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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド


1.4.3 複数のHCSCサーバでロードバランスクラスタを構成する運用

サービスプラットフォームでは,特定のHCSCサーバにサービス部品の実行要求が集中しないように,複数のHCSCサーバをクラスタリングし,汎用ロードバランサまたはCTMを使用して負荷を分散するシステムを構築できます。この構成をロードバランスクラスタ構成といいます。ここでは,汎用ロードバランサとCTMを合わせて,ロードバランサと表記します。

HCSCサーバをクラスタリングした場合の構成(ロードバランスクラスタ構成)を次の図に示します。

図1‒11 HCSCサーバの構成(ロードバランスクラスタ構成の場合)

[図データ]

ロードバランスクラスタ構成では,運用を停止しないで,ロードバランスクラスタを構成するHCSCサーバを追加,変更,および削除することができます。

ロードバランスクラスタ構成で使用するロードバランサは,標準の同期受付(Webサービス/SessionBean)へのサービス部品の実行要求だけ受け付けます。標準の非同期受付(MDB(WS-R)/MDB(DBキュー))へのサービス部品の実行要求は,受け付けることができません。なお,標準の同期受付(Webサービス)と標準の同期受付(SessionBean)のどちらにサービス部品の実行要求を送信するかによって,使用するロードバランサが異なります。使用するロードバランサについては,「2.5 HCSCサーバをロードバランスクラスタ構成にする場合の環境構築」を参照してください。

注意事項

ロードバランスクラスタ構成では,ロードバランスクラスタ経由の非同期実行要求(MDB(WS-R)/MDB(DBキュー))は受け付けることができませんが,個々のHCSCサーバへの直接の非同期実行要求(MDB(WS-R)/MDB(DBキュー))は受け付けることができます。その場合,サービス部品の実行要求を送信するサービスリクエスタの宛先を,必ずHCSCサーバに設定してください。

ロードバランスクラスタ構成に対して宛先を設定した場合,サービス部品の実行要求が正しく処理されないときがあります。このため,ロードバランサで標準の非同期受付(MDB(WS-R)/MDB(DBキュー))へのサービス部品の実行要求を受け付けないように設定してください。