tscommit(トランザクションのコミット)
形式
tscommit {-t|-T トランザクショングローバル識別子} [-f]
機能
指定したトランザクションブランチを強制的にコミットします。指定できるトランザクションブランチは,tslstrnコマンドで表示されるトランザクションの状態がPREPARED状態であり,かつHOLD欄がwaitのものだけです。
tscommitコマンドは,グローバルトランザクションを構成している各トランザクションブランチが何らかの要因(通信障害など)でトランザクションを決着できない場合に入力します。このとき,ほかのトランザクションとの不整合を発生させないために,グローバルトランザクション内のほかのトランザクションブランチもコミットしてください。通信障害が発生している場合,トランザクションブランチ間の連絡が完了するまでトランザクションを終了できません。このとき,-fオプションを指定するとトランザクションを強制的に終了できます。通信障害が一時的な場合,-fオプションを指定しないでコマンドを実行してください。
オプション
-t
コマンドを実行したノードのトランザクションマネージャが管理しているトランザクションで,PREPARED状態であり,かつHOLD欄がwaitのすべてのトランザクションのコミットを受け付けます。また,コミットするトランザクションに関する情報が標準出力に出力されます。ここで出力される情報は,tslstrnコマンドと同じ情報です。
-T トランザクショングローバル識別子
〜<16文字の英数字>
指定されたトランザクショングローバル識別子を持つトランザクションが,PREPARED状態であり,かつHOLD欄がwaitであればコミットを受け付けます。また,コミットするトランザクションに関する情報が標準出力に出力されます。ここで出力される情報は,tslstrnコマンドと同じ情報です。
トランザクショングローバル識別子は,-tオプション付きのtslstrnコマンドで知ることができます。
-f
トランザクションを強制終了します。
表示形式
prompt> tscommit -T e06d36c602000000 GID BID STATUS HOLD PID TID e06d36c602000000 ff7236c600000001 PREPARED wait 0 0