定例については,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 セキュリティ管理機能編」の「8.5 Management Server(Smart Composer機能)での負荷分散機の接続情報の設定」を参照してください。

lb.list=192.168.100.10
lb.enable_passwd.192.168.100.10=adminpw
 
lb.connect_type.192.168.100.10=telnet
#lb.telnet.port.192.168.100.10=23
lb.telnet.user.192.168.100.10=user01
lb.telnet.passwd.192.168.100.10=user01pw
lb.telnet.user_prompt.192.168.100.10="AX login: "
lb.telnet.passwd_prompt.192.168.100.10="Password: "
lb.telnet.login_prompt.192.168.100.10=>
#lb.telnet.login_timeout.192.168.100.10=10
#lb.telnet.command_timeout.1192.168.100.10=10

lb.propertiesには,負荷分散機の接続ユーザ名,および接続ユーザのパスワードを記述するため,これらの情報が漏洩しないように適切にファイルのアクセス権を設定してください。

(2) 簡易構築定義ファイルの設定

簡易構築定義ファイルの負荷分散機の定義(<load-balancer>タグの定義)で,次のタグを定義します。

注※

負荷分散機のCookieスイッチング機能を使用する場合に必要です。この設定によって,一連のHTTPリクエストが一つのWebサーバまたはJ2EEサーバで処理されます。また,負荷分散機のCookieスイッチング機能を使用する場合は,物理ティアの定義(<tier>タグ)で,J2EEサーバのWebコンテナの設定に「webserver.container.server_id.enabled=true」を指定してください。

簡易構築定義ファイルの作成例を次に示します。ここでは,負荷分散機を定義する<load-balancer>タグ内の定義について説明します。

簡易構築定義ファイルの<load-balancer>タグの定義例
<!--Spacify the settings of load balancer.-->
<load-balancer>
  <name>MyAX2000</name>
  <load-balancer-type>ACOS</load-balancer-type>
  <management-host>192.168.100.10</management-host>
  <virtual-server>
    <virtual-server-name>www.sample.com</virtual-server-name>
    <ip-address>192.168.1.10</ip-address>
    <http-port>80</http-port>
  </virtual-server>
</load-balancer>