5.4.2 システムごとに実行できるサービスの閉塞方法およびJ2EEアプリケーションの停止方法
サービス閉塞は,クライアントから見てリクエストの受け口になる要素(フロント)に対して実行します。フロントを閉塞すると,クライアントから新しいリクエストを受け付けることなく,すでに受け付けたJ2EEアプリケーション内のリクエストを継続実行できます。
Webフロントシステムの場合やCTMを使用したバックシステムの場合,J2EEアプリケーションのフロントに,負荷分散機,WebサーバまたはCTMなどがあります。J2EEアプリケーションを直接停止する前にこれのフロントに当たる要素を閉塞すると,確実なサービス閉塞が実行できます。
なお,サービス閉塞後に実行するJ2EEアプリケーションは,運用管理コマンド(mngsvrutil)で停止してください。
Webフロントシステム,バックシステムなどのシステムの種類の意味については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム設計ガイド」の「3.1.1 システムの目的と構成」を参照してください。
- 〈この項の構成〉
(1) Webフロントシステムでのサービス閉塞
Webフロントシステムとは,フロントエンドであるWebブラウザから送信されるリクエストを受け付けて,そのリクエストを処理するシステムです。
サービス閉塞の対象は,J2EEアプリケーション内のWebアプリケーションです。
このシステムでは,次の表に示す方法でサービス閉塞を実行できます。J2EEアプリケーションの停止を実行する前にほかの方法でサービス閉塞を実行することで,サービスを確実に閉塞できます。
(2) バックシステムでのサービス閉塞(CTMを使用しているシステムの場合)
バックシステムとは,Webフロントシステムの背後などで動作する,複数の業務システムに共通な業務サービスを実行するためのシステムです。
CTMを使用しているシステムの場合,CTMのスケジュールキューを対象にしたサービス閉塞を実行できます。
このシステムでは,次の表に示す方法でサービス閉塞を実行できます。J2EEアプリケーションの停止を実行する前に,ほかの方法でサービス閉塞を実行することで,サービスを確実に閉塞できます。
(3) バックシステムでのサービス閉塞(CTMを使用していないシステムの場合)
CTMを使用していないバックシステムの場合,サービス閉塞の対象は,J2EEアプリケーション内のフロントのEnterprise Bean(フロントEJB)です。
このシステムでは,次の方法でサービス閉塞を実行できます。
サービスの閉塞方法 |
説明 |
手段 |
参照先 |
---|---|---|---|
J2EEアプリケーションを通常停止する |
J2EEアプリケーションを通常停止すると,そのJ2EEアプリケーションは新たなリクエストを受け付けなくなります。ただし,実行中の処理が終了するまで,停止は完了しません。 |
サーバ管理コマンド |
なお,システム構築時にあらかじめフロントEJBを定義しておく必要があります。