6.3.4 POAの活性化
最後の手順は,使用するPOAに対応するPOAマネージャの活性化です。デフォルトでは,POAマネージャは待機状態で作成されます。この状態では,すべてのリクエストは保留待ち行列に転送され,処理されません。リクエストをディスパッチできるようにするには,POAに対応するPOAマネージャを待機状態からアクティブな状態に変えなければなりません。POAマネージャとは,POAの状態(リクエストを待ち行列に入れるか,処理するか,または破棄するか)を制御するオブジェクトに過ぎません。POA生成時にPOAマネージャはPOAに対応づけられます。使用するPOAマネージャを指定でき,システムに新しいものを作成させることもできます(POAマネージャ名としてcreate_POA()に,C++ではNULL,Javaではnullを入力してください)。
- コードサンプル6-12 POAマネージャの活性化(C++)
// Activate the POA manager PortableServer::POAManager_var mgr=rootPoa ->the_POAManager(); mgr->activate();
- コードサンプル6-13 POAマネージャの活性化(Java)
// Activate the POA manager rootPOA.the_POAManager().activate();