3.2.4 同時実行数を最適化するためのチューニングを反映する
次に示す代表的な項目について,同時実行数を設定する手順について説明します。
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Webコンテナ単位,Webアプリケーション単位の同時実行数
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同時に接続できるクライアントの最大数
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Webサーバ起動時のサーバプロセス数
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Webコンテナがリクエストを処理する同時実行数
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デフォルトの実行待ちキューサイズ
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Webコンテナ単位での最大同時実行スレッド数
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デフォルトの実行待ちキューサイズ
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Stateless Session Beanの同時実行数(プールで管理するインスタンスの最小値)
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プールの最小値
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プールの最大値
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URLグループ単位の同時実行数
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Webアプリケーション単位での最大同時実行スレッド数
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Webアプリケーションの占有スレッド数
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Webアプリケーション単位の実行待ちキューサイズ
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Webアプリケーション単位のリクエスト実行待ちキュー格納数の監視に関するプロパティ
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URLグループ単位の同時実行スレッド数制御の定義名
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URLグループ単位での最大同時実行スレッド数
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URLグループ単位の占有スレッド数
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URLグループ単位の実行待ちキューサイズ
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URLグループ単位の制御対象となるURLパターン
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URLグループ単位の実行待ちリクエスト数の監視に関するプロパティ
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- 参考
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説明で使用する画面,コマンドおよびファイルの参照先,コマンドおよびファイルの格納先については,「5. システムの構築・運用時に使用する画面,コマンドおよびファイル」を参照してください。
- 〈この項の構成〉
(1) WebコンテナまたはWebアプリケーション単位の同時実行数の設定
WebコンテナまたはWebアプリケーション単位の同時実行数を設定しない場合は「(2) URLグループ単位の同時実行数の設定」に進みます。
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cosminexus.xmlを編集して,<任意のディレクトリ>下のMETA-INFディレクトリに格納します。
cosminexus.xmlでは,<ejb-jar>タグ内で次の指定をします。
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<session>−<stateless>−<pooled-instance>−<minimum>タグ(Stateless Session Beanの同時実行数(プールで管理するインスタンスの最小値))を指定します。
複数の<session>タグがある場合は,それぞれに指定します。
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コマンドプロンプトで,jarコマンドを実行し,アーカイブ形式のJ2EEアプリケーションに手順1.で編集したcosminexus.xmlを上書きします。
コマンドの実行例を次に示します。
jar uvf <MyApp1.earのファイルパス> -C <META-INFディレクトリを置いたディレクトリ> <META-INFディレクトリ下のcosminexus.xmlのファイルパス>
<MyApp1.earのファイルパス>は,J2EEアプリケーション(MyApp1.ear)を格納したディレクトリのパスとファイル名(MyApp1.ear)を指定します。<META-INFディレクトリを置いたディレクトリ>は,cosminexus.xmlの格納先が次のような構造の場合,<任意のディレクトリ>となります。
<任意のディレクトリ> └META-INF └cosminexus.xml
<META-INFディレクトリ下のcosminexus.xmlのファイルパス>は,手順1.でcosminexus.xmlを格納したMETA-INFディレクトリのパスとファイル名(cosminexus.xml)を指定します。
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Webブラウザを起動し,「http://localhost:28080/mngsvr/index.jsp」に接続して,運用管理ポータルを起動します。
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[Management Serverへログイン]画面で管理ユーザIDに「admin」を入力して,[ログイン]ボタンをクリックします。
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[運用管理ポータル]画面で[論理サーバの環境設定]をクリックします。
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[サーバビュー]タブで[DefaultDomain]−[論理Webサーバ]−[Webサーバ]−[MyWebServer]をクリックし,[設定]タブをクリックします。
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[Webサーバの設定]画面で次の値を設定して[適用]ボタンをクリックします。
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[サーバスレッド数](Windowsの場合)
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[同時接続クライアント数](UNIXの場合)
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[サーバ起動時のサーバプロセス数](UNIXの場合)
環境設定情報の保存を示すメッセージが表示され,値が設定されます。
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[戻る]アンカーをクリックします。
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[サーバビュー]タブで[DefaultDomain]−[論理J2EEサーバ]−[J2EEサーバ]−[MyJ2EEServer]をクリックし,[HTTPサーバ]−[通信・スレッド制御]タブをクリックします。
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[通信・スレッド制御に関する設定]画面で次の値を設定して[適用]ボタンをクリックします。
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[最大接続数]
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[最大スレッド数]
環境設定情報の保存を示すメッセージが表示され,値が設定されます。
KEOS19237-Wメッセージが出力されても無視し,次の手順に進んでください。このメッセージは,「HttpSessionのセッションIDに付加するサーバID」にデフォルト値(J2EEサーバが自動的に付加する値)が使用されることを示します。
- 参考
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[通信・スレッド制御に関する設定]画面で次の値を設定して[適用]ボタンをクリックすると,KEOS19237-Wメッセージは出力されなくなります。
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「HttpSessionのセッションIDに付加するサーバID」
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[設定情報の配布]アンカーをクリックします。
- 参考
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ほかの項目を続けて設定する場合は,[戻る]アンカーをクリックすると,[通信・スレッド制御に関する設定]画面へ戻れます。
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[設定情報の配布]画面で[ステータス]が「空欄」の論理サーバの[配布]をチェックしてから,[選択して配布]ボタンをクリックします。
[ステータス]が「空欄」から「配布中」,「配布済」へと遷移します。
- 参考
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[全て配布]ボタンをクリックすると,[ステータス]が「配布済」の論理サーバにも設定情報が再配布されます。
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[運用管理ポータル]画面で[論理サーバの起動/停止]をクリックします。
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[サーバビュー]タブで[DefaultDomain]をクリックし,[一括再起動]タブをクリックします。
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[一括再起動]画面で[実行]ボタンをクリックします。
一括再起動要求が受け付けられ,[論理サーバの稼働状況]画面の論理サーバの稼働状況が「稼働中」から「停止中」,「停止」,「起動中」,「稼働中」へと遷移します。
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[運用管理ポータル]画面で[論理サーバのアプリケーション管理]をクリックします。
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[DefaultDomain]−[論理J2EEサーバ]−[J2EEサーバ]−[MyJ2EEServer]−[リソース]−[リソースアダプタ]をクリックし,[開始/停止]タブをクリックします。
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[リソースアダプタの開始/停止]画面で[ステータス]が「稼働」の場合は[操作]の[停止]アンカーをクリックします。
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[リソースアダプタの停止]画面で[はい]ボタンをクリックします。
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[実行結果]に「成功」が表示されたら[戻る]アンカーをクリックします。
[実行結果]に「失敗」が表示された場合は,[ログの表示]タブをクリックして[ログの表示]画面のメッセージを確認し,障害要因を取り除いてから停止し直してください。
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[プロパティ設定]タブをクリックし,[操作]の[基本設定]アンカーをクリックします。
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[リソースアダプタの基本設定]画面で次の値を設定して,[設定]ボタンをクリックします。
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プールの最小値(MinPoolSize)
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プールの最大値(MaxPoolSize)
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[リソースアダプタの基本設定]画面で表示されたメッセージを確認して[戻る]アンカーをクリックします。
失敗を示すメッセージが表示された場合は,障害要因を取り除いてからプロパティを設定し直してください。
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[開始/停止]タブをクリックし,[リソースアダプタの開始/停止]画面で[操作]の[開始]アンカーをクリックします。
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[リソースアダプタの開始]画面で[はい]ボタンをクリックします。
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[実行結果]に「成功」が表示されたら[戻る]アンカーをクリックします。
[実行結果]に「失敗」が表示された場合は,[ログの表示]タブをクリックして[ログの表示]画面のメッセージを確認し,障害要因を取り除いてから開始し直してください。
(2) URLグループ単位の同時実行数の設定
URLグループ単位の同時実行数を設定しない場合は「(3) 運用管理ポータルの起動とログイン」に進みます。
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cosminexus.xmlを編集して,<任意のディレクトリ>下のMETA-INFディレクトリに格納します。
cosminexus.xmlでは,<war>タグ内で次の指定をします。
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<thread-control>−<thread-control-max-threads>タグ(Webアプリケーション単位での最大同時実行スレッド数)を指定します。
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<thread-control>−<thread-control-exclusive-threads>タグ(Webアプリケーションの占有スレッド数)を指定します。
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<thread-control>−<thread-control-queue-size>タグ(Webアプリケーション単位の実行待ちキューサイズ)を指定します。
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<thread-control>−<resource-watcher>タグ以下(Webアプリケーション単位のリクエスト実行待ちキュー格納数の監視に関するプロパティ)を指定します。
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<thread-control>−<urlgroup-thread-control>−<urlgroup-thread-control-name>タグ(URLグループ単位の同時実行スレッド数制御の定義名)を指定します。
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<thread-control>−<urlgroup-thread-control>−<urlgroup-thread-control-max-threads>タグ(URLグループ単位での最大同時実行スレッド数)を指定します。
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<thread-control>−<urlgroup-thread-control>−<urlgroup-thread-control-exclusive-threads>タグ(URLグループ単位の占有スレッド数)を指定します。
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<thread-control>−<urlgroup-thread-control>−<urlgroup-thread-control-queue-size>タグ(URLグループ単位の実行待ちキューサイズ)を指定します。
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<thread-control>−<urlgroup-thread-control>−<urlgroup-thread-control-mapping>タグ(URLグループ単位の制御対象となるURLパターン)を指定します。
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<thread-control>−<urlgroup-thread-control>−<stats-monitor>−<waiting-request-count>タグ以下(URLグループ単位の実行待ちリクエスト数の監視に関するプロパティ)を指定します。
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コマンドプロンプトで,jarコマンドを実行し,アーカイブ形式のJ2EEアプリケーションに手順1.で編集したcosminexus.xmlを設定します。
コマンドの実行例を次に示します。
jar uvf <MyApp1.earのファイルパス> -C <META-INFディレクトリを置いたディレクトリ> <META-INFディレクトリ下のcosminexus.xmlのファイルパス>
<MyApp1.earのファイルパス>は,J2EEアプリケーション(MyApp1.ear)を格納したディレクトリのパスとファイル名(MyApp1.ear)を指定します。<META-INFディレクトリを置いたディレクトリ>は,cosminexus.xmlの格納先が次のような構造の場合,<任意のディレクトリ>となります。
<任意のディレクトリ> └META-INF └cosminexus.xml
<META-INFディレクトリ下のcosminexus.xmlのファイルパス>は,手順1.でcosminexus.xmlを格納したMETA-INFディレクトリのパスとファイル名(cosminexus.xml)を指定します。
(3) 運用管理ポータルの起動とログイン
運用管理ポータルにログイン済みの場合は「(4) J2EEアプリケーションの設定変更」に進みます。
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Webブラウザを起動し,「http://localhost:28080/mngsvr/index.jsp」に接続して,運用管理ポータルを起動します。
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[Management Serverへログイン]画面で管理ユーザIDに「admin」を入力して,[ログイン]ボタンをクリックします。
(4) J2EEアプリケーションの設定変更
cosminexus.xmlを編集して再作成したJ2EEアプリケーション(MyApp1.ear)をアップロードしてインポートし直します。
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[運用管理ポータル]画面で[論理サーバのアプリケーション管理]をクリックします。
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[DefaultDomain]−[論理J2EEサーバ]−[J2EEサーバ]−[MyJ2EEServer]−[アプリケーション]をクリックし,[J2EEアプリケーションの開始/停止]タブをクリックします。
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[J2EEアプリケーションの開始/停止]画面で[インポートJ2EEアプリケーション一覧]にある,入れ替え前のアプリケーションの表示名(MyApp)の[操作]の[停止]アンカーをクリックします。
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[J2EEアプリケーションの停止]画面で[はい]ボタンをクリックします。
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[実行結果]を確認して[戻る]アンカーをクリックします。
[実行結果]に「失敗」が表示された場合は,[ログの表示]タブをクリックして[ログの表示]画面のメッセージを確認し,障害要因を取り除いてから停止し直してください。
[実行結果]に「成功」が表示された場合は,[J2EEアプリケーションの開始/停止]画面の[ステータス]が「停止」になります。
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[DefaultDomain]−[論理J2EEサーバ]−[J2EEサーバ]−[MyJ2EEServer]−[アプリケーション]をクリックし,[削除]タブをクリックします。
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[J2EEアプリケーションの削除]画面で[インポートJ2EEアプリケーション一覧]にある,入れ替え前のアプリケーションの表示名(MyApp)の[操作]の[削除]アンカーをクリックします。
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[J2EEアプリケーションの削除]画面で[はい]ボタンをクリックします。
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[実行結果]を確認して[戻る]アンカーをクリックします。
[実行結果]に「失敗」が表示された場合は,[ログの表示]タブをクリックして[ログの表示]画面のメッセージを確認し,障害要因を取り除いてから削除し直してください。
[実行結果]に「成功」が表示された場合は,[J2EEアプリケーションの削除]画面の[インポートJ2EEアプリケーション一覧]からアプリケーションが削除されます。
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[DefaultDomain]をクリックします。
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[J2EEアプリケーションのアップロード]画面で[J2EEアプリケーションファイル]に,「(1) WebコンテナまたはWebアプリケーション単位の同時実行数の設定」または「(2) URLグループ単位の同時実行数の設定」で再作成したJ2EEアプリケーション(MyApp1.ear)を入力して,[アップロード]ボタンをクリックします。
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表示されたメッセージを確認して[戻る]アンカーをクリックします。
失敗を示すメッセージが表示された場合は,障害要因を取り除いてからアップロードし直してください。
[アップロードディレクトリファイル一覧]に手順11.でアップロードしたJ2EEアプリケーションのファイル名(MyApp1.ear)が表示されます。
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[DefaultDomain]−[論理J2EEサーバ]−[J2EEサーバ]−[MyJ2EEServer]−[アプリケーション]をクリックし,[インポート]タブをクリックします。
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[J2EEアプリケーションのインポート]画面で[J2EEアプリケーションファイル]から手順11.でアップロードしたファイル(MyApp1.ear)を選択し,[実行]ボタンをクリックします。
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[実行結果]に「成功」が表示されたら[戻る]アンカーをクリックします。
[実行結果]に「失敗」が表示された場合は,[ログの表示]タブをクリックして[ログの表示]画面のメッセージを確認し,障害要因を取り除いてからインポートし直してください。
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[DefaultDomain]−[論理J2EEサーバ]−[J2EEサーバ]−[MyJ2EEServer]−[アプリケーション]をクリックし,[開始/停止]タグをクリックします。
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[J2EEアプリケーションの開始/停止]画面で[インポートJ2EEアプリケーション一覧]にある,手順14.でインポートしたJ2EEアプリケーションの表示名(MyApp)の[操作]の[開始]アンカーをクリックします。
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[J2EEアプリケーションの開始]画面で[はい]ボタンをクリックします。
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[実行結果]を確認して[戻る]アンカーをクリックします。
[実行結果]に「失敗」が表示された場合は,[ログの表示]タブをクリックして[ログの表示]画面のメッセージを確認し,障害要因を取り除いてから開始し直してください。
[実行結果]に「成功」が表示された場合は,[J2EEアプリケーションの開始/停止]画面の[ステータス]が「稼働」になります。
(5) 運用管理ポータルからのログアウト
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[ログアウト]アンカーをクリックします。
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表示されたメッセージを確認して[ログイン画面]をクリックし,Webブラウザを閉じます。