17.4.3 設定ファイルの編集
運用管理エージェントやManagement Server,HTTP Serverなどの各種定義ファイルを設定します。ここでは,Windows Server Failover Clusterと連携する場合に注意が必要なファイルの設定について説明します。
(1) 運用管理エージェントの設定
adminagent.properties(運用管理エージェントプロパティファイル)に設定する項目のうち,Windows Server Failover Clusterと連携する場合に留意する設定項目について説明します。なお,adminagent.propertiesについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「8.2.1 adminagent.properties(運用管理エージェントプロパティファイル)」を参照してください。
-
adminagent.adapter.bind_hostキー
adminagent.adapter.bind_hostキーでクラスタIPアドレスを指定します。管理用のリクエストは,クラスタIPアドレスだけで受け付けます。例では,次のように設定します。
adminagent.adapter.bind_host=172.16.12.30
-
adminagent.cluster.localaddress.checkキー
アプリケーションサーバの系切り替え時に,障害などの原因で停止しなかった待機系の論理サーバ,または運用管理エージェントを停止するための設定をします。
adminagent.cluster.localaddress.check=true
(2) HTTP Serverの設定(Webサーバと連携する場合)
httpsd.conf(HTTP Server定義ファイル)に設定する項目のうち,Windows Server Failover Clusterと連携する場合に留意する設定項目について説明します。なお,httpsd.confファイルの各ディレクティブについては,マニュアル「HTTP Server」を参照してください。
-
Listenディレクティブ,BindAddressディレクティブなど
Listenディレクティブ,BindAddressディレクティブなどには,クラスタIPアドレスを指定します。クライアントへのサービス提供は,クラスタIPアドレスで実施します。
-
ProxyPassディレクティブ,ProxyPassReverseディレクティブ
転送先アドレスには,クラスタIPアドレス,クラスタIPアドレスに名前を解決できるホスト名,または"localhost"を指定します。
-
ServerNameディレクティブ
ServerNameディレクティブには,クラスタIPアドレス,またはクラスタIPアドレスに名前を解決できるホスト名を指定します。
(3) スマートエージェントの設定(CTMを利用する場合)
Management Serverとの連携でCTMを利用する場合には,次のファイルを編集する必要があります。
-
localaddrを作成します。localaddrでは,ステーショナリIPアドレスとクラスタIPアドレスを設定し,スマートエージェントがステーショナリIPアドレスとエイリアスIPアドレスを通信に使用できるようにします。localaddrの設定については,「付録A クラスタソフトウェア連携時のTPBrokerの設定(Windowsの場合)」を参照してください。