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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 運用/監視/連携編


15.2 クラスタソフトウェアと連携して実現できる運用

この節では,クラスタソフトウェアと連携するための設定の概要について説明します。

クラスタソフトウェアとは,システムの信頼性および稼働率の向上を目的とした,サーバプログラムを含めたシステムの切り替えを実現するプログラムです。アプリケーションサーバでは,次に示すクラスタソフトウェアと連携できます。

クラスタソフトウェアと連携してシステムを運用することで,アプリケーションサーバに障害が発生した場合に,直ちに自動でアプリケーションサーバを切り替えたり,待機しているリカバリサーバで,障害が発生したアプリケーションサーバのリカバリ処理をしたりできます。また,運用管理サーバに障害が発生した場合にも,待機させておいた運用管理サーバに切り替えることができます。これによって,システムの不稼働時間を短縮でき,信頼性や稼働率を高めることができます。

注意事項

運用管理エージェントとManagement Serverの障害を監視して,クラスタソフトウェアと連携してシステムを切り替える場合は,運用管理エージェントとManagement Serverに自動再起動を設定しないでください。

アプリケーションサーバのシステムでは,クラスタソフトウェアと連携して運用することで,障害によるシステムの不稼働時間を短縮したり,障害発生時でも業務の継続を可能にしたりできます。アプリケーションサーバでは,次に示すクラスタソフトウェアとの連携による系切り替え機能を使用します。

アプリケーションサーバではクラスタソフトウェアと連携することによって,J2EEアプリケーションの実行環境の系切り替え構成でシステムを運用できます。

クラスタソフトウェアとの連携による系切り替え機能の参照先を次に示します。

表15‒2 クラスタソフトウェアとの連携による系切り替え機能

機能

参照先

1:1系切り替えシステム

アプリケーションサーバの1:1系切り替え

17.2

運用管理サーバの1:1系切り替え

17.2

相互系切り替え

18.2

N:1リカバリシステム

19.2

ホスト単位管理モデルを対象とした系切り替えシステム

16.2

注※ これらのシステムは,Smart Composer機能では構築できません。運用管理ポータルを使用して,システムを構築してください。

〈この節の構成〉