csccompodeploy(HCSCコンポーネントの配備)
形式
csccompodeploy [-h] -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> {-csc <HCSCサーバ名>|-cluster <クラスタ名>} {-name <サービスID|受付ID> |-all [-errskip] |-namelist <HCSCコンポーネント指定ファイル名> [-errskip]}
機能
セットアップ済みのHCSCサーバに,HCSCコンポーネントを配備します。
ログインユーザIDなどの必須オプションは,HCSC-Managerコマンド共通定義ファイルにデフォルト値を設定することで,このコマンドでの指定を省略できます。
また,実行対象が複数のHCSCコンポーネントである場合,一部のHCSCコンポーネントでエラー(通信障害など,HCSCコンポーネント呼び出し時に発生するエラーを含む)が発生しても,そのHCSCコンポーネントの処理をスキップして処理を継続することもできます(エラースキップ機能)。エラースキップ機能は,運用環境の運用画面や開発環境の一括実行機能(「複数サービスをサーバに配備して開始」など)からは実行できません。
このコマンドの使用方法については,目的にあわせてマニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」の次に示す個所を参照してください。
引数
-h
コマンドの使用方法が表示されます。このオプションを指定している場合は,ほかのオプションを指定しても無視されます。
-user <ログインユーザID> 〜<半角英数字およびアンダーバー(_)> ((1−16文字))
HCSC-Managerログイン時に使用するユーザIDを指定します。
-pass <ログインパスワード> 〜<半角英数字およびアンダーバー(_)> ((1−16文字))
HCSC-Managerログイン時に使用するパスワードを指定します。
-csc <HCSCサーバ名> 〜<半角英数字およびアンダーバー(_)> ((1−8文字))
HCSCコンポーネントを配備するHCSCサーバ名を指定します。
-cluster <クラスタ名> 〜<半角英数字およびアンダーバー(_)> ((1−8文字))
HCSCコンポーネントを一括配備するクラスタ名を指定します。なお,クラスタ種別がHAのときに-clusterを指定するとエラーになります。
-name <サービスID|受付ID> 〜<半角英数字およびアンダーバー(_)> ((1−8文字))
配備するHCSCコンポーネントのサービスIDまたは受付IDを指定します。
-all
未配備のHCSCコンポーネントをすべて配備します。-cscと同時に指定した場合は,そのHCSCサーバ内で未配備のHCSCコンポーネントをすべて配備します。-clusterと同時に指定した場合は,そのクラスタ内で未配備のHCSCコンポーネントをすべて配備します。
このオプションを指定した場合のHCSCコンポーネントの配備順は次のとおりです。-errskipと同時に指定していない場合,処理中にエラーが発生すると,すべてのHCSCコンポーネントが配備されていなくても配備処理は終了します。
配備順 |
HCSCコンポーネントの種類 |
HCSCコンポーネント内の配備順 |
---|---|---|
1 |
サービスアダプタ |
サービスIDの昇順 |
2 |
ビジネスプロセス |
ビジネスプロセス名の昇順 |
3 |
ユーザ定義受付 |
次の優先順位に従って実行されます。
|
-errskip
指定されたHCSCコンポーネントの一部で配備に失敗しても,処理を継続します(エラースキップ機能)。このオプションは,-allまたは-namelistと同時に指定してください。
エラースキップ機能を使用していて,HCSCコンポーネントでエラーが発生した場合,HCSC-Managerのログおよびコンソールへのメッセージ出力の流れは次のようになります。
-
一部のHCSCコンポーネントでエラーが発生すると,該当するエラーメッセージを出力して,処理を継続します。
-
すべてのHCSCコンポーネントの処理終了後,エラーとなったHCSCコンポーネントの件数を通知する警告メッセージを出力します。
なお,このオプションをHCSC-Managerコマンド共通定義ファイル(csccmd.properties)に定義すれば,常にエラースキップ機能が有効になり,このコマンドでの指定を省略できます。HCSC-Managerコマンド共通定義ファイルの定義方法については,「6.5.2 HCSC-Managerコマンド共通定義ファイル」を参照してください。
-namelist <HCSCコンポーネント指定ファイル名> 〜((1−200バイト))
配備するHCSCコンポーネントをHCSCコンポーネント指定ファイルで指定します。絶対パスまたは相対パスで指定します。ファイルが存在しない場合は異常終了します。HCSCコンポーネント指定ファイルについては,「6.5.5 HCSCコンポーネント指定ファイル」を参照してください。
なお,指定されたHCSCコンポーネントの配備順およびエラー発生時の処理は,-allオプションと同じです。
入力例
- (1)単一のHCSCサーバにすべてのサービスアダプタを配備する場合
csccompodeploy -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -all
- (2)指定したサービスアダプタを単一のHCSCサーバに配備する場合
csccompodeploy -user <ログインユーザID> -pass <ログインパスワード> -csc <HCSCサーバ名> -name <サービスアダプタのサービスID>
- (3)HCSCサーバ「CSCSrv1」下にあるすべてのHCSCコンポーネントを配備し,一部のHCSCコンポーネントの配備に失敗しても処理を継続する場合
csccompodeploy -csc CSCSrv1 -all -errskip
- (4)HCSCサーバ「CSCSrv1」下にあるHCSCコンポーネントのうち,HCSCコンポーネント指定ファイル「hcsccomponent.txt」に指定されているHCSCコンポーネントを配備し,一部のHCSCコンポーネントの配備に失敗しても処理を継続する場合
csccompodeploy -csc CSCSrv1 -namelist hcsccomponent.txt -errskip
戻り値
戻り値 |
意味 |
---|---|
0 |
正常終了しました。 |
1 |
コマンドが異常終了しました。 |
2 |
通信タイムアウトが発生しました。 |
3 |
排他エラーが発生しました。 |
9 |
実行権限のチェックエラーが発生しました。 |
-errskipを指定する場合は,HCSCコンポーネントの処理でエラーが発生しても処理を継続するため,戻り値は「0」となります。ただし,オプションの組み合わせ不正など,HCSCコンポーネント呼び出し時以外でエラーが発生した場合,戻り値は「0」以外となるときがあります。
注意事項
-
このコマンドを複数のクライアントから1つのHCSCサーバに対して同時に実行すると,処理エラー(排他エラー,またはコンポーネントへの操作重複による異常終了)となるおそれがあります。エラーが発生した場合は,次のどちらかの方法でコマンドを再実行してください。
-
-allオプションを指定してHCSCコンポーネントを再配備する
-
-nameオプションを指定して個別にHCSCコンポーネントを配備する
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