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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 仮想化システム構築・運用ガイド


7.5.1 仮想サーバへのアプリケーションサーバの構築

仮想サーバ上にアプリケーションサーバを構築する機能です。定義ディレクトリ内のファイルを使用して,仮想サーバ上にアプリケーションサーバを新規に構築するときや,更新済みの定義ディレクトリを反映して再構築するときに使用します。

7.4.3 管理ユニットに属する仮想サーバへの定義ディレクトリの反映」機能から呼び出され,反映する定義ディレクトリの範囲によって,次のどちらかの機能が実行されます。

注※

J2EEサーバを含むティアに割り当てられている仮想サーバに対して実行されます。J2EEサーバを含まないティアに割り当てられている仮想サーバには実行されません。

実行方法および実行結果については,機能ごとに説明します。なお,仮想サーバのステータスは,事前のステータスや処理結果によって変わります。仮想サーバのステータスは,「7.4.6(2) 管理ユニットまたは仮想サーバグループごとの状態取得」機能で確認できます。

〈この項の構成〉

(1) 定義ディレクトリの反映

仮想サーバに定義ディレクトリすべてを反映する機能です。

7.4.3 管理ユニットに属する仮想サーバへの定義ディレクトリの反映」機能から呼び出されると,定義ディレクトリ内のファイルを使用して,仮想サーバ上にアプリケーションサーバが構築されていない場合は新規構築し,構築されている場合は再構築します。

この機能では,次の処理を仮想サーバ上で実行します。

  1. 仮想サーバ上に,仮想サーバマネージャから定義ディレクトリの内容が転送されます。

  2. 構築済みの場合は,システム環境をアンセットアップします。

    システム環境のアンセットアップでは,次の処理のほかに,J2EEサーバにインポートされたアプリケーションおよびリソースアダプタも削除されます。

    • 論理サーバの停止と削除

    • 運用管理エージェントの停止

    • Management Serverの停止とアンセットアップ

  3. Management Serverをセットアップします。

  4. 運用管理エージェントを起動します。

  5. Management Serverを起動します。

  6. 論理サーバを構築して起動します。

  7. J2EEサーバにリソースアダプタ(DB Connector)をインポート,デプロイして,開始します。

  8. J2EEサーバにアプリケーションをインポート,デプロイして,開始します。

注※

J2EEサーバを含むティアに割り当てられている仮想サーバに対して実行されます。J2EEサーバを含まないティアに割り当てられている仮想サーバには実行されません。

1.〜8.の処理がすべて成功した場合に,仮想サーバへの定義ディレクトリの反映が成功したと判断されます。

(2) アプリケーションの反映

仮想サーバにアプリケーションを反映する機能です。この機能は,J2EEサーバを含まないティアに割り当てられている仮想サーバには実行されません。

7.4.1(2) 登録済みの定義ディレクトリの内容変更」機能で,アプリケーションだけが変更された場合に,「7.4.3 管理ユニットに属する仮想サーバへの定義ディレクトリの反映」機能から呼び出されると,定義ディレクトリ内のアプリケーションを使用して,仮想サーバ上のアプリケーションが入れ替えられます。

この機能では,次の処理を仮想サーバ上で実行します。

  1. 運用管理エージェント,Management Serverおよび論理サーバを起動します。

  2. すべてのアプリケーションを停止します。

  3. アプリケーションをJ2EEサーバからアンデプロイして,削除します。

  4. 新しいアプリケーションをJ2EEサーバにインポート,デプロイして,開始します。

  5. 論理サーバ,Management Serverおよび運用管理エージェントを停止します。

1.〜5.の処理がすべて成功した場合に,仮想サーバへのアプリケーションの反映が成功したと判断されます。