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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編


cjstartrecover(J2EEサーバのトランザクション回復)

〈このページの構成〉

形式

cjstartrecover [<サーバ名称>] [-nosecurity] [-nostartapp] 
               [[-p <キー名称>=<値>] ...] [-t <タイマ監視時間>]

機能

J2EEサーバをリカバリ処理専用のリカバリモードとして起動します。

リカバリモードで起動したJ2EEサーバは,トランザクションのリカバリ処理を完了したあと,J2EEサーバを停止します。

引数

<サーバ名称>

リカバリするJ2EEサーバのサーバ名称を指定します。サーバ名称を省略したときは,ホスト名称がサーバ名称として使用されます。

-nosecurity

SecurityManagerを解除する場合に指定します。リソースアクセス時の権限チェックのオーバーヘッドを削減できますが,J2EEアプリケーションは任意のリソースへのアクセスができるようになるため,セキュリティが低下します。

-nostartapp

無限ループなどの動作不正のJ2EEアプリケーションがある場合に,J2EEサーバを強制終了してもサーバ再起動時にJ2EEアプリケーションが自動開始されてしまい,アプリケーションの入れ替えができない状態を回避するときなどに指定します。

このオプションを指定してJ2EEサーバを起動し,登録済みのJ2EEアプリケーションに対して次の操作をした場合,次回このオプションを省略してJ2EEサーバを起動すると,そのJ2EEアプリケーションに対する開始処理をしません。

  • アプリケーションの属性設定

  • リソース(フィルタ,WAR,EJB-JAR,またはリソースアダプタ)の追加

  • リソース(フィルタ,WAR,EJB-JAR,またはリソースアダプタ)の削除

  • ライブラリJARのインポート

  • ライブラリJARの削除

  • アプリケーションの入れ替え

  • CMP2.x Entity Bean用SQL文の生成

なお,開始状態のJ2EEアプリケーションを実行時情報を含めてエクスポートした場合,このEARファイルをインポートすると,-nostartappオプションの指定に関係なくJ2EEアプリケーションは自動で開始されます。

-p <キー名称>=<値>

J2EEサーバを実行するJavaVMのシステムプロパティを指定します。指定できるのは,usrconf.properties(J2EEサーバ用ユーザプロパティファイル)のキーです。usrconf.properties(J2EEサーバ用ユーザプロパティファイル)については,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「2.2.3 usrconf.properties(J2EEサーバ用ユーザプロパティファイル)」を参照してください。

値にスペースや記号(”|”,”&”など)が含まれる文字列を指定する場合は,値をダブルクォーテーション("")で囲んでください。

指定したキー名称が,J2EEサーバ用ユーザプロパティファイルに定義されているプロパティのキー名称と重複した場合,-pオプションで指定したプロパティ値が優先されます。指定したプロパティの値に誤りがあった場合,指定したプロパティキー名称の仕様に従います。指定したプロパティのキー名称に誤りがあった場合,その指定を無視して処理を継続します。

-t <タイマ監視時間>

タイマ監視時間を0〜3600の整数(単位:秒)で指定します。

指定したタイマ監視時間内にリカバリ処理が終了しない場合,J2EEサーバは強制停止します。このオプションを省略した場合,0秒が設定されます。

タイマ監視時間に0を指定した場合,タイマ監視を行わないで,J2EEサーバが終了するまで待ち続けます。

入力例

cjstartrecover MyServer -t 300

戻り値

0:

正常終了しました。

1:

異常終了しました。

2:

タイムアウトによって強制停止しました。

注意事項