3.2.2 パフォーマンスチューニングとは
パフォーマンスチューニングとは,システムの処理性能や信頼性を高めるために,システムの動作環境を最適化することです。パフォーマンスチューニングを実施することで,システムの性能を最大限に生かし,安定稼働させられるようになります。
ここでは,パフォーマンスチューニングの代表的な次の項目について,パラメタの設定値が妥当であるかを検証し,適切なチューニングを実施して最適化する作業について説明します。
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JavaVMのメモリチューニング(JavaヒープおよびExplicitヒープのチューニング)
GCの発生間隔やGCに掛かる時間は,Javaヒープのメモリサイズによって変動するため,この値を適切に見積もることでシステムの処理性能が向上します。また,適切なExplicitヒープのメモリサイズを確保することで,FullGCの発生を防ぐことができます。JavaVMのメモリチューニングの考え方については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム設計ガイド」の「7. JavaVMのメモリチューニング」を参照してください。
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クライアントからのリクエスト数が増加して,システムの処理能力を超えると,安定したサービスを提供できなくなります。クライアントからのアクセス要求や処理要求などのリクエストに対して,処理の同時実行数を制御することで,リクエスト増加時のパフォーマンス低下を防いでシステムを安定稼働させることができます。同時実行数の最適化の考え方については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム設計ガイド」の「8.3 同時実行数を最適化する」を参照してください。