4.9.3 システムの再構築手順の検討
ここでは,「システム構築手順書」に記載するシステムの再構築手順の例について説明します。「システム構築手順書」を作成するときは,ここで説明している手順を参考にしてください。
セキュアなシステムの再構築には,Smart Composer機能のコマンド,およびサーバ管理コマンドを使用します。また,すべての操作に,実行時に監査ログが出力されるコマンドを使用します。ここで説明している以外の操作を作業手順書に記載する場合も,監査ログが出力されるコマンドを使用する方法を記載してください。監査ログが出力されるコマンドについては,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 運用/監視/連携編」の「6.6 監査ログを出力するコマンド・操作一覧」を参照してください。
なお,この項で説明する手順は,すべてシステム管理者が実行します。
- 〈この項の構成〉
(1) J2EEアプリケーションの入れ替え
システム管理者が,メンテナンスが必要な場合などにJ2EEアプリケーションを入れ替えます。J2EEアプリケーションを入れ替える手順を次に示します。
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cmx_stop_targetコマンドを使用して,Webシステム内のサービスユニットを準備状態にします。
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cjstopappコマンドを使用して,入れ替え前のJ2EEアプリケーションを停止します。
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cjdeleteappコマンドを使用して,入れ替え前のJ2EEアプリケーションを削除します。
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cjimportappコマンドを使用して,入れ替え後のJ2EEアプリケーションをインポートします。
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cjgetapppropコマンドを使用して,入れ替え後のJ2EEアプリケーションのアプリケーション統合属性ファイルを取得します。
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手順5.で取得したアプリケーション統合属性ファイルを編集して,J2EEアプリケーションに必要な情報を設定します。また,必要に応じてJ2EEアプリケーションをカスタマイズします。
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cjsetapppropコマンドを使用して,手順6.で編集したアプリケーション統合属性ファイルを,入れ替え後のJ2EEアプリケーションに反映します。
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cjstartappコマンドを使用して,入れ替え後のJ2EEアプリケーションを開始します。
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cmx_start_targetコマンドを使用して,Webシステム内のサービスユニットを稼働状態にします。
なお,J2EEアプリケーションの入れ替えには,この手順のほかに,cjreplaceappコマンドを使用したリデプロイ機能,またはcjreloadappコマンドを使用したリロード機能を使用することもできます。
(2) システムのチューニング
システム管理者が,必要に応じてシステムをチューニングします。システムをチューニングする手順を次に示します。
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簡易構築定義ファイルを編集します。
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cmx_stop_targetコマンドを使用して,Webシステム内のサービスユニットを停止します。
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cmx_build_systemコマンドを使用して,Webシステムの設定を変更します。
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cmx_start_targetコマンドを使用して,Webシステム内のサービスユニットを起動します。
(3) システム構成の変更(サービスユニットの追加)
システム管理者が,必要に応じてサービスユニットを追加してシステム構成を変更します。サービスユニットを追加してシステム構成を変更する手順を次に示します。
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構成変更定義ファイルを作成・編集します。
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cmx_change_modelコマンドを使用して,Management ServerのWebシステムの情報モデルを変更します。
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cmx_build_systemコマンドを使用して,変更したWebシステムの情報モデルを適用します。
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cmx_start_targetコマンドを使用して,追加するWebシステム内のサービスユニットを準備状態にします。
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cjstartrarコマンドを使用して,リソースアダプタを開始します。
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cjstartappコマンドを使用して,J2EEアプリケーションを開始します。
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cmx_start_targetコマンドを使用して,追加するWebシステム内のサービスユニットを稼働状態にします。
(4) システム構成の変更(サービスユニットの削除)
システム管理者が,必要に応じてサービスユニットを削除してシステム構成を変更します。サービスユニットを削除してシステム構成を変更する手順を次に示します。
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cmx_stop_targetコマンドを使用して,削除するWebシステム内のサービスユニットを停止します。
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cmx_delete_systemコマンドを使用して,手順1.で指定したWebシステム内のサービスユニットを削除します。