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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 解説


3.2.3 プロセスインスタンス

ビジネスプロセスが最初に要求を受け付けるときには,プロセスインスタンスを生成します。プロセスインスタンスを生成するには,開発環境でビジネスプロセスを定義するとき,最初に要求を受け付ける受付アクティビティを定義する受付アクティビティダイアログでインスタンス生成を「yes」に設定します。

プロセスインスタンスを生成するビジネスプロセスの場合,ビジネスプロセスが要求を受け付けるたびにプロセスインスタンスを生成します。そのため,複数の要求が同時に実行された場合でも,個々に独立してプロセスを実行します。ビジネスプロセスでのプロセスインスタンスの仕組みについて次の図に示します。

図3‒13  ビジネスプロセスでのプロセスインスタンスの仕組み

[図データ]

受付アクティビティダイアログの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「1.4.7 受付アクティビティダイアログ」を参照してください。

プロセスインスタンスの属性情報を次の表に示します。

表3‒2  プロセスインスタンスの属性情報

属性

説明

識別子

個々のプロセスインスタンスを特定するための識別子です。同一のビジネスプロセス定義(バージョンは異なる場合もある)内で一意な識別子です。

ビジネスプロセス定義名

対象のプロセスインスタンスが所属するビジネスプロセスの定義名称です。サービスリクエスタから呼び出すときのサービス名に相当します。

ビジネスプロセス定義バージョン

対象のプロセスインスタンスが所属するビジネスプロセス定義バージョンです。

状態

対象のプロセスインスタンスの状態です。

開始時刻

対象のプロセスインスタンスの開始時刻(GMT)です。

注 ACTIVE状態に遷移した時刻

終了時刻

対象のプロセスインスタンスの終了時刻(GMT)です。

注 COMPLETED状態に遷移した時刻

プロセスインスタンスの状態遷移を次の図に示します。

図3‒14 プロセスインスタンスの状態遷移

[図データ]

  1. プロセスインスタンスを実行しようとしたとき。

  2. プロセスインスタンスに所属するアクティビティを実行しようとしたとき。

  3. プロセスインスタンスに所属するグローバルスコープが完了し,プロセスインスタンスが正常に終了したとき。

  4. プロセス実行中にフォルトが発生し,グローバルスコープでもキャッチできないでプロセスインスタンスがフォルト終了したとき。

  5. サービス呼出アクティビティまたはスコープアクティビティで例外が発生し,プロセスインスタンスがエラーで中断したとき。

  6. エラー状態のプロセスインスタンスに対して再実行を実施したとき。

  7. 実行中状態のプロセスインスタンスに対して再実行を実施したとき。

図3-14 プロセスインスタンスの状態遷移」で示すプロセスインスタンスの状態を次の表に示します。

表3‒3 プロセスインスタンスの状態

状態

説明

ACTIVE状態

実行中状態(Executing)

プロセスインスタンスが実行中の状態です。

ERROR状態

エラー状態(Error)

サービス呼出アクティビティまたはスコープアクティビティで例外が発生し,プロセスインスタンスがエラーで中断した状態です。

COMPLETED状態

完了状態(Completed)

プロセスのグローバルスコープが完了して,プロセスインスタンスが完了した状態です。

フォルト終了状態(Faulted)

フォルトが発生し,グローバルスコープでもキャッチできないでプロセスインスタンスがフォルト終了した状態です。