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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ システム設計ガイド


3.3.1 アプリケーションの構成とアクセスポイント

ここでは,アプリケーションを構成するコンポーネントの種類と,それぞれの構成の場合のアクセスポイントについて説明します。

アプリケーションを構成するコンポーネントには,次の種類があります。

〈この項の構成〉

(1) サーブレットとJSPで構成されるアプリケーション

サーブレットとJSPは,クライアントマシンのWebブラウザに表示するプレゼンテーションを,動的に生成するためのコンポーネントです。クライアントであるWebブラウザから,HTTPまたはHTTPSによってWebサーバ経由でアクセスされます。

サーブレットとJSPで構成されるアプリケーションの場合,クライアントから見たアクセスポイントになるコンポーネントは,フロントに配置されたサーブレットまたはJSPになります。

サーブレットとJSPで構成されるアプリケーションを次の図に示します。

図3‒8 サーブレットとJSPで構成されるアプリケーション

[図データ]

注 これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。

サーブレットまたはJSPからは,JavaBeansやJavaクラスなど,ほかのコンポーネントを呼び出せます。また,Session BeanやEntity Beanを呼び出すこともできます。この場合も,クライアントから見たアクセスポイントとなるコンポーネントは,フロントに配置したサーブレットまたはJSPになります。

図3‒9 サーブレットとJSPからほかのコンポーネントを呼び出す場合のアクセスポイント

[図データ]

注 これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。

このアプリケーションは,主にWebフロントシステムで動作します。

(2) Session BeanとEntity Beanで構成されるアプリケーション

Session BeanとEntity Beanは,ビジネスロジックを実装するためのコンポーネントです。EJBクライアントから,RMI-IIOPによってアクセスされます。なお,EJBクライアントとは,Enterprise Beanを呼び出すコンポーネントの総称です。クライアントマシンで動作するEJBクライアントアプリケーション,ほかのJ2EEサーバで動作しているサーブレット,JSP,Session Bean,Entity BeanまたはMessage-driven Beanが該当します。

Session BeanとEntity Beanで構成されるアプリケーションの場合,アクセスポイントになるコンポーネントは,フロントに配置されたSession BeanまたはEntity Beanになります。

Session BeanとEntity Beanで構成されるアプリケーションを次の図に示します。

図3‒10 Session BeanとEntity Beanで構成されるアプリケーション

[図データ]

注 これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。

Session BeanまたはEntity Beanからは,JavaBeansやJavaクラスなど,ほかのコンポーネントを呼び出せます。また,ほかのSession BeanやEntity Beanを呼び出すこともできます。ただし,この場合も,クライアントから見たアクセスポイントとなるコンポーネントは,フロントに配置したSession BeanまたはEntity Beanになります。

図3‒11 Session BeanまたはEntity Beanからほかのコンポーネントを呼び出す場合のアクセスポイント

[図データ]

注 これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。

このアプリケーションは,主にバックシステムで動作します。

(3) Message-driven Beanで構成されるアプリケーション

Message-driven Beanは,メッセージ駆動型のシステムでビジネスロジックを実装するためのコンポーネントです。次のどれかの方法でアクセスされます。

なお,Message-driven Beanをアクセスポイントとする構成の場合,リソースアダプタとして,次のどれかが必要です。

注※ アプリケーションサーバが提供するリソースアダプタです。

Message-driven Beanで構成されるアプリケーションの場合,アクセスポイントになるコンポーネントは,Message-driven Beanになります。

Message-driven Beanで構成されるアプリケーションを次の図に示します。

図3‒12 Message-driven Beanで構成されるアプリケーション(CJMSプロバイダ経由の場合)

[図データ]

注 これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。

図3‒13 Message-driven Beanで構成されるアプリケーション(TP1/Message Queue - Access経由の場合)

[図データ]

注 これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。

図3‒14 Message-driven Beanで構成されるアプリケーション(Reliable Messaging経由の場合)

[図データ]

注 これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。

図3‒15 Message-driven Beanで構成されるアプリケーション(TP1インバウンド連携の場合)

[図データ]

注 これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。

Message-driven Beanからは,JavaBeansやJavaクラスなど,ほかのコンポーネントを呼び出せます。また,Session BeanやEntity Beanを呼び出すこともできます。ただし,この場合も,クライアントから見たアクセスポイントとなるコンポーネントは,Message-driven Beanになります。例を示します。

図3‒16 Message-driven Beanからほかのコンポーネントを呼び出す場合のアクセスポイント(TP1/Message Queue - Access経由の場合)

[図データ]

注 これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。

図3‒17 Message-driven Beanからほかのコンポーネントを呼び出す場合のアクセスポイント(Reliable Messaging経由の場合)

[図データ]

注 これ以外の凡例については,「3.2 システム構成の説明について」を参照してください。

このアプリケーションは,主にバックシステムで動作します。