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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド


2.3.6 データベース(HiRDB)の排他要求数を見積もる

HCSCサーバが使用するデータベースがHiRDBの場合,実行履歴を削除する際の排他要求数を見積もる必要があります。データベースを使用しない場合は設定不要です。

この項では,実行履歴を削除する際の排他要求数の見積もり方法を説明します。なお,見積もった排他要求数は,HiRDBの定義ファイルに定義する必要があります。HiRDBの定義ファイルおよび定義ファイルに定義するオペランドについては,マニュアル「HiRDB システム定義」の排他資源数の見積もりに関する内容を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) プロセスインスタンスの実行履歴を削除(cscpideleteコマンド)する際の排他要求数の見積もり

プロセスインスタンスの実行履歴を削除(cscpideleteコマンド)する際の排他要求数の見積もりについて説明します。プロセスインスタンスの実行履歴をcscpideleteコマンドで削除する方法の詳細については,「6.1.4(2) コマンドによる実行履歴の削除」を参照してください。

見積もり対象

見積もり対象のSQLは,操作系SQLの「DELETE(LOCK TABLEなし,およびインデクスキー値無排他方式の場合)」です。

「DELETE(LOCK TABLEなし,およびインデクスキー値無排他方式の場合)」については,マニュアル「HiRDB システム定義」の排他資源数の見積もりに関する内容を参照してください。

見積もり方法

排他要求数の見積もりでは,すべてのテーブルの排他資源数を計算します。排他資源数は,「表2-12 排他資源数の見積もりに使用する値(プロセスインスタンスの実行履歴をcscpideleteコマンドで削除する場合)」に示した値を使用して計算してください。

計算したら,排他資源数の中で最も大きい排他資源数に余裕値を加算して,排他要求数を見積もってください。

なお,見積もった排他要求数は,HiRDBの定義ファイルに定義します。

排他資源数の見積もり方法,および見積もった排他要求数の設定については,マニュアル「HiRDB システム定義」の排他資源数の見積もりに関する内容,および排他制御に関するオペランドの「pd_lck_pool_size」に関する内容を参照してください。

プロセスインスタンスの実行履歴を削除(cscpideleteコマンド)する際の,排他資源数の見積もりに使用する値を次の表に示します。

表2‒12 排他資源数の見積もりに使用する値(プロセスインスタンスの実行履歴をcscpideleteコマンドで削除する場合)

項番

項目

指定値

A

B

C

D

E

F

G

H

I

1

削除対象RDエリア数

2

2

3

2

2

2

2

4

2

2

削除行数

1

1つのビジネスプロセスに定義したアクティビティの数の最大値

1つのビジネスプロセスに定義したリンクの数の最大値

1つのビジネスプロセスに定義した相関セットの数の最大値

1つのビジネスプロセスに定義したグローバル変数のstring型変数の数の最大値

1つのビジネスプロセスに定義したグローバル変数のnumeric型変数の数の最大値

1つのビジネスプロセスに定義したグローバル変数のboolean型変数の数の最大値

1つのビジネスプロセスに定義したグローバル変数のメッセージ型変数の数の最大値

1つのビジネスプロセスに定義したアクティビティの数の最大値

3

分岐数

1

1

1

1

1

1

1

1

1

4

VARCHAR,NVARCHAR,MVARCHARの256バイト以上の列数

0

0

0

0

0

0

0

0

0

5

1ページに格納できないBINARY型の列数

0

0

0

0

0

0

1

0

0

6

削除したLOBデータ数

7

削除したLOBデータ格納セグメント数

8

データ型プラグインまたはインデクス型プラグイン

9

pd_inner_replica_controlオペランド(UNIX版HiRDBの場合)

10

ルーチン

11

前処理

表2-13 前処理の排他要求数の見積もりに使用する値(プロセスインスタンスの実行履歴を削除する場合)」を参照してください。

(凡例)

A:CSCBP_<クラスタ名>_PROCESSテーブル

B:CSCBP_<クラスタ名>_ACTIVITYテーブル

C:CSCBP_<クラスタ名>_LINKテーブル

D:CSCBP_<クラスタ名>_CORRELATIONSETテーブル

E:CSCBP_<クラスタ名>_STR_VARIABLEテーブル

F:CSCBP_<クラスタ名>_NUM_VARIABLEテーブル

G:CSCBP_<クラスタ名>_BOOL_VARIABLEテーブル

H:CSCBP_<クラスタ名>_MSG_VARIABLEテーブル

I:CSCBP_<クラスタ名>_MSG_RELATIONテーブル

−:未定義,または未使用の項目です。

前処理の排他要求数の見積もりに使用する値を次の表に示します。前処理の排他要求数については,マニュアル「HiRDB システム定義」を参照してください。

表2‒13 前処理の排他要求数の見積もりに使用する値(プロセスインスタンスの実行履歴を削除する場合)

項番

項目

指定値

A

B

C

D

E

F

G

H

I

1

使用する表数

1

1

1

1

1

1

1

1

1

2

使用するビュー表数

0

1

1

0

1

1

1

1

1

3

列数

8

13

4

8

4

4

4

4

5

4

インデクス数

4

1

1

2

1

1

1

1

3

5

表分割数

6

インデクス分割数

7

ユーザ定義型,または関数の使用

8

最適化情報

9

ビュー表の使用

0

1

1

0

1

1

1

1

0

10

ビュー表を構成する列数

0

14

6

0

7

7

7

7

0

11

LOB列の定義

12

ユーザ定義型の列の定義

13

LOB属性

14

上位型

15

関数の使用

16

プラグインの使用

17

ルーチンの使用

(凡例)

A:CSCBP_<クラスタ名>_PROCESSテーブル

B:CSCBP_<クラスタ名>_ACTIVITYテーブル

C:CSCBP_<クラスタ名>_LINKテーブル

D:CSCBP_<クラスタ名>_CORRELATIONSETテーブル

E:CSCBP_<クラスタ名>_STR_VARIABLEテーブル

F:CSCBP_<クラスタ名>_NUM_VARIABLEテーブル

G:CSCBP_<クラスタ名>_BOOL_VARIABLEテーブル

H:CSCBP_<クラスタ名>_MSG_VARIABLEテーブル

I:CSCBP_<クラスタ名>_MSG_RELATIONテーブル

−:未定義,または未使用の項目です。

(2) プロセスインスタンスの実行履歴を削除(RDエリア単位)する際の排他要求数の見積もり

プロセスインスタンスの実行履歴を削除(RDエリア単位)する際の排他要求数の見積もりについて説明します。プロセスインスタンスの実行履歴をRDエリア単位で削除する方法の詳細については,「6.1.4(3) データベース作成ユティリティ(pdload)による実行履歴の削除」を参照してください。

見積もり対象

見積もり対象は,データベース作成ユティリティ(pdload)およびデータベース再編成ユティリティ(pdrorg)です。

データベース作成ユティリティ(pdload)およびデータベース再編成ユティリティ(pdrorg)については,マニュアル「HiRDB システム定義」の排他資源の見積もりに関する説明を参照してください。

見積もり方法

排他資源数は,「表2-14 排他資源数の見積もりに使用する値(プロセスインスタンスの実行履歴をRDエリア単位で削除する場合)」に示した値を使用して計算してください。

計算したら,排他資源数の中で最も大きい排他資源数に余裕値を加算して,排他要求数を見積もってください。

なお,見積もった排他要求数は,HiRDBの定義ファイルに定義します。

プロセスインスタンスの実行履歴を削除(RDエリア単位)する際の,排他資源数の見積もりに使用する値を次の表に示します。

表2‒14 排他資源数の見積もりに使用する値(プロセスインスタンスの実行履歴をRDエリア単位で削除する場合)

項番

項目

指定値

A

B

C

D

E

F

G

H

I

1

表の列数

9

14

5

9

5

5

5

5

6

2

表のインデクス数

4

1

1

2

1

1

1

1

3

3

表の格納RDエリア数

HCSCサーバをセットアップする際のSQLスクリプトファイルの内容に依存します。

4

表格納用RDエリアの使用中セグメント数

pddbstコマンドに-rオプションを指定して実行することで確認できます。pddbstコマンドの詳細については,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」のデータベース状態解析ユティリティ(pddbst)の記述を参照してください。

5

インデクス格納RDエリアの使用セグメント数

6

LOB用RDエリアの使用セグメント数

7

使用する順序数生成子数

8

使用する順序数生成子格納RDエリアの数

(凡例)

A:CSCBP_<クラスタ名>_PROCESSテーブル

B:CSCBP_<クラスタ名>_ACTIVITYテーブル

C:CSCBP_<クラスタ名>_LINKテーブル

D:CSCBP_<クラスタ名>_CORRELATIONSETテーブル

E:CSCBP_<クラスタ名>_STR_VARIABLEテーブル

F:CSCBP_<クラスタ名>_NUM_VARIABLEテーブル

G:CSCBP_<クラスタ名>_BOOL_VARIABLEテーブル

H:CSCBP_<クラスタ名>_MSG_VARIABLEテーブル

I:CSCBP_<クラスタ名>_MSG_RELATIONテーブル

−:未定義,または未使用の項目です。