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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)


7.17.1 システムの開始手順

CJMSプロバイダを使用するシステムは,次の手順で開始します。なお,手順1.と手順2.は順不同です。

注意事項

CJMSPリソースアダプタを開始する前に,必ずCJMSPブローカーを起動してください。CJMSPブローカー起動前にCJMSPリソースアダプタを開始することはできません。また,CJMSPリソースアダプタが開始した状態でJ2EEサーバを停止し,CJMSPブローカーを停止してからJ2EEサーバを再起動すると,再起動後のCJMSPリソースアダプタの再開始には失敗します。

  1. J2EEサーバを含むJ2EEアプリケーションの実行環境の各プロセスを起動します。

    Smart Composerで構築したシステムの場合は,一括起動ができます。詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド」の「4.1.1 システムの起動手順」を参照してください。

    注意事項

    この時点でCJMSPリソースアダプタおよびJ2EEアプリケーションは開始しません。

  2. CJMSPブローカーを起動します。

    ここでは,CJMSPブローカー「MyBroker」を起動する場合の実行例を示します。

    実行例

    Windowsの場合

    <Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\cjmsp\bin\cjmsbroker -name MyBroker

    UNIXの場合

    /opt/Cosminexus/CC/cjmsp/bin/cjmsbroker -name MyBroker

    なお,CJMSPブローカーを起動する際,必要に応じてCJMSPブローカーが使用するJavaヒープサイズを変更してください

  3. CJMSPリソースアダプタを開始します。

    サーバ管理コマンドを使用した実行例を次に示します。この例では,J2EEサーバの名称は「cmx_MyWebSystem_unit1_J2EE_01」,CJMSPリソースアダプタの名称は「CJMS_Provider_RA」とします。

    実行例

    Windowsの場合

    <Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\admin\bin\cjstartrar "cmx_MyWebSystem_unit1_J2EE_01" -resname "CJMS_Provider_RA"

    UNIXの場合

    /opt/Cosminexus/CC/admin/bin/cjstartrar "cmx_MyWebSystem_unit1_J2EE_01" -resname "CJMS_Provider_RA"

  4. メッセージを送受信するJ2EEアプリケーションを開始します。

    サーバ管理コマンドを使用した実行例を次に示します。なお,J2EEサーバの名称は「cmx_MyWebSystem_unit1_J2EE_01」,J2EEアプリケーションの名称は「JMSSampleApp」とします。

    実行例

    Windowsの場合

    <Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\admin\bin\cjstartapp "cmx_MyWebSystem_unit1_J2EE_01" -name "JMSSampleApp"

    UNIXの場合

    /opt/Cosminexus/CC/admin/bin/cjstartapp "cmx_MyWebSystem_unit1_J2EE_01" -name "JMSSampleApp"

注※ CJMSPブローカーが使用するJavaヒープサイズの考え方

CJMSPブローカーは,デフォルトの設定では,192メガバイトのJavaヒープを使用する設定になっています。この値は,大量のメッセージを扱うには小さ過ぎるため,必要に応じて増加させてください。

使用するJavaヒープのメモリサイズが小さ過ぎると,空きメモリを確保するためにJ2EEアプリケーションとのコネクションをクローズする必要が発生し,処理できるメッセージの量が少なくなります。

ただし,CJMSPブローカーで使用できるJavaヒープサイズの最大値を大きくし過ぎると,システムの物理メモリに影響が出て,システムにOutOfMemoryErrorを発生させる要因になります。OutOfMemoryErrorが発生すると,システムの処理性能を低下させるほか,予想外の状態でCJMSPブローカーに障害が発生したり,ほかのアプリケーションやサービスの実行に影響を及ぼしたりします。

これらを考慮し,実行する環境に応じて,適切な値を設定してください。

CJMSPブローカーが使用するJavaヒープのサイズは,CJMSPブローカーを起動するときにcjmsbrokerコマンドの-vmargsオプションで指定できます。

実行例を示します。

実行例
cjmsbroker -vmargs "-Xms256m -Xmx1024m"

この例では,CJMSPブローカーは,CJMSPブローカーの起動時には256メガバイトのメモリを使用し,最大で1ギガバイトのJavaヒープを使用するように設定しています。