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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 開発ガイド 基本開発編


5.4.2 アクティビティを連結する

キャンバスに配置された2つのアクティビティを連結すると,ビジネスプロセスの実行順序が定義されます。

〈この項の構成〉

(1) 連結の種類

アクティビティの連結には,次の種類があります。

連結方法によって,キャンバス上の連結線の表示は異なります。連結方法と連結線の関係を次の表に示します。

表5‒1 連結の画面表示(コネクション)

コネクション

表示される連結線

線の色

線の種類

終端

コネクション

[図データ]

実線

三角の矢印

フォルトコネクション

[図データ]

破線

三角の矢印

リンクコネクション

[図データ]

点線

線の矢印

補償コネクション

[図データ]

破線

三角の矢印

表5‒2 連結の画面表示(ハンドラ)

ハンドラの種類

アイコン

フォルトハンドラ

[図データ]

補償ハンドラ

[図データ]

(2) 連結の設定方法

アクティビティを連結する方法を次に示します。

  1. パレットの[コネクション],[リンク],[フォルト],または[補償]をクリックします。

    コネクション,フォルトコネクション,リンクコネクション,または補償コネクションが選択された状態になります。

    この状態で,アクティビティにマウスポインタを合わせると,そのアクティビティを連結元に設定できる場合,アクティビティの背景色が変わります。

  2. キャンバスに配置したアクティビティのうち,連結元となるアクティビティをクリックします。

    連結元となるアクティビティが設定されます。

    この状態で,ほかのアクティビティにマウスポインタを合わせると,そのアクティビティを連結先に設定できる場合,アクティビティの背景色が変わります。

  3. キャンバスに配置したアクティビティのうち,連結先となるアクティビティをクリックします。

    連結元となるアクティビティと連結先となるアクティビティが連結されます。

(3) 連結の変更方法

すでに設定されている連結を変更するには,連結線の始点または終点をドラッグし,ほかのアクティビティにドロップします。

(4) 連結線の折り曲げ

連結線は,折り曲げて表示できます。アクティビティの連結が複雑になり,キャンバス上の連結線を整理する場合などに利用できます。連結線を折り曲げる方法について次に示します。

  1. キャンバス上で連結線を選択します。

    連結線の始点と終点の中間に折り曲げられる個所(ベンドポイント)が表示されます。

  2. ベンドポイントに選択ツールのポインタを合わせます。

    十字の矢印([図データ])が表示されます。

  3. 矢印を任意の位置にドラッグ&ドロップします。

    連結線がベンドポイントから折れ曲がります。

    ベンドポイントで折り曲げた連結線では,次の個所もベンドポイントとして利用できます。

    • 連結線の始点とベンドポイントの中間

    • ベンドポイントと連結線の終点の中間

    • ベンドポイントとベンドポイントの中間

(5) アクティビティの連結条件

アクティビティと利用する連結の種類によって,アクティビティを連結元または連結先として利用できるかどうかが異なります。各アクティビティの連結元または連結先としての利用可否について,次の表に示します。

表5‒3 連結元または連結先として利用できるアクティビティ

アクティビティ

コネクション

フォルトコネクション

リンクコネクション

補償コネクション

連結元

連結先

連結元

連結先

連結元

連結先

連結元

連結先

開始

受付

応答

サービス呼出

Java呼出

データ変換

代入

無操作

フォルト送出

補償

待機

検証

スコープ

繰り返し

分岐(開始)

分岐(終了)

並列処理(開始)

並列処理(終了)

終了

(凡例)

○:連結元または連結先としてアクティビティを利用できます。

−:連結元または連結先としてアクティビティを利用できません。

また,アクティビティをコネクションで連結するとき,あるアクティビティへの遷移元となるアクティビティを遷移元アクティビティ,あるアクティビティからの遷移先となるアクティビティを遷移先アクティビティといいます。

コネクション(フォルトコネクションおよびリンクコネクションは除く)で連結できる遷移元アクティビティおよび遷移先アクティビティの数は,アクティビティごとに異なります。

アクティビティごとの連結できる遷移元・遷移先アクティビティの数を次の表に示します。

表5‒4 連結できる遷移元・遷移先アクティビティの数

アクティビティ

連結できる遷移元アクティビティの数

連結できる遷移先アクティビティの数

開始

0

1

受付

1

1

応答

1

1

サービス呼出

1

1

Java呼出

1

1

データ変換

1

1

代入

1

1

無操作

1

1

フォルト送出

1

0

補償

1

1

待機

1

1

検証

1

1

スコープ

1

1

繰り返し

1

1

分岐(開始)

1

1以上

分岐(終了)

1以上

1

並列処理(開始)

1

1以上

並列処理(終了)

1以上

1

終了

1

0

注意事項

ビジネスプロセスで最初に実行できる基本アクティビティは,インスタンスを生成する受付アクティビティだけです。

(6) コネクション使用時の注意事項