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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編


付録C.2 上流設計ツールを利用したシステム開発の流れ

上流設計ツールを利用したシステム開発の流れを次の図に示します。「付録D 上流設計ツールを利用したシステムの開発例」では,この流れに沿ってサンプルプログラムを開発します。

図C‒2 上流設計ツールを利用したシステム開発の流れ

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) ビジネスプロセスの概要の設計

上流設計ツールでハイレベル・ビジネスプロセスを作成します。ハイレベル・ビジネスプロセスに対して顧客と検討を繰り返し,より具体化したミドルレベル・ビジネスプロセスにします。

(2) サービスの概要インターフェースの検討

ミドルレベル・ビジネスプロセスの検討が終わったら,サービスの概要インターフェースを検討します。また,検討した結果を基に概要WSDLを作成します。

(3) ビジネスプロセスの詳細化

ビジネスプロセスを詳細化し,ローレベル・ビジネスプロセスにします。サービスプラットフォームに最適なビジネスプロセスとして設計するため,「付録C.3 上流設計ツール利用時の前提事項」に従ってフローを設計してください。

(4) ビジネスプロセスの出力

上流設計ツールで設計したビジネスプロセスをBPELファイル形式で出力します。このとき,ビジネスプロセスと連携するサービスのWSDLも一緒にまとめておきます。

(5) サービスの詳細インターフェースの検討

これまでに検討した仕様を踏まえて,各サービスのオペレーションのメッセージ構造を検討します。また,検討した結果を基に,概要WSDLにメッセージ構造の宣言を追加します。

(6) サービスアダプタの作成

サービスプラットフォームの開発環境で,WSDLからサービスアダプタを作成します。サービスの名前は,WSDLに記載されたポートタイプ(portType)属性と同じにします。サービスアダプタを作成する方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編」の「3.2 サービスアダプタの追加」を参照してください。

(7) ビジネスプロセスのインポート

サービスプラットフォームの開発環境で,「(4) ビジネスプロセスの出力」で出力したBPELファイルをビジネスプロセスとしてインポートします。インポートする方法については,「5.2.1 ビジネスプロセスを新規に追加する」を参照してください。

(8) ユーザ定義受付の追加

ビジネスプロセスにユーザ定義受付を追加します。ユーザ定義受付を追加する方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編」の「2.2.2 SOAP受付の追加」を参照してください。

(9) メッセージのスキーマの登録

ビジネスプロセスで使用するメッセージ(変数)のスキーマ(構造)を登録します。

(10) メッセージ変換とシステム例外処理の追加

必要に応じて,ビジネスプロセスにメッセージ変換処理,システム例外の対応処理などを追加します。