cscmsgtk(メッセージトラッキング機能の起動)
形式
cscmsgtk [-h] -prf <性能解析トレースファイル名> [-date [<読み込み開始日時>],[<読み込み終了日時>]]
機能
指定した条件の性能解析トレースを読み込み,メッセージトラッキング機能を起動します。メッセージトラッキング機能が起動すると,メッセージトラッキング専用の対話型のプロンプトが表示されます。このプロンプトは,メッセージトラッキング機能で使用するコマンド(メッセージトラッキングプロンプト専用のコマンド)の入力待ち状態となります。
性能解析トレースファイル名は,HCSC-Managerコマンド共通定義ファイルにデフォルト値を設定することで,このコマンドでの指定を省略できます。
このコマンドの使用方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」の「7.10 メッセージトラッキングを利用した障害解析」を参照してください。
引数
-h
コマンドの使用方法が表示されます。このオプションを指定している場合は,ほかのオプションを指定しても無視されます。
-prf <性能解析トレースファイル名> 〜((1−200バイト))
メッセージトラッキング機能の起動時に読み込む性能解析トレースのファイル名(CSV形式)を絶対パス,または相対パスで指定します。指定したファイルがない場合,異常終了します。
-date [<読み込み開始日時>],[<読み込み終了日時>] 〜<半角数字>
メッセージトラッキング機能の起動時に読み込む性能解析トレースの範囲を指定します。なお,読み込み開始日時および読み込み終了日時は,次のどれかの形式で指定してください。また,日時には存在するものを指定してください。
形式1:hhmmssMMddyyyy
形式2:hhmmssMMdd
形式3:hhmmss
-
hh:時(00≦hh≦23)
-
mm:分(00≦mm≦59)
-
ss:秒(00≦ss≦59)
-
MM:月(01≦MM≦12)
-
dd:日(01≦dd≦31)
-
yyyy:西暦年(1970≦yyyy)
西暦年だけを省略した場合(形式2),コマンド実行時の西暦年を設定します。西暦年,月,および日を省略した場合(形式3),コマンド実行時の西暦年,月,および日を設定します。読み込み開始日時を省略した場合は,最も古い性能解析トレースから読み込みます。読み込み終了日時を省略した場合は,最も新しい性能解析トレースまで読み込みます。
メッセージトラッキングプロンプトで使用するコマンド
障害解析コマンド
- 形式
prf <ルートアプリケーション情報のIPアドレス>/<ルートアプリケーション情報のプロセスID>/<ルートアプリケーション情報の通信番号> [<通番>]
- 説明
-
指定したルートアプリケーション情報に一致する性能解析トレースの情報を出力します。
- ルートアプリケーション情報のIPアドレス/ルートアプリケーション情報のプロセスID/ルートアプリケーション情報の通信番号
-
指定したルートアプリケーション情報の一連のトレースの内容を出力します。
- 通番
-
指定した性能解析トレースの詳細情報を出力します。
一覧表示コマンド
- 形式
ls [-e] [-t] [<表示する件数>]
- 説明
-
ルートアプリケーション情報の一覧を出力します。出力開始日時の昇順に出力されます。
- -e
-
エラーが発生したルートアプリケーション情報を出力します。リターンコードが0以外のトレースを含むルートアプリケーション情報だけが出力されます。
- -t
-
ルートアプリケーション情報が示す一連の性能解析トレースで,最初に出力されたトレースから最後に出力されたトレースまでの経過時間が長いルートアプリケーション情報を出力します。経過時間の昇順に出力されます。
- 表示する件数
-
指定した件数のルートアプリケーション情報を出力します。性能解析トレースの出力開始日時が新しい方から,指定した件数分が出力されます。
- 参考
-
オプションは「-et」のように,続けて指定することもできます。
(例)表示件数を3件に指定した場合
ls -et 3
解析対象絞り込みコマンド
- 形式
focus [<絞り込み日時>]
- 説明
-
指定した絞り込み日時に実行していた処理のトレースだけを解析対象に絞り込みます。
- 絞り込み日時
-
性能解析トレースの絞り込み日時を次のどれかの形式で指定します。また,日時には存在するものを指定してください。
形式1:hhmmssMMddyyyy
形式2:hhmmssMMdd
形式3:hhmmss
-
hh:時(00≦hh≦23)
-
mm:分(00≦mm≦59)
-
ss:秒(00≦ss≦59)
-
MM:月(01≦MM≦12)
-
dd:日(01≦dd≦31)
-
yyyy:西暦年(1970≦yyyy)
西暦年だけを省略した場合(形式2),コマンド実行時の西暦年を設定します。西暦年,月,および日を省略した場合(形式3),コマンド実行時の西暦年,月,および日を設定します。
メッセージトラッキング機能の起動時の範囲に解析対象を戻したい場合は,絞り込み日時の指定を省略してfocusコマンドを実行します。
-
出力モード切り替えコマンド
- 形式
mode {normal|detail}
- 説明
-
性能解析トレースの出力モードを切り替えます。
-
normal
標準出力モードで出力します。サービスプラットフォームのトレースポイントで取得される性能解析トレースだけが出力されます。
-
detail
詳細出力モードで出力します。すべての性能解析トレースが出力されます。
-
入力例
- (1)すべてのトレースを読み込む場合
cscmsgtk -prf prf_trace.csv
- (2)コマンド実行日の8時45分00秒から17時15分00秒の間に取得したトレースを読み込む場合
cscmsgtk -prf prf_trace.csv -date 084500,171500
- (3)コマンド実行年の3月23日8時45分00秒から3月24日17時15分00秒の間に取得したトレースを読み込む場合
cscmsgtk -prf prf_trace.csv -date 0845000323,1715000324
- (4)2008年3月23日8時45分00秒から2008年3月24日17時15分00秒の間に取得したトレースを読み込む場合
cscmsgtk -prf prf_trace.csv -date 08450003232008,17150003242008
- (5)コマンド実行日の17時15分00秒以前に取得したすべてのトレースを読み込む場合
cscmsgtk -prf prf_trace.csv -date ,171500
- (6)コマンド実行日の8時45分00秒以降に取得したすべてのトレースを読み込む場合
cscmsgtk -prf prf_trace.csv -date 084500,
注意事項
-
次の場合はエラーになります。
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コマンドの引数の構文が不正な場合
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性能解析トレースファイルへのアクセスに失敗した場合
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読み込み開始日時または読み込み終了日時の指定に誤りがある場合
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cscmsgtkコマンドの実行中,またはメッセージトラッキング機能の起動中に表示されるメッセージは,ログファイルには出力されません。
-
ほかのコマンドの実行中に,ファイルサイズの大きい性能解析トレースファイルを読み込んでメッセージトラッキング機能を起動した場合,ほかのコマンドのスループットが低下するおそれがあります。