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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)


3.12.4 JavaBeansリソースの設定

ここでは,JavaBeansリソースの設定について説明します。

サーバ管理コマンドを使用してJavaBeansリソースのプロパティを設定し,JavaBeansリソースをインポートします。

JavaBeansリソースの設定には,サーバ管理コマンドを使用します。

ここでは,JavaBeansリソースの新規設定の流れ,設定変更の流れ,および入れ替えの流れについて説明します。

〈この項の構成〉

(1) JavaBeansリソースの新規設定の流れ

JavaBeansリソースの新規設定の流れを次の図に示します。

図3‒28 JavaBeansリソースの新規設定の流れ

[図データ]

図中の1.〜2.について説明します。

  1. JavaBeansリソース属性ファイルを作成し,JavaBeansリソースのプロパティを定義します。

    JavaBeansリソース属性ファイルのテンプレートを使用してJavaBeansリソース属性ファイルを作成して,JavaBeansリソースのプロパティを定義してください。JavaBeansリソース属性ファイルのテンプレートは次のディレクトリに格納されています。

    • Windowsの場合

      <Application Serverのインストールディレクトリ>\CC\admin\templates\jb_template.xml

    • UNIXの場合

      /opt/Cosminexus/CC/admin/templates/jb_template.xml

    JavaBeansリソースのプロパティ定義で設定できる内容については,「(4) JavaBeansリソースのプロパティ定義で設定できること」を参照してください。

  2. サーバ管理コマンドを使用して,JavaBeansリソースをインポートします。

    1.で設定したJavaBeansリソース属性ファイルと,JavaBeansリソースを含むJARファイルのパスを引数に指定し,cjimportjbコマンドを使用して,JavaBeansリソースをインポートします。

サーバ管理コマンドでの操作については,マニュアル「アプリケーションサーバ アプリケーション設定操作ガイド」の「3. サーバ管理コマンドの基本操作」を参照してください。また,コマンドについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「2.4 J2EEサーバで使用するリソース操作コマンド」を参照してください。属性ファイルについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(アプリケーション/リソース定義)」の「4.2 JavaBeansリソース属性ファイル」を参照してください。

参考
  • JavaBeansリソースを複数インポートする場合,インポート済みのJavaBeansリソースと同じ実装クラス名のJavaBeansリソースはインポートできません。先にインポートしたJavaBeansリソースを削除してからインポートするか,または実装クラス名を変更して再作成したあとでインポートしてください。

    また,JavaBeansリソースの実装クラス以外にほかのクラスファイルを使用している場合,ほかのクラスファイルに関してはチェックされません。

  • インポート時にcjimportjbコマンドに-dオプションを使用すると,アーカイブを生成しないで,ディレクトリ構成のままインポートできます。ディレクトリは,インポートしたいディレクトリの最上位を指定します。

    なお,指定したディレクトリがディレクトリ構成でない場合は,指定したディレクトリ直下のファイルをすべてインポートします。

    指定したディレクトリ下にあるすべてのファイルをインポートするため,不要なファイルをディレクトリに含めないでください。

注意事項

JavaBeansリソースを使用する場合,J2EEアプリケーションからJavaBeansリソースへのリファレンスを解決しておく必要があります。JavaBeansリソースを使用しているJ2EEアプリケーションのプロパティを定義するときに,J2EEアプリケーションからJavaBeansリソースへのリファレンスを解決しておいてください。

(2) JavaBeansリソースの設定変更の流れ

JavaBeansリソースの設定変更の流れを次の図に示します。

図3‒29 JavaBeansリソースの設定変更の流れ

[図データ]

図中の1.〜2.について説明します。

  1. サーバ管理コマンドを使用して,JavaBeansリソースを停止します。

    cjstopjbコマンドを使用してJavaBeansリソースを停止します。なお,JavaBeansリソースを停止する前に,そのJavaBeansリソースを使用しているJ2EEアプリケーションをすべて停止してください。

  2. サーバ管理コマンドを使用して,JavaBeansリソースのプロパティを定義します。

    cjgetjbpropコマンドを使用してJavaBeansリソース属性ファイルを取得し,ファイル編集後に,cjsetjbpropコマンドで編集内容を反映させます。

    JavaBeansリソースのプロパティ定義で設定できる内容については,「(4) JavaBeansリソースのプロパティ定義で設定できること」を参照してください。

(3) JavaBeansリソースの入れ替えの流れ

JavaBeansリソースの入れ替えの流れを次の図に示します。

図3‒30 JavaBeansリソースの入れ替えの流れ

[図データ]

図中の1.〜4.について説明します。

  1. サーバ管理コマンドを使用して,JavaBeansリソースを停止します。

    cjstopjbコマンドを使用して入れ替えるJavaBeansリソースを停止します。なお,JavaBeansリソースを停止する前に,そのJavaBeansリソースを使用しているJ2EEアプリケーションをすべて停止してください。

  2. J2EEサーバを再起動します。

    cjstopsvコマンドを使用してJ2EEサーバを停止し,cjstartsvコマンドを使用してJ2EEサーバを再起動します。

  3. サーバ管理コマンドを使用して,JavaBeansリソースを削除します。

    cjdeletejbコマンドを使用して,入れ替えるJavaBeansリソースを削除します。

  4. サーバ管理コマンドを使用してJavaBeansリソースをインポートします。

    cjimportjbコマンドを使用して,新しいJavaBeansリソースをインポートします。

(4) JavaBeansリソースのプロパティ定義で設定できること

JavaBeansリソースのプロパティを新規に設定する場合は,JavaBeansリソース属性ファイルのテンプレートを使用してJavaBeansリソース属性ファイルを作成して,プロパティを定義します。また,設定変更の場合は,サーバ管理コマンドでJavaBeansリソース属性ファイルを取得して,プロパティを定義します。cjgetjbpropコマンドでJavaBeansリソース属性ファイルを取得して,ファイル編集後に,cjsetjbpropコマンドで編集内容を反映させてください。

JavaBeansリソースのプロパティ定義で設定できる主な内容を次の表に示します。

表3‒48 JavaBeansリソースのプロパティ定義で設定できる主な内容

分類

項目

設定内容

実行時プロパティ

リソースのタイプ

<res-type>タグにJavaBeansリソースのクラス名を指定します。

プロパティ情報

<property>タグ下の次のタグに設定します。

  • <property-name>タグにJavaBeansリソースのsetメソッド,getメソッドのメソッド名を指定します。

  • <property-type>タグにJavaBeansリソースのsetメソッドの引数の型を指定します。

  • <property-value>タグにJavaBeansリソースのsetメソッドの引数に渡す値を指定します。

別名情報

別名

JavaBeansリソースに別名を付与する場合,<resource-env-external-property>−<optional-name>タグにJavaBeansリソースの別名を指定します。

別名の設定については,「2.6.6 J2EEリソースの別名の設定」を参照してください。

参考

DD(ra.xml)の<resource-ref>タグで指定していた<res-auth>属性と,<res-sharing-scope>属性は,JavaBeansリソース属性ファイルの<resource-env-external-property>タグには指定できません。