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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(EJBコンテナ)


2.9.2 Entity Beanのプーリング

Entity Beanのプーリングは,クライアント側からのアクセス量に応じてEntity Beanをプーリングする機能です。EJBコンテナでは,Entity Beanごとにプールを作成して管理します。最大値,最小値を指定することで,プーリングの動作をカスタマイズできます。

J2EEアプリケーション開始時には,最小値分のEntity Beanが生成され,プーリングされます。プーリングされるEntity Beanの数は,クライアントからのアクセス量に応じて,最大値と最小値の間になります。

さらに,プーリングされたEntity Beanの状態には,ready状態とpool状態の二つがあります。

ready状態のEntity Bean

データがデータベース上からインスタンス中に読み込まれた状態のもので,Entity Beanとしてのアイデンティティを持っています。ready状態のものは,クライアントからアクセスされた時点ですでに実行可能状態になっています。

pool状態のEntity Bean

データがデータベース上からインスタンス中に読み込まれていない状態のもので,Entity Beanとしてのアイデンティティを持っていません。pool状態のものは,一度活性化され,ready状態になってから実行可能状態になります。

ready状態のEntity Beanが多くなると,幾つかが非活性化され,pool状態になります。ただし,このとき,ready状態のEntity Beanの中でトランザクション中のものについては,非活性化の対象になりません。