8.5.2 HCSCコンポーネントをHCSCサーバに配備して開始する方法
HCSCコンポーネントをHCSCサーバに配備して開始する方法について説明します。
(1) 前提条件
HCSCコンポーネントをHCSCサーバに配備して開始するためには,次に示す条件を満たしている必要があります。
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システム開発時,または単体テストから結合テスト時を対象に実施してください。
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開発環境,運用環境,および実行環境は,同一のマシンに構築してください。複数マシンの構成にした場合,動作は保証できません。
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HCSCサーバはセットアップ済みの状態である必要があります。なお,セットアップは,単一のHCSCサーバ構成で実施してください。HCSC簡易セットアップを利用する場合も,単一のHCSCサーバ構成でセットアップしてください。
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HCSCサーバおよびデータベースを起動しておいてください。
(2) 操作手順
操作手順を次に示します。
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ツリービューのサービス定義一覧で,サービス定義一覧またはHCSCコンポーネントを選択します。
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選択したサービス定義一覧またはHCSCコンポーネントを右クリックして,[複数サービスをサーバに配備して開始]を選択します。
「複数サービスをサーバに配備して開始」ウィザードのサービス選択ページが表示されます。
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サービス一覧の中から,配備・開始するサービスのチェックボックスにチェックします。
「フィルタ入力」にキーワードを入力すると,表示されるサービスをフィルタリングできます。
また,表示されたサービスのチェックボックスをすべてチェックするには[表示中をすべて選択]ボタンをクリックします。逆に,すべてのチェックを解除するには[表示中をすべて解除]ボタンをクリックします。
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次のどちらかの操作をします。
- 動作オプションを変更しないで配備・開始する場合
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手順6.に進んでください。動作オプションには,前回選択した値が適用されます。
- 動作オプションを変更したい場合
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[次へ]ボタンをクリックします。
「複数サービスをサーバに配備して開始」ウィザードのオプションページが表示されます。次の手順に進んでください。
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必要に応じて動作オプションを変更します。
動作オプションの項目と,変更できる内容を次に示します。
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パッケージング済みビジネスプロセス
パッケージング済みのビジネスプロセスを再パッケージングするかどうかを設定します。
デフォルトでは,再パッケージングしない設定になっています。
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サービス呼出アクティビティに設定されているサービス
サービス呼出アクティビティに設定されているサービスを自動的に配備・開始するかどうかを設定します。
デフォルトでは,自動的に配備・開始しない設定になっています。
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エラー発生時の処理
各サービス処理でエラーが発生したとき,スキップして次の処理を継続するかどうかを設定します。
デフォルトでは,エラーが発生した要素をスキップして処理を継続する設定になっています。
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[終了]ボタンをクリックします。
サービスが配備・開始されます。処理の経過はコンソールビューに表示されます。
続いて表示されるダイアログは,Eclipse起動後の一括実行が初めてかどうかによって次のように異なります。
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Eclipse起動後に初めて一括実行を実施する場合
[アカウント認証]ダイアログが表示されます。
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Eclipse起動後,2回目以降に一括実行を実施する場合
アカウント認証が省略されます。手順8.に進んでください。
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[アカウント認証]ダイアログにユーザIDとパスワードを入力して,[OK]ボタンをクリックします。
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処理完了を伝えるダイアログが表示されたら,[OK]ボタンをクリックします。
処理が正常終了した場合,必要に応じて一括実行の処理結果を確認してください。なお,一括実行の処理結果は,「複数サービスをサーバに配備して開始」ウィザードのオプションページの設定によって異なります。ここでは,オプションページのオプションをすべてデフォルトに設定している場合を例に,確認事項を説明します。
- 配備定義されているかを確認する
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ツリービューのシステム構成定義一覧に,選択したHCSCコンポーネントが追加されていることを確認します。
上の例では,選択したビジネスプロセス(BP1),および選択したビジネスプロセスに定義されているサービスアダプタ(WebService1)が追加されていることを確認できます。
- HCSCサーバに配備して開始されているかを確認する
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HCSC-Managerにログインして,HCSC-Managerビューを選択します。HCSC-Managerのログイン方法については,マニュアル「サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド」の「5.1 HCSCサーバのオペレーションをするための準備」を参照してください。
選択したHCSCコンポーネントが,HCSCサーバに配備して開始されていることを確認します。
上の例では,選択したビジネスプロセス(BP1),および選択したビジネスプロセスに定義されているサービスアダプタ(WebService1)ならびにユーザ定義受付(Reception1)が,配備して開始されていることを確認できます。
(3) 注意事項
HCSCコンポーネントをHCSCサーバに配備して開始する場合の注意事項を次に示します。
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選択したHCSCコンポーネントをHCSCサーバに配備して開始する場合,次のときにエラーになることがあります。
・開発環境と運用環境でリポジトリの構成形態(データベースとReliable Messagingの組み合わせ)が不一致である。
・運用環境のリポジトリで配備済みのサービスが,開発環境で更新または削除されている。
・開発環境と運用環境のリポジトリ内でSOAPモードが不一致である。
エラーになる場合は,定義したすべてのHCSCコンポーネントをHCSCサーバに配備して開始する方法を実施してください。
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オプションページで,[エラー発生時の処理]で[処理を打ち切る]を選択している場合,処理の途中でエラーが発生すると,処理を中断して一括実行を終了します。なお,エラー発生前に一括実行が終了している処理は,実行前の状態に戻りません。
エラーが発生した場合,エラーの発生原因を取り除いて,再度実行してください。
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HCSCコンポーネントをHCSCサーバに配備して開始する処理の一括実行に失敗すると,サービスが起動できない状態となり,HCSCコンポーネントを停止するまで再度実行できなくなることがあります。
処理の失敗後,HCSCサーバに配備して開始を再度実行しても失敗する場合は,HCSCコンポーネントを停止し,アンデプロイしてください。停止・アンデプロイの手順については,「8.6 HCSCコンポーネントを停止してHCSCサーバから削除する処理の一括実行」を参照してください。
なお,参照先の方法で停止・アンデプロイに失敗する場合は,コマンドを次の順に実行してください。
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csccompostop -allコマンド
csccompostopコマンドの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「csccompostop(HCSCコンポーネントの停止)」を参照してください。
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ccsccompoundeploy -allコマンド
csccompoundeployコマンドの詳細については,マニュアル「サービスプラットフォーム リファレンス」の「csccompoundeploy(配備済みのHCSCコンポーネントの削除)」を参照してください。
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