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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド


1.4.5 複数のHCSCサーバでN対1クラスタを構成する運用

サービスプラットフォームでは,ロードバランスクラスタを構成するHCSCサーバをHAクラスタ相当のコールドスタンバイ構成にすることで,すべての待機系を1台のマシン上で構築できます。この構成をN対1クラスタ構成といいます。

HCSCサーバをクラスタリングした場合の構成(N対1クラスタ構成)を次の図に示します。

図1‒13 HCSCサーバの構成(N対1クラスタ構成の場合)

[図データ]

N対1クラスタ構成で使用するロードバランサで,サービス部品の実行要求を受け付けるかどうかを次の表に示します。

表1‒3 N対1クラスタ構成で使用するロードバランサでのサービス部品の実行要求の受け付け可否

標準受付

受け付け可否

標準の同期受付(Webサービス)

標準の同期受付(SessionBean)

標準の非同期受付(MDB(WS-R))

×

標準の非同期受付(MDB(DBキュー))

×

(凡例)
○:実行要求を受け付けます。

使用するロードバランサは,HCSCサーバをロードバランスクラスタ構成にする場合と同じです。詳細については,「2.5 HCSCサーバをロードバランスクラスタ構成にする場合の環境構築」を参照してください。

×:実行要求を受け付けません。

ただし,個々のHCSCサーバに対する直接の非同期実行要求は受け付けることができます。この場合,サービス部品の実行要求を送信するサービスリクエスタの宛先を,必ずHAクラスタ相当のHCSCサーバの組に設定してください。

ロードバランスクラスタ構成に対して宛先を設定した場合,サービス部品の実行要求が正しく処理されないことがあります。このため,ロードバランサで標準の非同期受付(MDB(WS-R)/MDB(DBキュー))へのサービス部品の実行要求を受け付けないように設定してください。