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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)


4.10.2 Webサーバ用定義を設定するパラメタ

Webサーバ用定義を設定するパラメタについて,次の表に示します。

なお,「param-name指定値」に対応するparam-valueの指定内容については,マニュアル「HTTP Server」のディレクティブ一覧についての説明を参照してください。「省略値」とは,パラメタの指定がない場合に仮定される値です。「VR」とは,パラメタが導入・変更されたアプリケーションサーバのバージョンです。

表4‒8 Webサーバ用定義を設定するパラメタ

param-name指定値

param-valueの指定内容

指定可能値

省略値

VR

SetBy

Webサーバの設定方法を指定します。

item:項目ごとに設定します。

text:httpsd.conf(HTTP Server定義ファイル)の内容を直接設定します。

J2EEサーバ連携方法(manager.web.send_request_method)がリバースプロキシの場合は,「text」を指定しないでください。設定ファイルの内容を直接設定したい場合は,J2EEサーバ連携方法としてリダイレクタを選択してください。

リダイレクタを選択した場合でも,次の方法でリバースプロキシによって連携することができます。

  • SetByパラメタにtextを指定します。

  • AllTextパラメタに,リバースプロキシに関する設定内容を含んだhttpsd.confファイル(HTTP Server定義ファイル)の内容を指定します。

リバースプロキシに関する設定内容については,マニュアル「HTTP Server」の「4.7 リバースプロキシの設定」を参照してください。

指定できる文字列を次に示します。

  • item

  • text

item

08-70

CoreDumpDirectory

コアをダンプするディレクトリを指定します。絶対パス,またはServerRootディレクティブの指定値からの相対パスが指定できます。なお,指定したディレクトリには,User,Groupディレクティブで指定したユーザ,グループからの書き込み権限を付与する必要があります。

なお,この指定値はUNIXの場合だけ有効となります。

任意の文字列を指定します。

&amp;{hws.home}/servers/HWS_<サーバ名称>

06-50

Group

サーバプロセスが動作するときのグループ名を指定します。

なお,この指定値はUNIXの場合だけ有効となります。

英数字,およびアンダースコア「_」を使って16文字以内で指定します。

bin

06-50

07-00

HWSKeepStartServers

サーバプロセスの稼働数をStartServersディレクティブに指定した数だけ維持するかどうかを指定します。

Onを指定した場合:

StartServersディレクティブに指定した数だけ,稼働しているサーバプロセスが維持されます。サーバプロセス数がStartServersディレクティブ指定値より小さくなった場合,新しいプロセスが生成されます。

  • prefork MPM

    この機能は,プロセス数に関する各ディレクティブの指定値が,次の関係にある場合に有効です。

    MinSpareServers < StartServers≦MaxClients

    かつ

    MinSpareServers < MaxSpareServers≦MaxClients

    StartServersディレクティブ設定値が,MinSpareServersディレクティブ設定値より小さい場合は,MinSpareServersディレクティブの値でサーバプロセス数が維持されます。

  • worker MPM

    この機能は,プロセス数およびスレッド数に関する各ディレクティブの指定値が,次の関係にある場合に有効です。

    MinSpareThreads < StartServers × ThreadsPerChild ≦ MaxClients

    かつ

    MinSpareThreads < MaxSpareThreads ≦ MaxClients

    StartServersディレクティブ × ThreadsPerChildディレクティブの値が,MinSpareThreadsディレクティブ設定値より小さい場合は,MinSpareThreadsディレクティブ設定値に従ってサーバプロセス数が維持されます。

Offを指定した場合:

StartServersディレクティブに指定した数の稼働しているサーバプロセスは維持されません。

プロセス数に関連するほかのディレクティブについては,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

なお,この指定値はUNIXの場合だけ有効となります。

指定できる文字列を次に示します。

  • On

  • Off

Off

06-50

HWSLogTimeVerbose

エラーログとリクエストログの時刻,アクセスログのリクエスト処理に掛かった時間(%T),およびリクエスト処理を開始した時刻(%t)をミリ秒まで表示するかどうかを指定します。

Onを指定した場合:

時刻および時間をミリ秒まで表示します。

Offを指定した場合:

時刻および時間を秒まで表示します。

なお,エラーログはErrorLogディレクティブで指定するエラーログが対象になります。ScriptLogディレクティブで指定するCGIスクリプトのエラーログは対象になりません。

指定できる文字列を次に示します。

  • On

  • Off

On

07-50

KeepAliveTimeout

KeepAlive接続時の要求待ち時間を秒単位で指定します。この時間以上経過しても,クライアントから次のリクエストが来ない場合,コネクションを切断します。KeepAliveはサーバプロセスが特定のクライアントに占有されます。あるWebページから次のWebページへ移る場合に必要とする標準的な時間以上は,タイムアウトにしてコネクションを切断し,サーバプロセスをほかのリクエストの処理に当てるようにします。

ディレクティブについては,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

0〜65535の整数で指定します。

3

06-50

ServerName

HTTP Serverのサーバ名およびポート番号を指定します。

サーバ名は,FQDN(完全修飾ドメイン名)またはIPアドレスで指定します。

指定内容の詳細については,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

サーバ名およびポート番号

www.example.com

08-70

Listen

リクエストを受け付けるIPアドレス,およびポート番号を指定します。Portディレクティブと異なり,複数指定できます。バーチャルホストを定義する場合に指定します。Listenディレクティブを指定すると,Portディレクティブ,およびBindAddressディレクティブの指定は無視されます。

IPアドレスにはIPv6アドレスも指定できます。IPv6アドレスを指定する場合は,IPv6アドレスを[ ]で囲んでください。ただし,IPアドレスを省略してポート番号だけを指定した場合は,IPv4アドレスを使用したリクエストだけを受け付けます。このため,IPv6アドレスを使用する場合は,必ずListenディレクティブにIPv6アドレスを指定してください。

指定できる値を次に示します。

  • IPv4アドレス※3:ポート番号

  • ホスト名※3:ポート番号

  • @myhost:ポート番号

なし

07-50

LogLevel

エラーログに出力するエラーのレベルを指定します。指定したレベルの上位レベルのログを出力します。ただし,noticeレベルのログはこの指定に関係なく出力されます。また,HTTP Server起動時など,レベル指定の解析終了前に出力されるメッセージは,この指定に関係なく出力される場合があります。

次にエラーレベルを上位順に示します。

  • emerg:緊急メッセージ

  • alert:即時処理要求メッセージ

  • crit:致命的な状態のメッセージ

  • error:一般的エラーメッセージ

  • warn:警告レベルメッセージ

  • notice:標準的だが重要なメッセージ

  • info:インフォメーションメッセージ,外部モジュールとCGIプログラム実行時のモジュールトレース※1

  • debug:デバッグレベルメッセージ,内部モジュールトレース,およびinfo相当のモジュールトレース※1

指定できる文字列を次に示します。

  • emerg

  • alert

  • crit

  • error

  • warn

  • notice

  • info

  • debug

info

06-50

MaxClients

同時に接続できるクライアントの最大数を指定します。

サーバを起動すると,StartServerディレクティブで指定した数のプロセスが起動されリクエストを待ちます。多くのリクエストが同時に発生した場合,複数のプロセスでリクエストを処理することになります。リクエスト待ちの残りプロセス数がMinSpareServersディレクティブで指定した数より少なくなると,徐々に新規プロセスを生成します。このとき,プロセス数がこのディレクティブで指定した数になるまでプロセスが生成されます。その後,リクエストの処理が終了しリクエスト待ちプロセスが増加すると,MaxSpareServersディレクティブで指定した数までプロセスを終了させます。

プロセス数に関連するほかのディレクティブについては,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

なお,この指定値はUNIXの場合,かつmanager.web.send_request_methodパラメタがredirectorの場合だけ有効となります。

1〜1024の整数で指定します。

150

06-50

StartServers

Webサーバ起動時のサーバプロセス数を指定します。プロセス数に関連するほかのディレクティブについては,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

なお,この指定値はUNIXの場合,かつmanager.web.send_request_methodパラメタがredirectorの場合だけ有効となります。

0〜1024の整数で指定します。

5

06-50

ThreadsPerChild

サーバとして起動するスレッド数を指定します。指定したスレッド数はサーバの最大同時接続数を示します。

ディレクティブについては,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

なお,この指定値はWindowsの場合だけ有効となります。

1〜15000の整数で指定します。

50

06-50

User

サーバプロセスが動作するときのユーザ名を指定します。

なお,この指定値はUNIXの場合だけ有効となります。

英数字,およびアンダースコア「_」を使って16文字以内で指定します。

bin

06-50

07-00

DocumentRoot

コンテンツを格納するドキュメントルートディレクトリを絶対パスで指定します。

ディレクティブについては,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

任意の文字列を指定します。

&amp;{hws.home}/htdocs

08-00

AppendDirectives

Webサーバを項目ごとに設定する(SetByパラメタにitemを指定した)場合に,追加するディレクティブの内容を指定します。※2

マルチバイト文字は使用できません。指定できるディレクティブについては,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

また,PidFileディレクティブは追加ディレクティブに指定しないようにしてください。指定した場合,論理Webサーバの起動が失敗します。なお,ここに指定した内容は,Management Serverによって生成されるファイルに出力されます。また,httpsd.confファイル(HTTP Server定義ファイル)の最後には,次のIncludeディレクティブがManagement Serverによって追加されます。

  • Include <HTTP Serverのインストールディレクトリ>/servers/HWS_<論理Webサーバの実サーバ名>/conf/httpsd_manager.conf

複数指定できないディレクティブを指定した場合も上記ファイルに追加されます。

httpsd.confファイル(HTTP Server定義ファイル)とhttpsd_manager.confの内容を確認し,追加したディレクティブが重複していて重複指定できないディレクティブがある場合はWebサーバ用定義を変更して該当ディレクティブを削除してください。複数指定できないディレクティブについては,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

任意の文字列を指定します。

なし

08-70

AllText※4

Webサーバのファイルを直接設定する(SetByパラメタにtextを指定した)場合に,httpsd.conf(HTTP Server定義ファイル)の内容を指定します。※2httpsd.conf(HTTP Server定義ファイル)については,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

任意の文字列を指定します。

なし

08-70

HWSPrfId

PRFデーモン起動時にPRF識別子に指定した文字列を指定します。ただし,リダイレクタを使用する場合はこのディレクティブを指定しても無視されます。

英数字+記号<0〜31>

「CTM」,「ctm」,「TSC」,または「tsc」で始まる文字列を指定した場合,エラーになります。記号は_(アンダーバー)だけ指定できます。

<このWebサーバと同一サービスユニットのPRFデーモンのPRF識別子>

11-00

MaxClients.worker

同時に接続できるクライアントの最大数(MaxClientsディレクティブ)を指定します。

サーバを起動すると,StartServersディレクティブで指定した数のプロセスが起動されリクエストを待ちます。

多くのリクエストが同時に発生した場合,複数のスレッドでリクエストを処理することになります。リクエスト待ちの残りスレッド数がMinSpareThreadsディレクティブで指定した数より少なくなると,新しいプロセスを生成します。このとき,スレッド数がこのディレクティブで指定した数になるまでプロセスが生成されます。その後,リクエストの処理が終了しリクエスト待ちスレッドが増加すると,MaxSpareThreadsディレクティブで指定した数以下になるまでプロセスを終了させます。

ディレクティブについては,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

なお,この指定値はUNIXの場合,かつmanager.web.send_request_methodパラメタがreverseproxyの場合だけ有効となります。

ThreadsPerChild.worker〜(1000×ThreadsPerChild.worker)の整数で指定します。

400

11-00

ThreadsPerChild.worker

一つのサーバプロセスに生成するサーバスレッド数(ThreadsPerChildディレクティブ)を指定します。ディレクティブについては,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

なお,この指定値はUNIXの場合,かつmanager.web.send_request_methodパラメタがreverseproxyの場合だけ有効となります。

1〜1000の整数で指定します。

40

11-00

StartServers.worker

Webサーバ起動時のサーバプロセス数(StartServersディレクティブ)を指定します。

ディレクティブについては,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

なお,この指定値はUNIXの場合,かつmanager.web.send_request_methodパラメタがreverseproxyの場合だけ有効となります。

0〜(MaxClients.worker÷ThreadsPerChild.worker)の整数で指定します。

2

11-00

注※1

モジュールトレースは,エラーログではなくリクエストログに出力するよう設定できます。詳細は,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。

注※2

param-valueの値はCDATAセクションで指定してください。

(例)

 <param-name>AppendDirectives</param-name>

 <param-value>

  <![CDATA[

   <Location /server-status>

    :

   </Location>

  ]]>

 </param-value>

注※3

IPv4アドレスまたはホスト名を指定する場合は,ホストの定義の<host-name>タグの値を指定してください。異なる値を指定した場合,警告メッセージ(KEOS24186-W)が出力され,意図しない設定となることがあります。

ホスト名は,英数字およびアンダースコア「_」,ピリオド「.」,ハイフン「-」で構成された255文字以内の文字列です。

ポート番号は1〜65535の半角数字です。

注※4

複数の論理Webサーバを構築した場合,PidFileディレクティブは各論理Webサーバごとにユニークな値を指定する必要があります。