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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド


付録I.2 スレッド数の見積もり

HCSCサーバを利用したシステムで使用するスレッド数は,次に示す計算式で最大値を見積もります。

スレッド数の最大値= J2EEサーバのスレッド数+HCSCサーバのスレッド数

計算式の各項目の説明を次に示します。

J2EEサーバのスレッド数

次の式で算出します。

  • CORBAネーミングサービスをインプロセスで起動し,インプロセスHTTPサーバを使用する場合

    70+D+E+G+H+I+K+N+R

  • CORBAネーミングサービスをインプロセスで起動し,HTTP Serverを使用する場合

    68+D+E+G+H+I+J+K+R

これらの計算式の各項目については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム設計ガイド」の「5.2.1 J2EEサーバが使用するリソースの見積もり」に記載されているスレッド数の記述を参照してください。

HCSCサーバのスレッド数

次の式で算出します。

 12+a+b+c+d+e+f

各項目の説明を次に示します。

a:MDBのスレッド数

使用する受付に応じて,次の計算結果を割り当ててください。

・Message Queue受付を使用する場合
 Σ(各受付の独自定義ファイルのpooled-instance.maximumの設定値)
・Kafka受付を使用する場合
 Σ(受付の数)
b:SessionBeanのスレッド数

標準受付(EJB)を使用する場合,次の計算結果を割り当ててください。

クライアント数×2+HCSCサーバランタイム定義ファイルのrequest-ejb.instance.maximumプロパティの設定値+1
c:Webアプリケーション数

使用する受付のWebアプリケーション数を次の表で確認し,合計を割り当ててください。

受付

Webアプリケーション数

標準受付(SOAP1.1モード)

1

標準受付(SOAP1.1/1.2併用モード)

2

ユーザ定義受付(SOAP受付)

受付数

ユーザ定義受付(HTTP受付)

受付数

d:TP1連携で使用するスレッド数

TP1受付を使用する場合だけ,次の計算結果を割り当ててください。

TP1インバウンドアダプタのスレッド数
(4+TP1インバウンドアダプタのrpc_max_thread_countプロパティに設定したスレッド数
+TP1インバウンドアダプタのtrn_max_thread_countプロパティに設定したスレッド数
+TP1受付数
+TP1インバウンドアダプタのMaxTPoolSizeプロパティの設定値)
e:非同期SessionBeanで使用するスレッド数

使用するHCSCサーバの機能の計算式を次の表で確認し,合計を割り当ててください。

HCSCサーバの機能

計算式

ビジネスプロセスの応答後実行

HCSCサーバセットアップ定義ファイルにrm-use=OFFを設定している場合,または非永続のビジネスプロセスで応答後実行を使用する場合,次の計算結果

2+HCSCサーバランタイム定義ファイルのbp-reply-after-max-thread-pool-sizeプロパティの設定値

待機アクティビティ

usrconf.propertiesのejbserver.ejb.timerservice.maxCallbackThreadsの設定値

標準受付(WSR)

HCSCサーバセットアップ定義ファイルにrequest-jms=ONを設定している場合,Cosminexus_Reliable_MessagingのConnector属性ファイルのMaxPoolSizeの設定値

標準受付(DBQ)

HCSCサーバセットアップ定義ファイルにrequest-dbq=ONを設定している場合,Cosminexus_Reliable_MessagingのConnector属性ファイルのMaxPoolSizeの設定値

f:独自にスレッドを使用するHCSCサーバの機能のスレッド数

使用するHCSCコンポーネントの計算式を次の表で確認し,合計を割り当ててください。

HCSCコンポーネント

計算式

FTP連携

FTPインバウンドアダプタを使用する場合,次の計算結果

3+Connector属性ファイルのMaxTPoolSizeの設定値×2

ファイルイベント受付

1+受付数×2+Σ(各受付の独自定義ファイルのurecp-fileevent.thread-pool.maximumの設定値)

FTP受付

FTP受付コンフィグファイルのurecp-ftp.request-timeoutプロパティに1以上の値を設定した場合,次の計算結果

受付数+Σ(各受付のFTP受付コンフィグファイルのurecp-ftp.timer-thread.maximumプロパティの設定値)

Object Accessアダプタ

  • TPBroker環境定義ファイルにvbroker.ce.iiop.ccm.htc.readerPerConnection=trueを指定する場合

    アダプタ数×5

  • TPBroker環境定義ファイルにvbroker.ce.iiop.ccm.htc.readerPerConnection=trueを指定しない場合

    アダプタ数×4

コマンドアダプタ

Σ(各アダプタの同時実行数×3)

SFTPアダプタ

Σ(各アダプタの同時実行数)

Kafkaアダプタ

Σ(各アダプタの同時実行数)

Kafkaインバウンドアダプタ

1+Connector属性ファイルのMaxTPoolSizeの設定値×2