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VisiBroker Version 5 Borland(R) Enterprise Server VisiBroker(R) デベロッパーズガイド


14.2.2 ネーミングコンテキストファクトリ

ネーミングコンテキストファクトリは,ネーミングサービスに接続するインタフェースを提供します。このファクトリはネーミングサービスを終了させたり,コンテキストがない場合に新しいコンテキストを生成するオペレーションを持ちます。各ファクトリは,ルートコンテキストを返すAPIも持っています。ルートコンテキストは情報を照会するために重要な役目を果たします。これは,参照可能なすべてのデータを格納するためのルートです。

Borland Enterprise Server VisiBrokerネーミングサービスには,デフォルトネーミングコンテキストファクトリと拡張ネーミングコンテキストファクトリという二つのクラスが提供され,これによってネームスペースが生成できるようになります。デフォルトネーミングコンテキストファクトリは,ルートNamingContextを持たない空のネームスペースを生成します。拡張ネーミングコンテキストファクトリはルートNamingContext付きのネームスペースを生成するので,こちらのネーミングコンテキストファクトリを使用することをお勧めします。

オブジェクトインプリメンテーションが名前をオブジェクトにバインドしたり,クライアントアプリケーションが名前をオブジェクトリファレンスへと解決したりするには,これらのNamingContextオブジェクトを最低一つは取得しなければなりません。

図14-2に示したNamingContextオブジェクトは,五つすべてを一つのネームサービスプロセス内でインプリメントすることもできるし,最大で五つのネームサービスプロセス内で別々にインプリメントすることもできます。