Hitachi

Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム リファレンス


3.7.1 Object Accessアダプタ通信構成定義ファイル

〈この項の構成〉

(1) 形式

[図データ]

(2) 機能

Object Accessアダプタの通信定義をXML形式で設定します。

Object Accessアダプタ通信構成定義ファイルは次の手順で作成し,実行環境に反映してください。Object Accessアダプタ通信構成定義ファイルの作成から,Object Accessアダプタを定義するまでの流れは,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編」の「3.3.8 Object Accessアダプタを定義する」を参照してください。

  1. 次のテンプレートファイルを基に,Object Accessアダプタ通信構成定義ファイルを定義します。

    <サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSC\custom-adapter\OA\config\templates\adpoa_communication1.xml

    編集後のファイルは,ファイル名「adpoa_com.xml」で保存してください。

  2. ユーザ定義ファイル作成コマンドを実行し,定義したObject Accessアダプタ通信構成定義ファイルをjarファイルにパッケージングします。

  3. HCSC開発環境でパッケージングし,実行環境へインポートします。

Object Accessアダプタ通信構成定義ファイルの定義内容を変更した場合は,手順2〜3を実行して,実行環境へインポートしてください。

(3) 設定できる要素

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>

このファイルがXMLファイルであることを示すXML宣言です。

<adapteroa_properties>

Object Accessアダプタ通信構成定義のルート要素です。

<communication1>

オブジェクトアダプタにBOA,オブジェクト間通信にスマートエージェントを利用する通信管理要素です。1つだけ定義できます。指定は省略できません。

<operation>

IDLのオペレーションを指定する要素です。この要素はオペレーションの数だけ定義できます。指定は省略できません。

<op_name>

オペレーション名称を指定する要素です。この要素の値には,HCSC開発環境に指定するオペレーション名称を指定してください。指定は省略できません。

なお,指定した値の正誤はチェックされません。Object Accessアダプタでは,この要素の値として「exec2」を指定します。

<method_name>

IDLのメソッド名称を指定する要素です。この要素の値には,<op_name>要素で指定したオペレーション名称に対応するIDLのオペレーション宣言のメソッド名称を指定してください。指定は省略できません。

なお,オペレーション名称とメソッド名称の対応や,指定値の正誤はチェックされません。Object Accessアダプタでは,この要素の値には「exec2」を指定します。

<return_watch_time> 〜<符号なし数字>((0−1800000))<<180000>>

リクエスト要求に対する応答監視時間を指定する要素です。この要素の値には,Object Accessアダプタが通信先のオブジェクトに対してリクエスト要求を開始してから,応答が返るまでの待ち時間の最大値をミリ秒単位で指定してください。指定は省略できます。

0を指定した場合は,応答を受信するまで無限に待ちます。

<bind_type> 〜{Type1|Type2}<<Type1>>

スマートエージェントへのバインド形態を指定する要素です。この要素の値には,スマートエージェントへのバインド形態のタイプを次の中から指定してください。指定は省略できます。

<object_name>

オブジェクト名称を指定する要素です。この要素の値には,ORBオブジェクトを識別するオブジェクト名称を指定してください。指定は省略できません。

なお,指定値の正誤はチェックされません。

<connect_watch_time> 〜<符号なし数字>((0−1800000))<<0>>

コネクション確立監視時間を指定する要素です。この要素の値には,通信先のオブジェクトに対してコネクション確立の要求を開始してから,応答が返るまでの待ち時間の最大値をミリ秒単位で指定してください。指定は省略できます。

0を指定した場合は,コネクションが確立するまで無限に待ち続けます。

<repository_id>

インタフェースのリポジトリIDを指定する要素です。この要素の値には,IDLのインタフェースのリポジトリIDを指定してください。リポジトリIDについては,マニュアル「Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) デベロッパーズガイド」を参照してください。指定は省略できません。

なお,指定値の正誤はチェックされません。Object Accessアダプタではこの要素の値に「IDL:OWB2:1.0」を指定します。

<host_name>

ホスト名称を指定する要素です。この要素の値には,ORBオブジェクトを探すホスト名称を識別する文字列またはIPアドレスを指定してください。指定は省略できます。

なお,指定値の正誤はチェックされません。

<interface_id> 〜<英数字>((1−50文字))

インタフェースIDを指定する要素です。通信インタフェースファイル作成コマンドの-interfaceidに指定したインタフェースIDを指定します。指定は省略できません。

(4) 記述例

要素の指定値を省略する場合は,各要素の開始タグと終了タグを含めて省略します。開始タグおよび終了タグだけを記述しても値を省略できません。<connect_watch_time>の指定を省略する場合の記述例を次に示します。

正しい記述方法

  :
<object_name>Object001</object_name>
<repository_id>IDL:OWB2:1.0</repository_id>
  :

誤った記述方法(<connect_watch_time>の指定値がない)

  :
<object_name>Object001</object_name>
<connect_watch_time></ connect_watch_time >
<repository_id>IDL:OWB2:1.0</repository_id>
  :