付録C.2 上流設計ツールを利用したシステム開発の流れ
上流設計ツールを利用したシステム開発の流れを次の図に示します。「付録D 上流設計ツールを利用したシステムの開発例」では,この流れに沿ってサンプルプログラムを開発します。
- 〈この項の構成〉
(1) ビジネスプロセスの概要の設計
上流設計ツールでハイレベル・ビジネスプロセスを作成します。ハイレベル・ビジネスプロセスに対して顧客と検討を繰り返し,より具体化したミドルレベル・ビジネスプロセスにします。
(2) サービスの概要インターフェースの検討
ミドルレベル・ビジネスプロセスの検討が終わったら,サービスの概要インターフェースを検討します。また,検討した結果を基に概要WSDLを作成します。
(3) ビジネスプロセスの詳細化
ビジネスプロセスを詳細化し,ローレベル・ビジネスプロセスにします。サービスプラットフォームに最適なビジネスプロセスとして設計するため,「付録C.3 上流設計ツール利用時の前提事項」に従ってフローを設計してください。
(4) ビジネスプロセスの出力
上流設計ツールで設計したビジネスプロセスをBPELファイル形式で出力します。このとき,ビジネスプロセスと連携するサービスのWSDLも一緒にまとめておきます。
(5) サービスの詳細インターフェースの検討
これまでに検討した仕様を踏まえて,各サービスのオペレーションのメッセージ構造を検討します。また,検討した結果を基に,概要WSDLにメッセージ構造の宣言を追加します。
(6) サービスアダプタの作成
サービスプラットフォームの開発環境で,WSDLからサービスアダプタを作成します。サービスの名前は,WSDLに記載されたポートタイプ(portType)属性と同じにします。サービスアダプタを作成する方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編」の「3.2 サービスアダプタの追加」を参照してください。
(7) ビジネスプロセスのインポート
サービスプラットフォームの開発環境で,「(4) ビジネスプロセスの出力」で出力したBPELファイルをビジネスプロセスとしてインポートします。インポートする方法については,「5.2.1 ビジネスプロセスを新規に追加する」を参照してください。
(8) ユーザ定義受付の追加
ビジネスプロセスにユーザ定義受付を追加します。ユーザ定義受付を追加する方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム 開発ガイド 受付・アダプタ定義編」の「2.2.2 SOAP受付の追加」を参照してください。
(9) メッセージのスキーマの登録
ビジネスプロセスで使用するメッセージ(変数)のスキーマ(構造)を登録します。
(10) メッセージ変換とシステム例外処理の追加
必要に応じて,ビジネスプロセスにメッセージ変換処理,システム例外の対応処理などを追加します。