Hitachi

Cosminexus V11 アプリケーションサーバ システム設計ガイド


7.16.4 最悪レスポンス時間を短くするチューニング

図7‒38 最悪レスポンス時間を短くするチューニングの流れ

[図データ]

このチューニングは,GCによるアプリケーションの停止時間を短くすることで,最悪レスポンス時間を短くする方法です。そのため,レスポンス時間のうち,GCによるアプリケーションの停止時間が占める割合が大きい場合に有用です。GCによるアプリケーションの停止時間は,VG1ログのgc_timeの項目から取得できます。VG1ログの詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「-XX:[+|-]HitachiVerboseGC(拡張verbosegc情報出力オプション)」を参照してください。

最悪レスポンス時間を短くするには,GCによるアプリケーションの停止時間を短くする必要があります。G1GCでは停止時間を指定することができるため,指定する値を小さくすることで最悪レスポンス時間を短くします。

目標時間を短くしてもGCの停止時間が短くなっていない場合は,最小停止時間に達しています。また,目標時間を最小停止時間に近づけすぎると,目標停止時間を超えたときの超え幅が大きくなり,最悪レスポンス時間が長くなる場合があります。目標停止時間を短くしてもシステム要件を満たせない場合は,チューニングではシステム要件を満たせません。そのため,アプリケーションの改修を行ってください。