7.5.3　HCSCサーバのセットアップおよびアンセットアップ時の回復方法

HCSCサーバのセットアップに失敗後，再セットアップができない，またはHCSCサーバのアンセットアップを繰り返してもアンセットアップが完了しない場合は，次のように対処してください。

手順

次のコマンドを実行して，リポジトリ情報を削除します。
```
cscsvunsetup -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -ignore
```
リポジトリ情報を削除後，アプリケーションの削除が必要な場合は，手順2.〜手順5.を実行してください。アプリケーションの削除が不要な場合は，手順5.を実行してください。
次のコマンドを実行して，削除の対象となるHCSCのアプリケーションの名称を確認します。
```
cscapputil -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -host <IPアドレス>:<port番号> -mnguser <管理ユーザID> -mngpass <管理ユーザパスワード> -j2ee <J2EEサーバ名> -operation list
```
削除の対象となるHCSCサーバのアプリケーションを次に示します。これらのアプリケーションはリソースをクラスタ内で共有しないため，すべて削除してください。
- CSCMessaging
- CSCMsgSyncServiceDelivery
- CSCMsgSyncServiceDeliveryWS
- CSCMsgAsyncServiceDelivery
- CSCMsgAsyncServiceDeliveryDBQ
- cscmsg_async

次のコマンドを実行して，削除の対象となるHCSCのアプリケーションを停止します。

cscapputil -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -host <IPアドレス>:<port番号> -mnguser <管理ユーザID> -mngpass <管理ユーザパスワード> -j2ee <J2EEサーバ名> -app <アプリケーション名> -operation stop

次のコマンドを実行して，HCSCのアプリケーションを削除します。

cscapputil -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -host <IPアドレス>:<port番号> -mnguser <管理ユーザID> -mngpass <管理ユーザパスワード> -j2ee <J2EEサーバ名> -app <アプリケーション名> -operation delete

削除できないリソース（データベーステーブル，インデクス，またはビュー表）がある場合，次に示す表を参考に削除します。

ただし，クラスタ内で共有するリソースについては，クラスタ内で最後のHCSCサーバをアンセットアップする場合にだけ削除してください。

また，各リソースがすでに削除されている場合，または作成されていない場合もあるため，存在しない場合は削除する必要はありません。

表7‒71　 HCSCサーバが使用するリソース
項番	項目	リソース名	種別	共有
1	データベーステーブル，インデクス，ビュー表	CSCMSG_S<HCSCサーバ名>_CSC_PERSIST	T	×
2		CSCMSG_C<クラスタ名>_CSC_CONNECT	T	○
3		CSCMSG_S<HCSCサーバ名>_LC_DIRECTORY	T	×
4		CSCMSG_S<HCSCサーバ名>_LC_BPFORMAT	T	×
5		CSCMSG_S<HCSCサーバ名>_RT_RULE	T	×
6		CSCMSG_S<HCSCサーバ名>_CV_MAPPING	T	×
7		CSCMSG_S<HCSCサーバ名>_CV_FORMAT	T	×
8		CSCMSG_C<クラスタ名>_EXECHISTORY^※1	T	○
9		CSCMSG_C<クラスタ名>_EXECHISTORY_I^※1	I	○
10		CSCMSG_C<クラスタ名>_CLUSTER^※²	T	○
11		CSCMSG_C<クラスタ名>_HA_ASYNC_ADP^※²	T	○
12		CSCBP_<クラスタ名>_PROCESS	T	○
13		CSCBP_<クラスタ名>_PROCESS_IDX1	I	○
14		CSCBP_<クラスタ名>_PROCESS_IDX2	I	○
15		CSCBP_<クラスタ名>_PROCESS_IDX3	I	○
16		CSCBP_<クラスタ名>_PROCESS_IDX4	I	○
17		CSCBP_<クラスタ名>_ACTIVITY	T	○
18		CSCBP_<クラスタ名>_ACTIVITY_IDX	I	○
19		CSCBP_<クラスタ名>_LINK	T	○
20		CSCBP_<クラスタ名>_LINK_IDX	I	○
21		CSCBP_<クラスタ名>_CORRELATIONSET	T	○
22		CSCBP_<クラスタ名>_CORREL_IDX1	I	○
23		CSCBP_<クラスタ名>_CORREL_IDX2	I	○
24		CSCBP_<クラスタ名>_STR_VARIABLE	T	○
25		CSCBP_<クラスタ名>_STR_VAR_IDX	I	○
26		CSCBP_<クラスタ名>_NUM_VARIABLE	T	○
27		CSCBP_<クラスタ名>_NUM_VAR_IDX	I	○
28		CSCBP_<クラスタ名>_BOOL_VARIABLE	T	○
29		CSCBP_<クラスタ名>_BOOL_VAR_IDX	I	○
30		CSCBP_<クラスタ名>_MSG_VARIABLE	T	○
31		CSCBP_<クラスタ名>_MSG_VAR_IDX	I	○
32		CSCBP_<クラスタ名>_MSG_RELATION	T	○
33		CSCBP_<クラスタ名>_MSG_REL_IDX1	I	○
34		CSCBP_<クラスタ名>_MSG_REL_IDX2	I	○
35		CSCBP_<クラスタ名>_MSG_REL_IDX3	I	○
36		CSCBP_<クラスタ名>_V_ACTIVITY	V	○
37		CSCBP_<クラスタ名>_V_LINK	V	○
38		CSCBP_<クラスタ名>_V_STR_VARIABLE	V	○
39		CSCBP_<クラスタ名>_V_NUM_VARIABLE	V	○
40		CSCBP_<クラスタ名>_V_BOOL_VARIABLE	V	○
41		CSCBP_<クラスタ名>_V_MSG_VARIABLE	V	○
42	リクエスト受付キュー（クラスタ種別がLBの場合）	CSC<HCSCサーバ名>ACPT_RCVQ	Q	×
43	リクエスト受付キュー（クラスタ種別がLBの場合）	CSC<HCSCサーバ名>ACPT_DBQ	Q	×
44	リクエスト受付キュー（クラスタ種別がHAの場合）	CSC<クラスタ名>ACPT_RCVQ	Q	○
45	リクエスト受付キュー（クラスタ種別がHAの場合）	CSC<クラスタ名>ACPT_DBQ	Q	○
46	HCSCサーバ一時ファイル	ServerProperties_<HCSCサーバ名>	F	×
47		ServerSetup_<HCSCサーバ名>	F	×
48		ReceptionProperties_dbq_<HCSCサーバ名>	F	×
49		ReceptionProperties_ejb_<HCSCサーバ名>	F	×
50		ReceptionProperties_jms_<HCSCサーバ名>	F	×
51		ReceptionProperties_soap_<HCSCサーバ名>	F	×
52		UserReceptionProperties_<HCSCサーバ名>_<受付ID>	F	×
53		ServerProperties_<HCSCサーバ名>.old	F	×
54		ServerSetup_<HCSCサーバ名>.old	F	×
55		ReceptionProperties_dbq_<HCSCサーバ名>.old	F	×
56		ReceptionProperties_ejb_<HCSCサーバ名>.old	F	×
57		ReceptionProperties_jms_<HCSCサーバ名>.old	F	×
58		ReceptionProperties_soap_<HCSCサーバ名>.old	F	×
59		UserReceptionProperties_<HCSCサーバ名>_<受付ID>.old	F	×
60		ServerPropertiesAct_<HCSCサーバ名>	F	×
61		ReceptionPropertiesAct_dbq_<HCSCサーバ名>	F	×
62		ReceptionPropertiesAct_ejb_<HCSCサーバ名>	F	×
63		ReceptionPropertiesAct_jms_<HCSCサーバ名>	F	×
64		ReceptionPropertiesAct_soap_<HCSCサーバ名>	F	×
65		UserReceptionPropertiesAct_<HCSCサーバ名>_<受付ID>	F	×
66		ServerPropertiesAct_<HCSCサーバ名>.old	F	×
67		ReceptionPropertiesAct_dbq_<HCSCサーバ名>.old	F	×
68		ReceptionPropertiesAct_ejb_<HCSCサーバ名>.old	F	×
69		ReceptionPropertiesAct_jms_<HCSCサーバ名>.old	F	×
70		ReceptionPropertiesAct_soap_<HCSCサーバ名>.old	F	×
71		UserReceptionPropertiesAct_<HCSCサーバ名>_<受付ID>.old	F	×
72		_cscmsg_cnfrqdbq_<HCSCサーバ名>.xml	F	×
73		_cscmsg_cnfrqejb_<HCSCサーバ名>.xml	F	×
74		_cscmsg_cnfrqjms_<HCSCサーバ名>.xml	F	×
75		_cscmsg_cnfrqsoap_<HCSCサーバ名>.xml	F	×
76		_cscmsg_cnfrqsorp_<HCSCサーバ名>.xml	F	×
77		_cscmsg_cnfrq_<HCSCサーバ名>_<受付ID>.xml	F	×
78		inf	F2	×

（凡例）

列「種別」の意味を次に示します。

I：インデクスであることを示します。^※³
T：データベーステーブルであることを示します。^※³
V：ビュー表であることを示します。^※³
Q：Reliable Messagingのキューであることを示します。^※⁴
F：HCSCサーバ一時ファイルであることを示します。^※⁵
F2：HCSCサーバのシステム管理情報を保存する出力先のディレクトリであることを示します。^※⁶

列「共有」の意味を次に示します。

○：リソースをクラスタ内で共有することを示します。
×：リソースをクラスタ内で共有しないことを示します。

注※1

このテーブルの使用は推奨しません。代替としてユーザ電文トレース機能を使用してください。

注※2

次に示すSQL文を実行して，該当テーブルに設定されている情報の一覧を取得します。

SELECT * FROM CSCMSG_C<クラスタ名>_CLUSTER;

取得した一覧に，セットアップ（またはアンセットアップ）に失敗したHCSCサーバ以外の情報が含まれない場合

次に示すSQLを発行して該当テーブルを削除します。
```
DROP TABLE CSCMSG_C<クラスタ名>_CLUSTER;
DROP TABLE CSCMSG_C<クラスタ名>_HA_ASYNC_ADP;
```
取得した一覧に，セットアップ（またはアンセットアップ）に失敗したHCSCサーバ以外の情報が含まれる場合

次に示すSQL文を実行してレコードを削除します。
```
DELETE FROM CSCMSG_C<クラスタ名>_CLUSTER
WHERE CSC_SERVER_NAME='<セットアップまたはアンセットアップに失敗したHCSCサーバ名>';
COMMIT;
```

注※3

データベーステーブル，インデクスおよびビュー表はSQL命令（DROP）を実行して削除してください。

注※4

Reliable Messagingのキューは，hrmstopコマンドを実行して管理状態へ移行したあと，hrmdelqueコマンドを実行して削除してください。コマンドの詳細は，マニュアル「Reliable Messaging」の「8.3.8　hrmdelque（キューの削除）」を参照してください。

注※5

HCSCサーバ一時ファイルは，「<サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSC\system\msg」にあるファイルを削除してください。

注※6

HCSCサーバセットアップ定義ファイルのhcscserver-data-filepathプロパティに指定したディレクトリにあるリソースを削除してください。hcscserver-data-filepathプロパティにディレクトリを指定していない場合は，hcscserver-data-filepathプロパティのデフォルトのディレクトリにあるリソースを削除してください。

注意事項

J2EEサーバ上のHCSCサーバを削除する場合には，cscapputilコマンドを使用します。J2EEサーバのコマンドでは削除できません。
cscapputilコマンドは，障害を回復する場合にだけ使用してください。通常運用時や構築時には，このコマンドを使用しないでください。
cscapputilコマンドで，アプリケーションを削除した場合，サービスプラットフォームのシステムを破壊するおそれがあります。そのため，十分に注意して運用してください。

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