Hitachi

Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編


付録A.2 旧バージョンからの移行手順

次の図に示す(1)〜(6)の手順に従って,サービスプラットフォーム(開発環境)を旧バージョンから11-20へ移行してください。

図A‒1 旧バージョンからの移行手順

[図データ]

図A-1の(1)〜(6)の手順の詳細を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) リポジトリのエクスポート

バージョンアップ前の開発環境のリポジトリをエクスポートして,いったん退避します。複数のリポジトリを使用している場合,必要なリポジトリをすべてエクスポートして,退避します。

リポジトリのエクスポート方法の詳細については,「3.2.2 リポジトリをエクスポートする」を参照してください。

(2) HCSCTEプロジェクトの削除

HCSCTEプロジェクトをいったん削除します。

手順の詳細は,「3.1.4 プロジェクトを削除する」を参照してください。

(3) 開発環境のアンインストール

アンインストールの前に,Eclipseのアンセットアップを実施してください。

手順については,マニュアル「アプリケーションサーバ アプリケーション開発ガイド」の「2.8.2 Eclipse環境のアンセットアップ」を参照してください。

手動でconfigurationフォルダも削除する必要があります。

Eclipseのアンセットアップ後に,旧バージョンのサービスプラットフォームをアンインストールします。サービスプラットフォームのインストールディレクトリ以下のディレクトリ情報を退避したあとに,旧バージョンのサービスプラットフォームをアンインストールすることをお勧めします。

注意
  • J2EEサーバ,Management Server,PRFなど実行環境の構成要素を停止してからアンインストールしてください。

  • 組み込みデータベースを使用している場合,組み込みデータベースを停止してからアンインストールしてください。

(4) 開発環境のインストール

開発環境で11-20のサービスプラットフォームをインストールしてバージョンアップします。

また,バージョンに対応したEclipseをセットアップします。

注意
09-71より前のバージョンから移行する場合の注意
  • 09-71からSOAPモードのデフォルトがSOAP1.1/1.2併用モードに変更されたため,インストール直後のSOAPモードはSOAP1.1/1.2併用モードです。旧バージョンで指定したSOAPモードと同じSOAPモードを設定してください。SOAPモードの設定手順については「2.2.4 SOAPモードの選択」を参照してください。

  • 次に示すディレクトリ配下の情報を必要に応じて退避してからインストールしてください。

    <サービスプラットフォームのインストールディレクトリ>\CSCTE\Samples

(5) HCSCTEプロジェクトの作成

バージョンアップした開発環境で,新たにHCSCTEプロジェクトを作成します。また,リポジトリとして利用するディレクトリを指定します。なお,リポジトリとして利用するディレクトリには,運用環境のリポジトリを指定しないでください。

手順の詳細は,「3.1.1 プロジェクトを作成する」を参照してください。

旧バージョンで外部バインディングファイルを利用していた場合は,Eclipseでファイルを指定し直す必要があります。手順の詳細は,「付録K 外部バインディングファイルを利用したWSDLのカスタマイズ」を参照してください。

(6) リポジトリのインポート

(1) リポジトリのエクスポート」でエクスポートしたリポジトリ情報を開発環境にインポートします。

旧バージョンのリポジトリをインポートすると,パッケージングおよび配備定義が自動で実施され,リポジトリ情報が今バージョンに引き継がれます。なお,パッケージングおよび配備定義が自動で実施されるのは,旧バージョンでパッケージングおよび配備定義したサービスアダプタ,ビジネスプロセス,およびユーザ定義受付だけです。旧バージョンのDBアダプタは使用しないで,新規に追加してください。DBアダプタを新規に追加する方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編」の「3.2.5 DBアダプタを新規に追加する」を参照してください。

リポジトリのインポート方法については,「3.2.3 リポジトリをインポートする」を参照してください。

注意
07-50より前のバージョンから移行する場合の注意
  • SessionBeanアダプタのユーザ定義クラスに次のファイル名が設定されているときは,警告メッセージが表示されます。

    ・csmsvcadpdef.jar

    ・cscmsg_adpejb.jar

    警告メッセージが表示された場合,サービスアダプタ定義画面で,上記のユーザ定義クラスを削除し,ファイル名を変更してから,再度設定してください。

  • 07-50より前のバージョンで定義したビジネスプロセスの変数で,デフォルト名前空間が指定されていない電文フォーマットのスキーマファイルが設定されている場合,バージョンアップ後に電文フォーマットファイルを登録し直してください。

07-60以降のバージョンから移行する場合の注意

07-60以降のバージョンから移行する場合,実行環境に配備するサービスアダプタおよびユーザ定義受付は,開発環境にインポートして再度パッケージングしてください。サービスアダプタを再度パッケージングしないと,メッセージKDEC03007-Eが出力されないことがあります。また,ユーザ定義受付を再度パッケージングしないと,メッセージKDEC00001-Eで不正な埋字が出力されることがあります。パッケージングの方法については,「8.2 パッケージング」を参照してください。

08-10より前のバージョンから移行する場合の注意

データ変換定義で,sequence要素またはchoice要素下に,出現回数が1回に固定されている次の要素(コンポジタ)を定義している場合,ノードの表示が変更されるため,マッピング定義ファイルで使用しているXML Schemaが変更されている旨のエラーメッセージが表示されます。

  • sequence

  • choice

エラーメッセージが表示された場合は,再度マッピング定義を起動し,変更を反映させてください。

09-50より前のバージョンから移行する場合の注意

データ変換定義で,次に該当するスキーマを定義している場合,名前空間が変更されるため,マッピング定義ファイルで使用しているXML Schemaが変更されている旨のエラーメッセージが表示されます。

  1. import先で対象名前空間(targetNamespace)を定義しているスキーマを,変換元ノードに指定している。

  2. 1.の名前空間が,importまたはinclude先を含むすべての名前空間宣言(xmlns[:prefix])で定義されていない。

エラーメッセージが表示された場合は,マッピング定義を再度起動し,変更を反映させてください。

09-70より前のバージョンから移行する場合の注意

データ変換定義で,次に該当するスキーマを定義している場合,名前空間が変更されるため,マッピング定義ファイルで使用しているXML Schemaが変更されている旨のエラーメッセージが表示されます。

  1. 1つの名前空間URIに対して,複数の異なる名前空間接頭辞を指定している。

エラーメッセージが表示された場合は,マッピング定義を再度起動し,変更を反映させてください。

メモリについての注意

旧バージョンのリポジトリをインポートするときは,メモリを多く必要とします。そのため,次の手順でメモリサイズが十分かどうかを確認し,メモリが不足している場合は,メモリサイズを増やしてからリポジトリをインポートしてください。

  1. Eclipseのメニューから,[ウィンドウ]−[設定]を選択します。

  2. ダイアログ左側のツリービューから,[一般]を選択します。

  3. ダイアログ右側の[ヒープ・ステータスを表示]チェックボックスにチェックします。

  4. Eclipseのウィンドウの右下のゴミ箱アイコンを選択し,ガーベッジ・コレクターを実行します。

  5. ゴミ箱アイコンの左に表示されているヒープ・サイズを確認します。

  6. 未使用のヒープ・サイズが不足している場合,eclipse.iniを編集し,メモリサイズ(-Xmxの値)を大きくします。eclipse.iniの編集については,マニュアル「アプリケーションサーバ アプリケーション開発ガイド」の「付録B.1 インストール」を参照してください。

開発環境にインポートしたリポジトリ情報を使用して実際に運用する場合,このリポジトリ情報を開発環境から運用環境にエクスポートし,運用環境からHCSCコンポーネントを配備します。